29話 譲再び欧州へ
※ 3/18修正
俺は再びイギリスの土を踏んだ。
「ロンドンよ私は帰ってきた!」と、言おうと思ったがこのネタがわかる人が居ない時代だと気が付いてやめた。
前は客船で今度は金剛である。
金剛が旗艦の第二欧州派遣艦隊の内訳はこうである。
旗艦 金剛 (金剛型巡洋戦艦)
榛名 (同上)
矢矧 (矢矧型装甲巡洋艦)
阿賀野 (同上)
桜型駆逐艦 12隻
矢矧と阿賀野は先に作った利根型装甲巡洋艦の準同級艦である。
満載排水量11520トン全長123メートル全幅20.9メートル
蒸気タービン2基2軸
最大速力26.5ノット、
20.3cm(45口径)連装砲4基8門
12cm(40口径)単装砲6門
7.6cm(40口径)単装砲4門
砲はすべて国産に切り替えられた、尤も日本製鋼所はアームストロングの出資だからな。排水量が増えたのに速力が上がったのはボイラーの性能アップが原因である。
まあ、金剛型についてこれないと困るしね。桜型駆逐艦は量産型駆逐艦として現在本国で絶賛建造中である。海軍のもあるが輸出用に大量に受注している。今回もフランス海軍納品用に別に12隻同行してすでに引き渡してある。別の納品先のも順次到着する予定だ。こちらについてからイギリスからも注文を受けたと聞いた、第一欧州派遣艦隊の駆逐隊の活躍を見てだそうだ。
ソナーと対潜迫撃砲を積んで正解だったな。
ルシタニア号事件も防いだし、あの国の参戦フラグはしっかりと折っておかないとね。
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陸戦でも日本軍は活躍しているらしい、さすが「あの第三軍だ!」と呼ばれているが欧州諸国が日露戦争の戦訓を生かしていないだけなんだが。
塹壕に正面突撃を行って万を超える死者を出してるし。
第3軍は日露戦争を乃木大将の下で戦った経験者を中心に編成しているが当時とは全く違う編成もある。それは工兵と輜重部隊だ。
これらは口を酸っぱくして改善強化を言ったし、ガダルカナルやインパールは見たくないしね。
乃木将軍も協力してくれた。
日露戦争後各地で講演に引っ張りだこであった将軍であったがそこで弾薬の補給が滞った話や敵要塞攻略のため塹壕戦を戦った話をして、「補給部隊を強化しておればあれほど兵を損なわなかっただろうに。」と涙を浮かべて訴えたために工兵と輜重の強化が叫ばれるようになったのだ。
その為、第三軍には工兵第10大隊と輜重第5大隊が所属している。
勿論彼らには現時点で与えられる装備はすべて持たせている、そのお陰で我が軍はドイツに対して優位に戦えている。
さらに今回俺たちにと一緒に来た増援部隊も居るので更なる活躍を期待している。
もちろん彼ら(第三軍)の持っている新装備の注文も大量に入っているので本国では嬉しい悲鳴が上がっているようだ。
しっかりと儲けてくれて新技術の実験も出来る、どこかの国にいい目は見させないのだ。
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スカパ・フロー
「出撃が決まったぞ、ジェリコー提督の艦隊に同行することになった」
派遣艦隊の参謀長が作戦室で発言する。
今回参加するのは以下の艦だ。
第1作戦艦隊 指揮官 山下源太郎
第2戦隊 金剛 榛名
第6戦隊 矢矧 阿賀野
第11駆逐隊
第12駆逐隊
第13駆逐隊
第2作戦艦隊 指揮官 竹下勇
第5戦隊 利根 筑摩
第8駆逐隊
第9駆逐隊
第10駆逐隊
2部隊に分かれて合計30隻が参加する。
さてどういう結果になるのやら。
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あくまで娯楽的なものでありますので政治論とかはご返事できないかも…
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