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それでも私は釣りに行く!  作者: naoてぃん
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ドワーフとカマスと(12)


村へ向かう途中、来るときに通ってきた道の横を太い水の道が延びていた。

来るときにはなかった物だ。

つまりこれが水源なのだろう。

来たときは深い溝ぐらいにしか思ってなかったがなるほどそういう事か。

もしかしたらさらに地下に水道みたいな物も通ってるかもしれない。

「そういえばタリアさん、魚引いてる時に急に竿が軽くなったんです」

「釣り上げたからだろ」

いや、それだけじゃない。

「確かに地上に上がると軽くはなりますがあのサイズが地上に上がって引きずったんです、あそこまで軽くなる筈がありません」

ナマズの時は薬の力があったかもしれないが今回はそんなもの無い。

「もしかしてあの竿か糸の力じゃないかなって思うんですけど」

「…………」

少し考え込む動作をして見せてみろ、と私のロッドケースから勝手に竿を引っ張り出した。

糸もまだ付いたままだ。

約五メートルある竿はエルフ式収納術とかいう謎の便利スキルによって二メートルもないロッドケースに綺麗に収納されている。

どうやってるかは知らないがつまり一度出すとタリアさんがいないと収納出来ない。

空間が捻れてるんだろうか。

「まあ、そうだな、確かに世界樹の枝に龍王の髭ならそういう事も無くはないだろうが、エナ自身に魔力という物を感じないしな」

竿をぶんぶん振り回してしならせる。

「ある種の鉱物や樹木は魔力を流し込むとその魔力の性質によって様々な効果を発揮するとは聞いたことがある、魔女やそういう魔法に精通した者ならやり方も知っているだろうが」

私は詳しくないからな、と付け加えてスルスルとロッドケースの中に竿をしまっていく。

どうやってるんだか何度見てもわからない。

エルフすごい。

「もしくはこの針だ」

そういえばミスリルという針は魔力を帯びていると言っていた気がする。

今回もナマズの時も魔力の塊としてルアーになったという事らしいが。

「だがそうだな、言わばこの針の魔力は無属性と言った所だが」

属性とかあるんだ。

「もしかしたら釣り上げているときにエナの感情に引っ張られて属性が変化しているかもしれないな」

「うーむわからない」

感情でそんななんかなるもんなのかな。

うーむわからない。


数々の謎を残しながらもドワーフの村に到着。

最初に来たときには人っ子一人いなかったが今は数人が外に出て行ったり来たり。

忙しそうだ。



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