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平賀譲は譲らない  作者: ソルト
3章 昭和編
189/231

170話 ハワイ沖海戦その8

※10/12修正 

お断り 昨今小説家になろうにて無断転載される事例が発生しております。






其の為此処にてお断りしておきます。





この作品は 私ソルトが書いたもので小説家になろうにのみ投稿しアルファポリス・ツギクルにリンクが張ってある以外は無断転載になります。









キンメル直率の戦艦部隊は元々の数で第二艦隊を凌駕していた。


戦艦9 巡洋艦24 駆逐艦その他58


対する第二艦隊は戦艦6 巡洋艦18 駆逐艦その他42であった。


 先制攻撃で戦艦2と巡洋艦5駆逐艦4を喪失・脱落させたが数の上では今だアメリカの方が有利である。


そして両者が接近するにつれて其の差が広がる事となる。


「打撃艦は後退せよ」


「了解、203打撃戦隊は本隊後方5万メートルに下がります」


 打撃艦は旧式駆逐艦より雷装と主砲の一部を降ろして誘導噴進弾発射機を載せた物で通常の水上戦闘には向かないものとされていた。そのため宇垣長官は後退を命じたのである。その数は十二隻である。なお、本来の名称は誘導噴進弾ミサイル艦という名称だったのだが武装の秘匿のために付けられた暫定名であった。尤も現場でその後も其の呼び名が定着してしまい艦政本部が根負けする形で正式に名称となったのは昭和も終わる頃であった。


 話は戻るが日本側の駆逐艦は三十隻になりアメリカ側が俄然有利となった。


「アメリカ艦隊は面舵を取りました。T字砲戦を企図していると思われます」


 航海参謀の報告に宇垣は直ぐに反応した。


「我々は取り舵を取り同航戦に持ち込む、全艦砲撃戦・雷撃戦用意!」


 艦長が取り舵を指示している後ろで参謀が悔しそうに宇垣に話しかける。


「残念です、噴進弾があればこの距離でも狙えるのに」


「数に限りが有るのだから致し方ない、だが戦艦二隻を沈めたのは大きい、楽になったからな、ここからは砲術の腕の見せ所だろう」


「はっ」


 こうして両者は陣形を同航戦に持ち込みつつあった。


~~~~~~~~


 キンメルの座乗するノースカロライナは先頭を行くワシントンの次に付いて進んでいた。指揮官先頭を重んじるキンメルは先頭に立とうとしたが参謀長達が反対し同型艦のワシントンを先頭に立てることとした。


「距離9万フィート(約2万7千メートル)、既に射程圏内です。砲撃を開始しましょう」


「まだだ、8万フィート(2万4千メートル)迄寄せるんだ」


「敵に先制されますぞ!」


「既にされている。だがあれからあの兵器による攻撃は無い。恐らく種切れなのだろう。ならば残ったこの戦力で確実な勝利を得なければならんのだ」


「わ、判りました」


「後どのくらいで距離は近づく?」


「ほぼ、同航状態ですがお互いに僅かづつ寄せています。後10分も掛からないでしょう」


「判った。距離到達・或いは敵発砲と同時に砲撃を開始せよ。巡洋艦部隊は主隊の防衛に回り駆逐艦部隊は突撃し雷撃せよ」


「はっ!」


 こうしてキンメルの命に従って艦隊は戦闘準備を進めていった。


>>>>>>>>>>


日本海軍第二艦隊旗艦 大和


「敵との距離2万7千メートルになります!」


「長官! 砲撃命令を!」


「武蔵より通信! {我砲撃準備よし}」


「長門より{攻撃命令を待つ}以上です!」


「長官!」


 黛参謀が宇垣に声を掛けると眼を瞑り仁王立ちしていた宇垣が眼を見開いた。


「2万6千で砲撃開始だ、各艦に伝達! {事前に打ち合わせしたる目標に攻撃せよ}だ」


「はっ! 各部署に伝達! 全艦砲戦用意! 砲術長! 2万6千で撃ち方始め!」


「了解!指揮所、2万6千で打ち方始めだ!」


 宇垣の命令は直ちに各艦に伝えられた。


「水雷戦隊は敵駆逐艦部隊を抑える様に、数は不利だが二水戦の戦を米軍に見せてやれ」


 宇垣の命を受けて日本海軍の精鋭部隊第二水雷戦隊が動き出した。


「敵駆逐艦部隊を抑えるぞ、{我に続け}」


 白波を蹴立てて駆逐艦が動きだした其の時、大和艦橋トップの防空指揮所に居る見張長が中央指揮室に連絡する。


「敵艦隊との距離2万6千!」


「撃ち方始め!」


 連絡を聞いた松田艦長が攻撃開始を命令すると防音が施された中央指揮室に轟音と振動が伝わって着た。大和が主砲を発射したのであった。


  

ご意見・感想ありがとうございます。




ブックマーク・評価の方もしていただき感謝です。




あくまで娯楽的なものでありますので政治論とかはご返事できないかも…




読んでいただくと励みになります。




※感想返しが遅れております、申し訳ございません。

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