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それでも私は釣りに行く!  作者: naoてぃん
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王都とウツボと(2)

「なんだ、これが気になるのか?」

そんなにナイフを凝視していただろうか。

タリアさんの方が切り出してきた。

「これは昔の親友の形見なんだ、昔も昔、お前が産まれる以前の昔だぞ」

相当前だな、そういえばたまに忘れるけどこの人、もといこのエルフ二百歳だった。

「男ですか?」

「女だよ」

ほんとに女好きだな。

「私を庇って散った大馬鹿者の形見さ」

今更そういう設定盛り始めるの良くないぞやめろやめろ。

というかまたシリアスタリアさん返って来ちゃってるからいつものタリアさんに戻って貰いたい。

「ま、そんな事は今はいい、兎に角もし剣先団が攻めて来てもすぐに出られる様にしておけよ、王も言っていたが切り札はお前だ」

切り札、ジョーカーねぇ。

あんまりそんな持ち上げられても。

私に出来るのは釣りだけだ。

なんて思っていると近くでチリンチリンと鈴が鳴る。

「なんだ?」

「おっと、来ましたね、スライムをミミズの形にして投げておいたんですよ」

イソメ感覚でスライムを投げて鈴付けて置いといたが正解だったな。

竿先から鈴を取りリールを巻くとハゼみたいな魚が食っていた。

三十センチぐらい。

角付き。

「お、でっかいな」

同じ種類だろうがこれで三尾目だ。

スライムももう殆どないから補充したいな。

王都の公園みたいな所でちょっとだけ居たから捕獲したけどそれももう無くなりそうだ。

「そんなので良く釣れるな」

「ラヴィさん曰くスライムは魔力の塊だからそれに反応して魚が食いつくんじゃないかって言ってましたよ」

本当にそうならこの世界の釣りで一番釣れる餌だ。

最初の化けナマズもそうだったし、もしかしたら化けカマスもそうだったっけ?そうかもしれない。

この魔力というエネルギーがなんなのかイマイチ理解してないけどこの世界の生物が生きる上で重要な物であることは間違い無さそうだ。

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