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それでも私は釣りに行く!  作者: naoてぃん
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ハイドラとバスと(2)

「私に何か大事な事隠してますね」

無言のまま首をブンブン振るがそれもう自白してるみたいなもん。

「いつかちゃんと説明して下さいよ」

「い、いつかな、うん、いつか」

説明しないやつじゃん。



この町に来て三日目、私とタリアさんはリリーの家にお世話になっている。

この町居心地良くてね。

まあでもそろそろ旅を再開しないと。

とりあえずこの日はリリーの案内で私の不明なままの能力を見てもらいに来た。

リリーは兄のジェイと一緒に暮らしていたが話に聞く婚約者はまだ見てない。

ここにたどり着くまでに釣った魚達はもう全部処理も終わってようやくクーラーボックスも空になった。

サーモンはやっぱりホイル包み焼きが一番うまい。

お婆さんの家から出て外で待ってたリリーと合流してリリーの家に向かって歩く。

「リリー、タリアさんなんて考えてる?」

この子は人の心が読めるらしいのでさっきのお婆さんとの会話を盗み聞きするにはこれが一番早い。

「エナの中にある力は私が飲ませた液体が原因で」

青くなった顔のタリアさんがリリーを捕まえて黙らせようとするが心が読めるリリーはそれをヒョイヒョイと避けてペラペラしゃべる。

「やめろやめろ!それ今まだ内緒のやつだから!」

「む」

懸命に避け続けていたが何かを察したのか言うのをやめた。

まあ一番重要なところ聞けたけど。

「もしかして……ナマズの時に飲まされたアレの事ですか?」

なんかドロっとしたまずいやつ。

「あ、や、あの、お、覚えてたのか」

忘れてたまるか。

「で、あれがなんなんです?」

「あ、あははは……」

笑いながら私達からゆっくり距離を取ってくるりと反転してダッシュで逃げた。

エルフの逃げ足速っ。

「リリー教えてよ」

「だめ」

タリアさんに何か心の中で言われたのか何も教えてくれなくなった。

つめたい。


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