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エルフの奴隷万歳日記

作者: 戸井万

 本日は快晴、毎日がエブリデイ…なんちゃって、あ、皆様はじめまして僕はゼル、帝国最強と呼ばれた黒龍騎士団の元騎士であります、今は…

「ゼル~?どこにいるの~?」

「あ、玄関におります~!」

 エルフの奴隷です、ああ…悲しいかな敗戦国の国民の末路よ…とは言っても僕は結構今の状況に満足している、食事はそれなりに美味しいし、毎日お風呂入れるし、ご主人様は美人だし。

「あ、居た居た…ゼル!庭園でお茶が飲みたいから付き合って頂戴」

 この声をかけてきた銀髪のエルフ、名前をエレン様と申します、僕の元幼馴染であり現ご主人様であります…子供の頃結婚の約束なんてしちゃったりしていますが彼女はここの伯爵閣下で僕は人権すら認められていない奴隷でありまして…およよ、厳しい現実であります。

 いいのであります、僕は影ながら彼女の幸せを祝福するのであります…それが僕のヲトコとしてのギンジとかやらであります!いやぁしかし戦争は悲しい物でもありますがそれと同時に良い物でもあります、僕と彼女はお互いその日の食う物にも困る貧民出身者でありますが片や伯爵閣下、片や元騎士階級となるでありまして…

「こら!ボーっとしない!」

 おっとお嬢様に怒られてしまったでありますなぁ、今も昔も奇麗なお方であります…あの戦争がなかったら僕達は…まぁどっかで餓死してたでありましょう。

「はいでありますお嬢様!ってあっつぁ!?」

 手にお茶がかかってしまいました、とてもあっついのであります!そして良い匂いであります!恐らくこの茶葉僕の売値より高いであります!ぬはぁ!悲しいであります!

「あーもう、ゼルはドジなんだから…」

 お嬢様が僕の手をハンカチで拭ってくれる、このハンカチいい手触りでありますなぁ…これシルクでありましょうか、多分僕の売値より高いんでありましょうなぁ……というでありますかこのお屋敷に僕より安い物って存在しないと思われます、ぬっはぁ!虚しいであります…………。

「申し訳ないでありますお嬢様」

 いや本当に…

「本当よ、この二つとも貴方より高いんだから!」

 けらけらと笑いながらお嬢様は言い放ちます、なんだか他人に言われると大変腹が立つであります!ぼかぁ安くねぇ!!…いえ安物でありますなぁ。

「…泣きそうな顔しないの!ほらほら、お茶はもういいからこれを買ってきなさい」

 お嬢様は少しだけ悲しそうな顔をなされた後、僕に最近東の国から輸入されている和紙とやらを押しつけてきました、そこには買うであろう物が書かれているでありますが…

「お嬢様、自分はエルフ文字は読めないであります」

「あら本当?ごめんなさいね」

「まったくお嬢様は昔からドジでありますなぁ…」

「「あっはっは」」

 二人揃って笑う…こうしていると昔みたいで懐かしいであります。

「生意気~~!!」

「いたい!?痛いでありますお嬢様!」

 お嬢様が顔を真っ赤にして両手を振りまわして叩いてきたであります、台無しであります、僕の思い出返してほしいであります。

 屋敷から叩き出されて僕は渋々と城下の商店に向かう…えーっと買う物は…小麦粉30kg、トマト2樽、ワイン20kg…これ一人で運ぶのでありましょうか?つーか増やしたなお嬢様…恨むであります。

「よぉゼル!」

 おやこのだみ声は…

「おお、アルフレッドことアルでありますか。三日ぶりでありますな」

 自分と同じく襤褸を纏った男…アルフレッドが声をかけてきた、こいつとは黒龍騎士団の頃からの親友であります。

「相変わらず変な呼び方すんなよ…うっわ、すげぇ…」

 呆れたような声を出しつつ肩に手を置いてきたアルはうんざりしたような声を出した、視線は自分のメモに注がれている。

「仕方ないであります、我々奴隷でありまして…およよ、日がな一日寝て過ごしたいであります」

「いやぁ、奴隷じゃなくてもその欲求は不可能だ。とは言ってもこれは酷いな、手伝ってやろうか?」

 アルの冷静なツッコミに若干ばかりのショックを受けながら手伝いの申し出を断る。

「大丈夫であります、ぶっちゃけ自分にとってこれ位楽勝なのでありまして…というか自分、フルプレート着て縦横無尽に戦っていたから楽勝なのはお前も解っているでありますな?」

 僕の言葉にまぁなとアルは笑って答える、二人で商店まで談笑しながら歩く、話す事はお互いの近況、王国残党軍の戦況…後は出てくる食事で何が美味いかとか位だ。

「と、もう商店か…それじゃ俺は帰るぜ」

「おー、気をつけるでありますよー最近脱走奴隷が増えて治安が悪くなっているでありますからなー」

 あいよーと言った返事と共にアルは裏路地に消える…さて自分も帰るでありますかな、って重ーーーーーーーーー!?これ重い!?すっごく重いよ!!強がるんじゃなかったであります!!

「ぬっはぁ!!根性であります!!気合いであります!!ぬぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」

 肩に担いで文字通り根性で歩みを進める、歩く度に自分の足が巨人族になったような音を立てる…ぶっちゃけこれ屋敷に帰れるかどうか微妙でありますなぁ…明日は筋肉痛でありますな!はっはっは!はぁ…





「ぐああああああ!?やっぱキターーーーーー!!であります!」

 はい、昨日から今日になりました、やばいやばい、何がヤバいって腰がヤバい膝がヤバい肩がヤバイ…ああ、でも朝ごはん用意して薪割りしてお風呂沸かさないと…その前にお嬢様起こさないと…あばばばばばば腰が…

「ひぃ~…こんなまっ広い屋敷を僕一人で管理するというのはちょっとキツくないでありましょうか…」

 風呂の大理石を擦りながらぼやく、この水垢がこらまたなんとも頑固でありまして…石鹸あまり使いすぎるとまた買いに行く羽目になるとかそれより財源の負担になってしまうのであまり使わない。

「落ちない~落ちないでありますよー、まだブラン・クルダークス砦のが落ちやすかったでありますよー水垢く~ん」

 それは落ちるの意味が違うって?まぁ気にしちゃだめであります、とりあえず力を入れてごしごし擦れば水垢くんも解ってくれるであります!なんだか憲兵のやり方みたいでありますなぁ、さぁ俺の罪をお前の罪にして貰うぞ!

 いや~んやめてほしいであります、貴方を思わず斬り殺しちゃうでありますよー。

「ふぃ~…こんなものかな」

 桶を傾けて泡を流す…そこにはなんと匠の技でピカピカになった大理石が!うん、掃除なら子供でもできるしね、水道の魔石を起動させて風呂に水を張る…30分もすれば一杯になっているだろうからこの間に薪を割って湯沸かし機に薪をほおりこんで…水を止めたら朝食の用意をしてお嬢様を起こさないと。

 浴室の裏にある扉から裏庭に出て置いてある斧を拾う、そして切り蕪に薪を置いて…

「よいやさ」

 一刀両断!あ、これ刀じゃねぇ斧だ。

 …そんなこんなで朝食の準備まで終わったよ!小説って便利!!とりあえずエレンのお部屋と書かれた扉をノックする…返事はない、と言う事はまだ寝てるかな。

「失礼します」

 そう言ってから扉を開ける、予想通り彼女はまだ寝ていた…太陽の明かりがエレンの銀髪に当たってキラキラ光っている…貧民だった頃は髪なんて脂で汚れてくすんでいたのに…本当に奇麗だ。

 視線を横に移すと彼女が大戦中に着ていた白銀の甲冑があった、八本槍の英雄…大盾のエレン、彼女はそう呼ばれていて僕と対峙した…これは言い訳かも知れないけど彼女の兜を弾き飛ばした時……彼女だと気づいてしまって僕は虚を突かれて負けた、うん…言い訳でありますな。

 その甲冑の後ろに控えるように僕が着ていた甲冑が飾られている、僕の武器である二振りの剣もそうだ、こんな不用心に置いておいて僕が君を殺さないとでも思っているのだろうか?

「おはようございますお嬢様、朝でありますよー」

 まぁ殺せないんですけどね!!だって元貧民の僕からしたら十分いい暮らしでありますから、御飯は三食食べれる、こんなに素晴らしい事はない。

「んー…春が来るまで寝かして…」

 エレンはそんな事をいいながら寝返りを打った。

「だーめーでありまーす!貴女は熊でありますかー!!そもそも今は夏であります!熊さんはもうとっくに起きているでありますよー!!」

 シーツを引っぺがすとうっすら目を開けるエレン…ちょっと恨めしそうだが……彼女貴族になってから放っておくととことん自堕落な生活を始めるのだ、自分が来るまでこの屋敷はゴミ屋敷でありましたから…まさかゾンビまで居るとは思わなかったであります。

「んー…ゼル、お水頂戴」

「はいでありますお嬢様」

 水差しからコップに注いで渡すとちびちびと水を舐め始めた、僕は近くでそれを見ている…幸せでありますなぁ。

「ねぇゼル」

 半分ほど水を飲んだエレンが顔を上げた、この顔をすると言う事は…またあの話でありますか。

「どうして私を殺さないの?私を殺して逃げれば…少なくとも貴方は自由、同胞の差別からも逃げられるのよ」

 ほーら、予想通りであります…その覚悟を決めた顔をされても自分には無理であります。

「それはお嬢様が………僕のご主人様だからであります」

 言ってしまいたい、けどそれは絶対に許されない。

「…出来ないなら私を攫って逃げてよゼル」

 彼女は本当に望んでいる、殺される事もそして僕と一緒に見知らぬ地へ逃げる事も…このままではお互い結ばれない、彼女は恐らく同じ貴族のエルフと望まぬ結婚して……子供に囲まれてそれなりに幸せに暮らすのであります。

「…それも無理であります、大恩あるお嬢様にそんな事しては僕が僕で無くなってしまうであります、それにお嬢様にとってこのお屋敷…そしてその身分は辛く長い戦争で手に入れた物でありましょう?自分にはそんな事できないのであります」

 違う、そんな理由じゃない。

「…私を言い訳にしないでよ、もういいわ。悪かったわねゼル、変な事を聞いてしまって…それではいつも通りお願いね」

 ごめん、その言葉は飲み込む…それを言ってしまったら彼女は僕を許さない……絶対に許さない。

「いえ、お嬢様のそばに居られる事が僕の幸せであります…それでは仕立て屋に夏服の受け取りにいってくるであります」

 笑顔で言い切って後ろ手に寝室の扉を閉める、目からこぼれた何かを手で拭って先に歩む…戦争がなかったら、僕が人間じゃなかったら…そんな事何度も考えたであります。

 でも結局それはIF論、僕は人間で敗戦国の国民で命さえ自分の物ではない生き物で、エレンはエルフで勝戦国の国民で数千の領民の命を預かる伯爵閣下…住む世界が違うのであります、僕の都合で彼女の幸せを壊すことは許されないのであります…いえ、これもいいわけでありますな。

 所詮僕が臆病なだけ、この安寧の日々が壊されるのを恐れているだけの腰ぬけであります、こんなことを考えていても仕方ないのでさっさと郊外の仕立て屋に向かう事にするであります。







「いてて…」

 仕立て屋で夏服を受け取る前に顔が気に入らないと言って殴られたであります、仕方ないであります…仕方ないのであります、さて包んで貰った夏服をエレンに届けて笑って貰うであります!今回の夏服は見事な出来栄えでありまして銀髪のエレンによぉく似合うでありましょう!楽しみであります!

 エレンもこれは楽しみにしていたから急ぎ足で森を抜けて街に向かう…途中で目の前を何かが通ったから思わず反射で掴んでしまう…これは太矢(ボルト)?何故こんな武器が僕の目の前を…

「ってゼルか!?すまんすまん、誤射しちまった」

 困ったように後頭部を掻きながらレザーメイルを纏ったアルが笑いながら木から下りて来た…レザーメイル、あれは大戦中にアルが来ていた黒龍騎士団弩兵の…

「アル、その格好はなんでありますか?」

「見て解らないか?復活したんだよ!俺達の帝国が!」

 アルは嬉しそうに両手を広げて語り出す、胸に書かれた帝国の紋章が夕日を跳ね返している…とりあえず歩みを促し街に歩いて向かう

「皇太子殿下が生きておられた!皇帝陛下の意思を継ぎ旧首都で蜂起なされたのだ!帝国民全ての悲願を達成する事が出来るんだ、もう俺達は薄汚い奴隷じゃないんだ!なぁゼル!」

 アルは本当にうれしそうだ、目から大粒の涙を流してそう叫ぶ…まるで今まで誇示出来なかった自分を表現するように今自分はここに居ると世界に知らしめるように叫ぶ…

「お前も戻るんだろう?帝国最強の四人…四聖剣と呼ばれていた、双剣のゼルに!俺達の黒龍騎士団に戻ってくるんだろう!?」

 正直急展開過ぎて着いていけないが…僕もあのままエレンの元に居るより……そうだよね、勇気を出さなきゃ。

「も、もちろんであります!!懐かしの僕らが騎士団に帰るであります!…ところで街は?」

 四聖剣の一人としてエレン一人の命位なら助けられるだろう、戦争で再び活躍すれば…そうであります、爵位はいらない、小さな畑と家があって…そこでエレンと一緒に暮らせば…だが、それはエレンに対する裏切りだ。

「ああ、街ならもう制圧した…帝国から大量の物資が運ばれてきている、ここはすぐに前線基地になるさ…今日は宴だ、お前も来いよ!この街の領主も捕えたんだぜ!」

 それはよかった…エレンはまだ殺されていないみたいだ、街の門をくぐると沢山の人間が出迎えてくれた、手にはよく泡立ったエールのジョッキが握られ久方ぶりに訪れた自由を謳歌しているようだ。

「ほら、ゼル!お前も飲めよ!」

 アルがジョッキを押しつけてくる、こういう雰囲気も懐かしい…それを受け取り一気に飲み干し、空になったジョッキを上に掲げるとと周りから歓声と笑い声があがった、とりあえず何をしても皆楽しいようだ。

「そう言えばアル、ごしゅ…いや、この街の領主はどこに居るでありますか?」

 適当な食べ物をひっつかみながら訪ねる…多分お腹空かせているだろうし、持って行ってやらないと。

「ああ、屋敷の地下牢だ」

 アルに礼を言って屋敷に駆け出す…途中で戦友と何度もすれ違いだいぶ時間が消費されてしまったがまだ夜になったばかり…今日は満月でありますか。

「お、ゼルじゃないか、お前も元領主に吐き出しに来たのか?」

 槍を持った牢番が下卑た笑みを浮かべる。

「ああ、そうであります…だから」

 エールの瓶を渡すと牢番はニヤニヤしながら地下牢への扉を開いてくれた、こいつをぶん殴り脊髄を引っ張り出す所まで妄想し、牢の中へ入る。

「…っ!またですか、もう嫌です……」

 エレンとは思えないほど掠れた声が石造りの牢の中に響く。

「僕でありますエレン…遅くなってすまんであります」

 落ちつかせる為に出来るだけゆっくり、そして優しく諭すように口を開く。

「ゼル!?あ…ダメ、来ないでゼル!」

 彼女が牢の隅に縮こまる気配がする、ここからでも臭って来る、嗅ぎ慣れた栗の花のような臭い…だいたい彼女が何をされたのか理解した、戦場ではよくある事だ、事実僕もよくやった。

「うん、大丈夫、ここにいるであります」

 石の床に腰掛ける、目が慣れてきて彼女の姿が見えて来た、直視出来るような姿じゃないが…それでも目を合わせて話さなければ…

「エレン、僕はどうしたらいいでありますか?」

 持ってきた食べ物をそっと彼女に押し出す。

「…それも私が決めるの?私が貴方の人生を決めて……貴方はそれでいいの?」

 エレンの顔はよく見えないが…多分悲しい顔をしているんでありましょうな。

「貴方は昔からいつもそう…エレンがエレンとエレン……今になってはお嬢様がお嬢様とお嬢様……自分で責任を負ってよ、全部私に押し付けないでよ!全部自分で決めなさいよ!!」

 エレンの怒鳴るような声…僕は何かエレンを怒らせてしまうような事をしてしまったのだろうか……いや、解ってる解ってるでありますよ。

「………もういいわゼル、貴方はもう私に囚われる必要なんてないのよ」

 しばしの沈黙の後、エレンがそう言い放った。

「永遠にさようならよゼル、貴方の事好きだったわ。友達としても、男としても…」

 彼女がそう言うと僕は屋敷の外に弾きだされてしまった、拒絶術式……どうやら僕はもう屋敷の敷居を跨げないらしい。

 仕方ないので広場にトボトボと戻ると見慣れた処刑道具が鎮座していた。

「よぉゼル!ってどうしたんだその面」

 手を挙げて挨拶してきたアルが怪訝な顔でこちらを覗きこんで来た。

「なんでもないであります、ところでこのギロチンはなんでありますか?」

 もう準備は完了しているのか、刃が怪しい輝きを放っていた…誰かを処刑する気なのだろうか。

「おう、これか。元領主を処刑せよと皇太子殿下…いや、いまは皇帝陛下だな…が命令を下したのだ。たしかにあの領主は七本槍の一人だからな、下手に逃がして敵に回られたら厄介だからな…しかし」

 アルは口籠る、何かまだあるのだろうか。

「なんで武器も持たずに屋敷の裏方の森の中にいたのだろうか、そういやこれ、お前の装備だよな?」

 巻き藁に包まれた僕の甲冑が片隅に転がされていた…もうちょっと丁寧に扱ってくんないかな、傷だらけだけどそれオーダーメイドなのよ?中古じゃないであります。

「アル、明日の処刑人、僕がやるであります」

 アルのエールを呷る手が止まった、無機質な瞳でこちらを見つめている…戦場に居た頃の僕達の眼…ああ、これは確かに恐ろしい。

「出来るのか」

 視線を前の巨大な焚火に戻してそう尋ねて来た。

「さぁ、でもやらなくちゃいけない事なんだ」

 昔の口調も懐かしいであります、アルが驚いたような顔でこちらを見つめた後、ふっとはにかむように笑った。

「おう、じゃあ任せる…どんな事になっても俺はお前の味方だからな」

 久方ぶりに人間らしい言葉を聞いたような気がする…僕はこれから何をしようとしている?ああ、彼に対する裏切りだ、すっげぇ情けねぇ。

覚悟を決めると、酒をぐいっと呷って僕は地面に倒れたのであります。












結局、二人がどうなったかは定かではない。

帝国は隆盛を返す事は出来ず、エルフの国も長くは残らなかったからだ。

二人は今、どこで何をしてるのか。わからない……で、あります。

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