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ヴァンパイアとタツノオトシゴと(8)
机の引き出しを引っ張り中を漁る。
鍵とかは掛かってない。
「うーん、めぼしい物どころか宝石とかそういうのも無いか」
次はベッド、というかこの部屋お姫様の部屋にしては随分質素な気がするな。
どちらかというと捕虜とかの部屋?いや、それなら牢獄か。
召し使いとかの部屋に近いのかな。
ベッドを捲ってもなにも無し。
いや、というか布団も質素だな。
突如コンコンとノックする音。
そしてノータイムで扉が開く。
「姫様~ご主人様がお呼び……帰ってきてもう寝てたんですかい?」
びっくりしてベッドに潜り込んだ。
危ない危ない。
いつもの服装だったわ。
ドレスドレスっと。
「……ドレス着たまま布団に入ってたんですかい?」
「お、おほほ、ちょっと休憩していただけですわ」
「お、おう、そうですかい、ご案内しますわ、着いてきてくだせえ」
「い、今行きますわぁ~」
お姫様こんなキャラだったっけか。
部屋の外にマッチョが出たのを確認してベッドから出る。
特になんのヒントも獲られずに終わってしまった。
やむなし。
直接ご主人様とやらに聞きに行くか。




