19
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更新いつも遅くてすみません。
俺たちは次の町に向かうべく幌馬車を進めていた。
――ふむ。
街道を進んでいるのだが、道の状態が悪く凹凸が多い。ちょっとした段差を乗り上げ幌馬車はガタガタと激しく上下に揺れる。
「しかし、道が悪いな……」
「へ? この馬車は良い方ですよ。わたしが前に乗った乗合馬車は喋ることすらできませんでしたよ?」
「そうなのか?」
「はい……」
「そうか……それはまた大変……ん!? どうやら、また野犬が来たみたいだぞ」
更に、この国の治安も非常に悪く人族の味を覚えた野犬が頻繁に出没する、まあ、ハンター成り立てのエリザが戦闘経験を積むには都合が良い。
そこで彼女たちと話し合った結果、ここでの道中は彼女たちに戦闘経験を積ませることにした。
切っ掛けは何気に「そのうちにエリザの剣捌きも見てみたい、揺れるおっぱいも素晴らしいだろうな」との呟きが、エリザにはしっかりと聞こえていたのが事の始まりで――
「戦闘経験は積みたかったので、クローが見ててくれるなら頑張りますわ」とそんな軽い感じで戦闘訓練が始まった。
おっぱいを見てていいって言ってくれる寛容なエリザに思わず抱きつきたくなったが、マリーが隣にいるので自重した。
――猫の姿だったら飛び込めていたのに……
さすがに街道沿いを進んでいるため、魔物は現れないが――
(*魔物は獣が何らかの形で魔石を体内に宿し突然変異したと人族に思われている)
俺達は、ここまでに4つほど野犬(獣)の群れを排除している。ほんと治安が悪い。
「エリザ! マリー! 今度は6頭の小さな群れだが油断するな」
「はい! クロー行ってきます。マリー行きましょう」
「うん。エリザ頑張ろうね」
俺の両隣に座っていた、彼女たちがゆっくりと御者席から降り、幌馬車から少し距離をとった。
エリザは小剣を、マリーは二本の短剣を両手に背中合わせに構えた。
もちろん、この武器も俺のやった装備品だ。
瞬く間に彼女たちのまわりを6頭の薄汚れた野犬が唸り声を上げつつ取り囲んでいく。
この野犬、前世で言うところの大型犬ゴールデンレトリバーよりも少し大きい。
この世界の野犬は大きい。そしてむき出しにした牙も大きく。可愛くない。
野犬は彼女たちから一定の距離をとっているが、グルグルとまわり少しずつ包囲網を狭め詰めてくる。
剥き出しにした大きく鋭い牙からは唾液が絶えず滴れていた。
グルルルルゥゥ!
ギラつき血走って充血した眼差しは獲物を逃がすまいと彼女たちのスキを窺っていた。
――ふむ。
俺は黙って彼女たちの戦闘を見守るだけだ。
スキを窺いながらまわっていた野犬の2頭が、我慢の限界に達したのか、彼女たちの側面から同時に襲いかかった。
ーーほう。
彼女たちは、それを身体を少しずらして避けると、着地したばかりの野犬に向かって追撃した。
エリザは低い姿勢から綺麗な動作で下から上に切り上げる。シュッと空を斬る音と共に大きな野犬の体は、中心からずれ二つに分かれた。オーバーキルである。
マリーも自らの身体を回転し野犬に飛びかかる。
マリーが着地した時には、両手の短剣から繰り出された二連撃によって野犬は3つの大きな肉片となっていた。一瞬である、これもオーバーキルであった。
――うむ。
その後も彼女たちの連携は見事なもので、一方的な展開となった。
残り4頭の野犬も為す術がなく、ものの数秒で肉の塊になった。
――ふふふふ。
だが、そんな短時間でも俺の目はしっかりと二人のおっぱいを捉えていたのだ。
ーーぐぬぬ……
二人のおっぱいは俺の予想を大きく裏切る形となった。
エリザとマリーが、付与の恩恵を受け強化された身体で駆け出すと、あまりにも体移動が速すぎておっぱいが上下に揺れなかったのだ。
俺はたゆん、たゆんを期待していたのにだ。
しかし、悪い結果ばかりじゃない。武器を左右に振り抜いた際にはおっぱいが遅れて左右に揺れていた。
これは予想外だったが、いいものだった。
ーーふむ、要検討だな……
「エリザなかなか良かったぞ。様になってきたな。
マリーも勘が戻ってきているみたいだし、動きに無駄がない、安心して見ていられたぞ」
「良かったわ」
「えへへ」
エリザは嬉しそうにササッと御者席まで戻ってくると俺の左隣に腰掛け、俺に寄り掛かれる位置までずりずりとずり寄ってきた。
終いに定位置とばかりに俺の左太ももに両手を揃え置く。
エリザは幌馬車に乗ってからずっとこんな感じなのだ、この好意丸出しのエリザに嬉しくもあり、可愛く思う。
マリーも俺の言葉に照れながらも、ゆっくり御者席に戻ってきて俺の右隣(俺にちょこっと触れる位置)に座っている。
マリーは何気に座る位置が少しずつ俺の方に近づいている。その行動が可笑しくもあり、可愛くもある。つい庇護欲が掻き立てられる。
俺は彼女たちがしっかりと席に腰掛けたのを確認すると、切断され数を増やした野犬どもに右手を向ける。
「攻魔法:紫炎っ!!」
炎系の攻撃魔法を発動した。
野犬のモノだったらしい血、肉片全てに紫色の炎がまとわりつきシュッ!! とした音と共に瞬く間に消失した。
紫色の炎は直ぐに消えたが、これで十分だ。
この炎が消えた跡には何も残っていない。
戦闘などなかったように……魔法が放たれた形跡すら見当たらない。
野犬が流し飛び散った血や肉、骨の欠片すらも綺麗に消えていた。
「こんなもんか……」
「ほぇぇ、魔法って凄いですね……」
「何度見ても素敵ですわクロー」
「そうか、そうか。ふははっエリザ。俺にもっと惚れてもいいぞ」
と言えばエリザの「ふふふ、じゃあ」と言って嬉しそうにしがみ付いてきた。
本当に楽しそうに抱きついている。
むにゅん
ーーふぉっ。
豊満なおっぱいを押し付けてくれるのもまた嬉しくもある。
「ぃいなぁ」
「ん?」
ーーそうだったな。
マリーの方から物欲しげな呟き声が聞こえたので、放ったらかしにしてしまった罪悪感からマリーの頭を撫でてやる。
「すまんすまん」
「ふわっ!?」
マリーは俺が急に頭を撫でたことに、ビックリしていたが、嫌がる様子はなかったのでそのままに気にせず頭を撫でる。
マリーの髪は、俺が魔法で出したシャンプーリンスを数回しか使ってないのにサラサラツヤツヤになっていた。
ーーふむ。前世の記憶から出したシャンプーリンスの効き目は凄いな。
特にマリーはパサパサのゴワゴワだったからな。今はツヤツヤで天使の輪っかができている。
頭をゆっくり撫でているとマリーは大人しく固まったみたいにジッとしている。
ーーぷっ! ほんとマリーは、おっぱい以外は子供っぽいよな……ぬっ!! これってセクハラか? セクハラっぽいぞ! いや……だが……
そんなことを考えているとマリーは耳だけじゃなく、首まで真っ赤になっていた。
それでも動かずジッとしていたので、開き直りこのままつづける。
「今回の野犬は数が少なかったが、やはりその死骸をこの街道に放置はできんからな……
血肉の臭いに引き寄せられ新たな野犬や魔物が集まると、この街道がますます危険になる。
これが、腐りでもして疫病の原因になりでもしたら目も当てられん」
――まあ、この程度なら腐っても大したことないだろうが……
と言うのも、町を出発しすぐに襲ってきた野犬は討伐された野犬がそのまま放置され、その死骸を食い漁っていた20頭もの野犬の群れだったのだ。
――まあ、これは建前だ……
俺は単に、俺のやった装備品に付与強化したせいで、凄腕ハンターが狩った以上の、切断面がある野犬の死骸を他人の目に晒したくなかったのだ。
――変な輩に目を付けられては困る。
厄介事を回避するための証拠隠滅だ。
――ふむ。
俺はギルドでの出来事(カイルに二人のおっぱいに意識を向けられた悔しさ)が忘れられず、彼女たちの装備品に施した付与魔法に更なる改良を重ねた。
少し強化し過ぎたかと思ったが――
――大は小を兼ねるって言葉がどこかにあった……ん? ちょっと違う? まあ……
気にしないことにした。
「く、クローは、悪魔なのにそこまで考えていたんですね。わたし尊敬しちゃいます」
――あれ? まただ。ギルド内でもそうだったが、またマリーの俺を見る眼差しが少しおかしい。
「そ、そうか」
「で、でもクローから貰った装備品は本当に凄いよね?
身体は軽くなるし、短剣を軽く振れば、簡単に野犬を切断してるんだもん。
抵抗が無さすぎて空を斬ってしまったかと冷や汗かいたんだよ」
「そうね。私も実際使ってみて、これほどとは思わなかったわ。でも、クローから護られてるみたいで使っていて落ち着くのよね。ふふふ」
「そ、それはわたしも感じてたよ。凄く嬉しいんだよ。で、でもクロー……
その……私までこんな凄い装備もらっても良かったの?」
そう尋ねてくるマリーの顔はまだ赤かった。
「ほら、わたしハンターしてたから、この装備品がとても凄いものだって分かるんだ。
それを仲間になったばかりのこんなわたしに……いいのかなって……思った……」
「マリーはそんなことを気にしてたの?」
「だって、ほら、エリザはクローの奥さんだし、考えなくても分かるよ。
でもわたしは……ただの仲間……」
マリーがどこか寂しそうに俯いた。俺もマリーにそう思われていることが少し寂しく感じた。
だから俺は――
「バカだなマリーは、良いに決まってるだろ。使ってくれないと俺が困る。
エリザはもちろんだが、マリーも何かあったら……俺が俺を許せん」
「……」
「俺はお前たちを大事に思っているんだ。
だから俺は俺のできることをしてやる。これからもそうする。マリー、装備品くらい気にしなくていい」
ーーそう、2人は大事な俺の女で……おっぱい? いや、癒しか? ん、まてよ、契約者? あれっ? やばい混乱しそうだ。
「わ、わたしも大事……」
「ん? あ、ああ、そうだ大事だぞ。
本当はもう少し強化したかったんだが、その装備品には、それ以上の付与強化は無理だったんだ……そうだった……うむ。
これは今後の課題なんだよな」
何故かマリーの顔は真っ赤に染まり茹で蛸のようになっていた。面白いことに蒸気まで上がっている。
「マリー、熱があるのか大丈夫か?」
「ち、違いますよ、大丈夫ですよ」
マリーは顔が火照って赤くなっているのを自覚してか、必死に顔を隠し俺に向け片手をぶんぶん振っている。
――おお! マリーは照れてきたのか。ふはは、それを俺がそうさせてると思うと……なんだ……この感覚は……
思わず口元が緩む、俺は思わず笑みを浮かべしまう。
「そうか」
「もう、笑わないで下さい。あ、いや、そうじゃなくて、その、あっ、ありがとうクロー」
「ん、ああ、気にするな」
ーーしかし……何だったんだ……先ほどの感覚は、前にも何度か感じたことがあるんだが……相手に好意を向けられたから? ……いやちょっと違うな……これは契約者だからか? ふむ……
悪魔の本能が、契約者=俺の女だと常に訴えてくる。
クローはその感覚に引っ張られて不思議な感覚や言動もある。
だが、クローにとって幸いなことに、契約者に対し目覚めていた独占欲は前世の記憶と複雑に絡みあい、保護する対象でもあるのだと変な方向にも突き進む。
その結果、悪魔の本能に支配されることが少なくなっていた。
「ふふふ、これからはマリーもだね」
黙って隣で聞いていたエリザは、後ろから手をまわしマリーの肩をちょんちょんと軽く叩いた。
マリーは視線だけをエリザに向けると、満面の笑みを浮かべるエリザに向かって、ゆっくりと頷いた。
「ん? 何がどうしたんだ?」
「ふふふ、クローの傍は安心するよね。ってマリーに聞いたの」
「ほほう、そうか。なるほど安心するか。そうかそうか、ふーん」
「そっ、そうだクロー! それより、そろそろ日が落ちそうだよ。今日は野営にするの……かな?」
「ん? 野営?」
マリーは話を逸らしたかったのか、不自然に空を見上げそう尋ねてきた。
マリーがそう尋ねてくるのも無理もない。通常なら朝、早めに町を出発し、その日の夕方に次の町に到着する。
たが、あいにくと俺たちは昼過ぎに町を出た。
もう日が傾き空がオレンジ色に染まっている。
「このままじゃ、夜、走ることになります」
マリーの話によると、ここは次の町まで中間地点、丁度半分くらいの位置らしい。
「そうだな……野営か。それも悪くないな。
よし、今日は野営をする。
おおっ! ほらあそこちょうど拓けている場所があるぞ。今日はここにしよう」
「ええ」
「はい」
俺は街道から少し離れた位置にある、拓けた場所を見つけると、そこに馬車を停車させた。
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称号 クローの妻(1番目)
名前 エリザ
性別 女性
年齢 17歳
体形 ボボンッ、キュッ、ボン
固有スキル 不老
礼儀 剣術 ダンス
装備品と能力
クローの小剣 防御不可:改
クローのガントレット 金剛力:改、収納
クローのベルト 認識阻害:改
身体強化:改
回復:改
クローのブーツ 俊足:改、回避:改
保護ネックレス 防護:改、障壁:改、位置情報
質素なワンピース サイズが合ってない。
クローへの依存度(愛情) 120%↑
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称号 エリザの妹?(仲間)
名前 マリー
性別 女性
年齢 20歳
体形 ボンッ、キュッ、ボン
固有スキル キョウ運(強運)
弓術 短剣術 狙い
装備品と能力
クローの弓・矢 防御不可:改
クローの短剣 防御不可:改
クローのガントレット 金剛力:改、収納
クローのベルト 認識阻害:改
身体強化:改
回復:改
クローのブーツ 俊足:改、回避:改
保護ネックレス 防護:改、障壁:改、位置情報
ハンター女服上・下
クローへの依存度(好意)↑ 120%↑
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