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「SPELL・WORLD」

皆さん!よろしければ、感想書いて下さい!


いろいろと良くしていきたいのでよろしくお願いします。


それでは、第二話をお楽しみ下さい!



「ここはどこだ?」

俺の冷ややかな言葉に若干だが、少女が怯える。

しかし、少女は一呼吸置いて口を開いた。

「あの・・・・さっきは、ありがとうございます。私は・・・・」

「んなこと聞いてねぇ。質問に答えろ」

少女の言葉を遮って、俺は荒い口調で言う。

すると、少女は少しムッとしたような顔をする。

そして、

「私は、エレナです!まず名乗って下さい!」


このアマ・・・・


パン!

俺のM1911が火を噴いた。

少女の足すれすれのところへの威嚇発砲だ。

少女が凍りつく。

俺は、静かにもう一度言った。

「ここは、ど・こ・だ?」

すると、エレナという少女は震える声で言った。

「ここは、・・・・アパルエナ王国のはずれにある森・・・・です」


アパルエナ王国?


俺は、一瞬考えるがそんな国聞いたこともない。

各地を回った俺でも知らない植物に国名、銃を知らない異様な格好の民。

突然の海上から森への移動。

こいつは・・・・・・もしかしてだが・・・・。


「ここは、俺のいた世界では無いのか・・・・」

俺は、呟きつつ天を仰ぐ。

そして、天にあるものを見て俺は今のセリフに確信を持つ。


太陽が2つある。


錯覚ではない。

間違いなく2つある。東と西に一つずつ太陽がある。いや、太陽と言ったが別物かもしれない。


「・・・・もしかして?あなた異界の方?」

唐突にエレナが興味あり気な口調で話しかけてくる。

「あ゛?・・・・・・あぁ。多分な」


そう適当に答えてから、俺はこめかみに手を当てて考える。


マジか・・・・。死ななかったのは良かったが、これはこれで困る。おのれバミューダトライアングル。魔の海域の名は伊達じゃないってか。


しかし、半ば信じがたい事態だ。

もしや、これまでのことは全て夢か?

覚めれば、俺はいつもどうりに雇い主からの任務を遂行するのか?

異界に飛ぶくらいなら、いつもどうりがいい。


そう考えた俺は、頬を強くつねった。


そして、俺は夢から覚める・・・・・・・・なんてことはなかった。

この世に神がいるなら、撃ち殺してバラバラにしてやりたい気分だ。


異界に飛んだことが現実とわかった今、俺はどうしたものか考える。


ひとまず振り返って、エレナと言う少女を見る。


こいつにいろいろ聞くか・・・・。もしかしたら、帰れる方法あるかも知れねぇし。


そう思った時、エレナはまたしても聞いてくる。

「あなた名前は?」


あぁ~。ウザいしやっぱり殺そうかな。


そう思ったが、割に上品な格好のこの少女を殺すと後々厄介なことになりそうな気もしたのでそれは止めておく。


俺はため息をつきつつ、気だるそうに答える。

「アスマ。アスマ・リエンだ」


その時だ。


遠くでガシャガシャと物音がした。

そして、こんな声もする。

「姫様ー!!!姫様ー!」

「姫様ー!お返事をー!!!」

それを聞いたエレナの表情が晴れる。

「仲間が来たわ!」

そう言って、エレナは息をおもいっきり吸い込む。

そして、

「ここよー!!!!!!!!!ここにいるわ!!!!!!」


こいつ姫様だったのか・・・・殺さなくて良かったわ。ってか厄介なことになりそうだし、ひとまずこの場はおいとまするか。


俺が急いで駆け出すと、それを見たエレナがハッとして叫ぶ。

「あっ!待って!!!」


だが断る。


俺が森の中に消えようとした時、再びエレナが叫ぶ。

「待ってーー!!!!!!」


刹那

エレナの方から眩い光が放たれる。


!!?


光を認識した瞬間。突然として俺は、その場に倒れ込む。

「なっ!?・・・・なんだ?」

起きあがろうとするが力が入らない。


すると、その場に四人の白い甲冑の騎士達が現れた。

先ほどの声は、コイツらか・・・・。

騎士達は、エレナを見つけると急いで駆け寄った。

「姫!ご無事ですか!?」

「早く姫様の拘束を解くんだ!!」

騎士達は、すぐにエレナの手足の拘束を解いた。エレナの無事な様子を見て心底安心したようだ。

そして、周りに倒れている黒い騎士達を見て目を剥いた。

「姫!これは・・・・いったい?」

エレナは、その問いに落ち着いて答えた。

「えぇ。バルセギアの者達よ。危うく貞操の危機だったわ」

そう言って、エレナは倒れている俺に目を向ける。

「でも彼が助けてくれたのよ?」

すると、騎士達が一斉にこちらを見る。

「本当ですか!?この少年が?・・・・この者達、バルセギアの上等騎士ですぞ!?」

そんな騎士の言葉にエレナは、まるで自分のことのように自慢げに言った。

「彼すっごく強いの。リーダーなんて一撃よ?後の二人なんてダガーで倒しちゃったのよ?あんな華麗な戦い見たことないわ~」


ウザい。


そう思った時、騎士の一人がある疑問を投げかけてくる。

「あの・・・・姫様。では、この少年は何故倒れているのですか?」


もっともな質問だな。俺も聞きたいとこだった。

なんだよさっきのあれ。


エレナは、そう言われて少し申し訳なさげに言った。

「スタンの魔法を使いました。彼がどこかに行きそうでしたので」

すると、騎士達の表情が喜びの色に変わる。

「おぉ!ついにご自分の意志で魔法が使えるようになったのですね?」

しかし、エレナは首を振った。

「いいえ。今回も偶然です。むしろ無意識に状況にあった魔法が発動したことに驚いています」

「そ・・・・そうですか」

騎士達は、少し残念な顔になる。

そんな騎士達をよそに俺は驚きを隠せない。


魔法だと!?

マジか・・・・


そう思った時、体に力が湧いてきた。

スタンから回復したようだ。

俺は、今更逃げても仕方ないので5人の前でゆっくりと立ち上がって、両手を挙げる。


それを見て、エレナは騎士達に命じた。

「ひとまず、彼を連れて城に戻りましょう。彼にはいろいろ聞きたいこともありますし。彼も私たちに聞きたいことがあるようですし」


そして、俺は騎士達にエレナの住むアパルエナ城に連行されることとなった。




そう言えば、こっちの世界でも両手挙げたら降参って伝わるんだな。





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