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悪魔に転生してました。  作者: ぐっちょん
なんてこったの支配地編
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閑話〜妻との日常エリザ〜

キャラの印象が薄いとのご指摘がありましたので、ちょこちょこ閑話を入れていくようにしたいと思います。


興味のない方は申し訳ありませんがスルーして下さいm(__)m

「クロー、おまたせしました」


 ミニワンピースっぽい服装をしたエリザが俺の執務室に入ってくると、スカートの裾を両手で軽く摘み挨拶をした。


 カーテシーってやつだっけ? その流れるような動作はいつ見ても美しく惚れ惚れする。


「お、おう」


 俺は立ち上がりエリザの傍に寄りぎゅっと抱擁し、ついでにお尻を揉む。


「(むにむに)」


「ぁん……もう、クローったら……」


 いつもながらついセクハラ紛いのことをしてしまうのだが妻だし許してほしい。これが俺のスキンシップなのだ。


「ふふ」


 そんなエリザも満更でもない様子で、ハニカミながら腕を絡めてくる。おっぱいをさりげなく当ててくれるのはご愛嬌だろう。可愛い。


「それじゃあ。よろしくお願いします」


 今日はエリザの買い物に付き合う日だ。赤字運営から脱却した今、少しずつでも妻たちとスローライフ気分を味わうと決めたのだ。


「ああ、行こう」


 なんでも、エリザがいつも利用している女性服専門ゲスガス本店が、店舗を拡大しリニューアルオープンをしていると聞いたらしいのだ。


 ふと男性の俺が入っても大丈夫なのか? と思い尋ねてみたが、エリザには何やら考えがあるらしく、可愛く笑みを浮かべて大丈夫だと言っていた。


「俺、本当に詳しくないぞ?」


「いいの、クローといきたいのよ」


 正直、俺は女性の服に詳しくない。それでも俺と一緒にいきたいとエリザが嬉しいこと言ってくれる。


「そうか……」


「はい!」


 エリザから明るく楽しげな返事が聞こえた。


 ――――

 ――


「♫〜♫〜♪〜」


 しばらく二人で歩いているとエリザの鼻歌が聞こえてくる。もちろんこれは俺が出してやった物でこの世界の音楽ではない。


 なんとなくエリザはクラシックが好みだろうと思っていたが、意外にも楽しい気持ちになれるとアニメソングまでも気に入っていた。


 今聞こえている綺麗な鼻歌も某アニメのどこまでも歩いていきたくなるような可愛らしい歌だ。


 ちなみにマリーはほんわかする童謡で、セリスが熱血特撮ものが気に入っている。


「♫〜♫〜♪〜」


 俺に寄り添い歩くエリザは本当に楽しそうに鼻歌を歌っている。

 押し付けられたおっぱいとのコラボが俺に癒しを与えてくれる。


「お、あれだな……」


「はい、そうです」


 すぐに二階建ての大きな店舗が見えてきた。前に見た店舗からすると実に3倍ほどの大きさになっていた。


「ほう、これはすごいな……」


 近づけは近づくほど人で溢れかえっているが、そこに男性の姿はない。買い物を楽しもうとする明るい顔をした女性ばかりだ。


 ――うげ。行きたいがさすがにこれは無理だ。男がこんな状態の店に入れるはずはない。


 俺は思わずエリザに顔を向けた。


「ふふ。じゃあクローにはこの辺で白猫になってもらおうかしら」


 エリザが俺の考えを察してそんなことを言った。


「なるほど。だが動物は一緒に入ってもいいのか?」


「ん?」


 エリザは首を傾げ意味が分からないといった不思議な顔をした。


「すまない、勘違いだ」


 どうも俺は記憶に引っ張られている部分がある。そのため衣類店に動物の連れ込みはNGだと無意識に思ってしまった。


「よっと……」


 俺は白猫になり、エリザのおっぱいにダイブした。


 むにゅん。


 思った通りの弾力に受け止められるとすぐに俺の背にエリザの両手が添えられた。


 ――ふふふ、これだ。これ。この感じがいいのだ。


 俺はおっぱいにぐりぐりと顔を押し付けた。


「ふふふ、クロー気持ちいいの?」


『最高だぞ……』


 おっぱいダイブはエリザのお風呂上がりに毎日していることだが、抱かれながらの買い物ってのも新鮮でいい。


『さあ、行くぞ』


「ふふ。はい」


 ――――

 ――


 エリザに抱かれ店内に入ると、人の多さに酔いそうになった。


 特にリニューアルオープン価格の割引対象商品になっている衣類置き場には近づくことすらできない。


『多くて近づけないな』


「そうね……あ! でも、あそこは空いてるわ」


『お、そうだな』


 はい、下着売り場でした。


 エリザの顔が真っ赤に染まっている。もじもじする仕草が可愛らしいと思ったのもつかの間――


「ね、ねぇクロー? クローはどれが好み? ……これなんてどうかしら?」


 エリザが際どい下着を手にとり広げてみせた。


『うおっ』


 俺はというとエリザの肩に乗っている。本当はラットみたいにエリザのおっぱいに埋もれてみたいと思ったが大きさ的に無理があった。


『う、うむ。悪くはない』


 ――もう一声ほしいところだが、これはこれで今まで見たことある下着より少し際どいしな、贅沢言ったらダメだ……


 だが俺のそんな反応に不満があったのか、エリザはさらに際どい下着に手を伸ばし広げてみせた。


「ぁ……」


 だが、広げたエリザの想像以上に際どかったらしく、みるみる耳や首元まで真っ赤に染まっている。


「く、クローには……こっちの方が好みだったかしら?」


 それでも頑張って口を開いたエリザが可愛く思う。


『うむ。いい、すごくいいと思う』


 ――今日は寝れそうにない……んお!?


「……そう、こっちの方が好みなのね」


『……な、なんでわかったんだ……』


「ふふふ」


 エリザは笑ってごまかしているが、どうも俺がその横にあった、さらに際どい下着に目を向けたほんの一瞬の出来事をしっかりと見ていたようだ。


「色違いも買っておくわね」


 嬉しいことにエリザはその色違いの下着をさらに二着買った。


 その後、人混みの流れに乗ってトップスやボトムスと見て回り最後にドレスを見た。


 エリザは全て俺の好みのものを買いひらひらした短めのスカートのものや、胸元が大きく開いたものを手にしてくれたが、よくよく考えると、この買った服で外出されると俺の心配事が増えてしまうのではと今になって後悔した。


 ――でもな……


 後悔はしたが、かといってエリザにだぼだぼの服なんて着てほしくない。


『うーむ(ぐりぐり)』


 俺はモヤっとする気持ちを切り替えようとエリザのおっぱいに顔を押し付けた。


『エリザ。俺からドレスをプレゼントしたいのだが、あれなんてどうだ?』


 俺はエリザがチラチラと眺めていた淡い色の清楚な感じがするドレスに肉球を向けた。


「クロー見てたの?」


『う、うむ。でもな、俺もエリザに似合いそうだと思ってたんだぞ。本当だぞ』


 照れくさくてごまかそうとした俺をエリザがぎゅっと抱きしめ頬ずりすると――


「クロー大好きよ。ありがとう」


 目に涙を浮かべながら微笑んでいた。


 この時はよっぽどドレスが気に入って嬉しかったのだろうと思っていたが、後になって、いつも気にかけてくれていることが嬉しかったと照れながら教えてくれた。

 だが、その後に他にもあるけど教えないわとイタズラが成功した子どもっぽくクスクスと笑っていた。



 その後、人化した俺はエリザと腕を組み屋敷に帰った。


「わぁ……エリザ……その下着すごいね」


「うむ。エリザ殿もなかなかやるな」


「少し私には色っぽいかとも思ったけど、クローが気に入っていたの。ふふ、色違いも二着、買ったわ」


「え?」

「なぬ?」


「ふふ、クロー喜んでくれるかしら……楽しみだわ」


「エリザ……」

「エリザ殿……」


 マリーとセリスが手ワキワキさせながらにじり寄ってきた。


「え? 二人ともどうし……た、の……あはははは

 ……や、やめて……はははは……くすぐりは……なし……はははは……」


「エリザちょうだいそれ……」


「うむ。エリザ殿……私もほしい」


「あははは……わ、わかった……から……はははは……や、やめて……ははは……ね……あははは……お願い……はははは……だから……」


 今日も楽しそうな妻たちの笑い声が俺の部屋から聞こえてくる。


「そろそろ入ってもいいだろうか……」


 その夜はいつも以上に張り切ったことは言うまでもない。



最後まで読んでいただきありがとうございます^ ^

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