クー
茶色いふわふわこと母親との別れは突然だった。
ある日、ある人間の家族がオレを迎えに来た。
遠慮がちに「クゥ」と母親を呼んでいたオレを見たからなのか、「クー」と呼ばれるようになった。
いつの間にか、オレは、「チョコ」から改名されたらしい。
オレは、それから、その家族と暮らしはじめた。
散歩とかいって紐を着けられる。
なんか嫌だ。
お外は楽しいけど、それを嫌がっていたら、散歩がなくなった。
もうちょっと動きたいんだが。。。
あるとき、階段から落ちてしまった。
なんか右腕が折れたっぽくてめちゃくちゃ痛い。
でも、家の中にしかいないせいか、誰にも気づかれず、いつの間にか痛くなくなった。
しかし、右腕が上げにくくなった。
それ以外は問題ない。
オレは、すくすくと育った。
いや、育ちすぎた。。。
なんか、オレ、お仲間さんより、デカくないか?
あるとき、いつの間にか、家族が1人になった。
ママとかいう人だけになった。
それ以来、お留守番が増え、預けられることも増えた。
預けられた先で、色が違うふわふわと一緒になる。
なんか、みんなちっこいなぁ。
いや、オレがデカいのか??
そして。。。
ある日、知らない人が来た。
オレを見て、大き過ぎるとか言って去っていった。
ママの車で一緒にお出かけするのは好きだ。
でも、車でお出かけは、どっかに連れてかれる。。。
それから、ある日。。。
また知らない家族が来た。
何やら、お散歩とか言って外に連れ出された。
そして、オレは、その家族に預けられた。