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「BEAST」

最近、十万字が間に合うか不安になってきました。(笑)


でも、万が一にも十万字が期間に間に合わず、コンテストに出れずとも、この作品はなんとか続けますので応援よろしくお願いします!


では、最新話をお楽しみ下さい!






「いよぅ。サーリャ博士」

ドスの利いた声で、ドルギドムは言った。

すると、その前にいるサーリャはフィエラの隣で余裕の笑みを見せる。

「ドルギドムか・・・・。私、中年男性に興味ないのよねぇ」

そう言いながら、サーリャは手に持っていたスイッチを押した。


刹那

ドルギドムの周りにいた兵達の足元が一斉に爆発する。

ドルギドムは、周りの瀕死兵達を見回す。

「興味ない割には、優しいじゃんよぉ?え?」

その言葉にサーリャは、ドルギドムから目をそらして答える。

「あんたにやったところで意味ないし。私無駄なことに技術使いたくないのよ」

それを聞いて、ドルギドムは納得したように頷いた。

「まぁ。それもそうか・・・・」

そう言いつつ、ドルギドムは右手を正面に翳す。

すると、ドルギドムの全身が発光しその光が右手の前に巨大なハンマーを出現させた。

ドルギドムはそれを握りしめ、一言。

「降参なら、今しかないが?」

しかし、サーリャは鼻で笑う。

「誰にもの言ってんの?お・っ・さ・ん」

次の瞬間。

フィエラが光の矢を無数に放った。

初めは十そこらだった矢は、宙でどんどん分裂し、終いには百以上となる。

百を越える光の閃光がドルギドムに降り注いぐ。

爆音と共に砂煙が辺りを包む。

フィエラがフッと息を吐いて呟いた。

「たいしたこと無かったな」

「いや。まだだよ」

フィエラのセリフにサーリャが返した時、

一斉に砂煙が払われ、その中心から無傷のドルギドムが現れた。

「あのおっさん。全部弾いたみたいだよ」

すると、ドルギドムが首を回しながら言った。

「イマイチだなぁ~。ま・・・・いっか。今度はこっちからっ!」

言うなり、ドルギドムはハンマーを大剣へと変化させ、飛び出して来た。

「武器変換だと!?」

フィエラは驚きつつもドルギドムの攻撃を飛び退いて交わす。

サーリャが退屈気に解説した。

「あのおっさんの極は、記憶にストレージした無数の武器を具現化して使用する[武現の極]。一度にいくつも出せるから気をつけてっ!」

そう言った直後、サーリャの周りに様々な種類の剣が出現する。それらは、宙に浮いたまま切っ先をサーリャに向けている。

「サーリャ博士。あんた自分が狙われてんの忘れたか?」

サーリャが視線を移すと、大剣でフィエラと戦うドルギドムが笑っている。

ドルギドムは、続けた。

「降参しろ。サーリャ博士。俺は、この騎士のお嬢さんまで斬りたくはないだがなぁ?」

すると、サーリャは笑って言った。

「ドルギドム。あんたお人好し過ぎ。・・・・・・・・・・っていうか、これ邪魔!」

言った途端、

サーリャの周りの全ての剣が巨大な何かになぎ払われ粉々に破壊された。


それを見たドルギドムは、ため息を付く。

「・・・・いつの間に極を?」

サーリャはニンマリと笑みを浮かべる。

「今まで隠してただけだけど?」


そう言うサーリャの背後には10mはあろう巨大な熊のようなモンスターがいた。全身を黒い毛に覆われたそれは、サーリャを守るようにして立ち、赤眼を爛々とさせてドルギドムを見ている。

サーリャは、自慢げに言った。

「これが私の極。[獣召の極]よ」







俺は、正直退屈だった。

「ねぇ。アスマ。やっぱり私達も加勢しようよ」

「お前馬鹿か。自分の立場考えろ。姫様だろうが」

エレナの馬鹿もいいとこの発言にイライラしながら、俺は窓からフィエラ達の向かった方角を見る。

サーリャ宅は、周りを森に囲まれているため基本的に見晴らしは悪い。

それでも、俺達のいる二階は少しばかりか周囲が見渡せる。木が邪魔するから本当に少しなんだがな。


と、その時、妙な気配を感じた俺は動きを止める。

「どうしたの?」

エレナが呑気に話かけてくる。


殺そうか?ウザいし。つか、空気読め。吸うだけなら、動物でもできる。


そんなことを考えながら俺は意識を集中させる。

二階には俺達以外はいない。


・・・・一階か。フィエラでもサーリャでもないな。ワイバーン達はフィエラ達について行った。ダブルはまだ外にいたが、この気配はダブルではないな。


俺は、窓から身を乗り出してダブルに声をかけた。

「ダブル」

すると、ダブルは直ぐにこちらに気づいて、二階の窓辺に飛んで来た。

「おい馬鹿姫。行くぞ」

突然の行動にエレナがまた何か言おうとするが、俺が白い目で睨むとアッサリと黙る。

俺は、ダブルの背にエレナを乗せると自分も飛び乗り、サーリャ宅から離れた。


危険の及ばないであろう高度に来た時、エレナが再び口を開いた。

「ねぇ。どうしたの?何だったの?」


マジいちいちウザいな。どう考えたって、あそこが危険だから逃げたに決まってるだろ!あ~!マジで一般人相手してるとイライラするな!


とか思うのだが、俺は一応適当に答えてやる。

「あそこは危ないからだ。だから、逃げた」

そう言って、俺はフィエラ達の向かった方を見た。

先ほど、無数の閃光が見えたとこを見ると、既に戦闘中なのだろう。


空中からなら、エレナを危険にさらすことなく、フィエラ達をサポートできる。

そう考えた俺は、ダブルをフィエラ達の向かった方角に飛ばした。

すると、またエレナが話しかけてきた。

「ねぇ。なんで危ないって分かったの?」

「っ・・・・・・」


思わず、舌打ちしてしまう。

まだ、その話してたとは・・・・・・。イライラする気持ちをなんとか抑えた俺は、内心で決めた。



・・・・もう、無視しよう。






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