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「MEMORY」

最近思うんですが、この作品今月末までに10万字書かないといけないんです。

間に合うのでしょうか?

まぁ可能な限り頑張ります!(笑)



それでは、最新話をお楽しみ下さい!!!!!!!



俺は、夢を見た。


それは、ずっと昔。

俺がまだ少年兵として半人前だった頃だった。


俺には、相棒がいたんだ。

名前は、ウィル・バレット。性格だけなら、少年兵には程遠い人の為に戦う男だった。


俺達の部隊は中東の湿地帯にいた。

あぁ。懐かしいな。でも、この夢をこれ以上見たくない。俺は、この先を知っている。

この戦いは・・・・。


見たくない見たくない見たくない見たくない見たくない見たくない見たくない見たくない見たくない見たくない見たくない見たくない。


そう強く念じても、夢という名の記憶のビジョンは、止まらない。


俺達は、部隊からはぐれてしまう。

そこで、敵の狙撃隊に狙われた俺をかばったウィルは・・・・。


パン!


この音はスナイパー用のライフルだ。

目を見開く俺の前でウィルがゆっくりと崩れ落ちる。

「あぁあ・・・・あ。あぁあ・・・・あああ」

ビジョンの中で過去の俺が言葉にならない声をあげている。その声は震え、精神の安定をなんとか保とうとしている様に聞こえる。


もう見たくない!


俺は、目を閉じる。しかし、これは夢。例え目を閉じようともそのビジョンは見える。


ビジョンでは、生気を失いかけた表情のウィルが過去の俺に抱き上げられている。


「もう・・・・やめてくれ。やめてくれよ!!!!!!!!!!」


俺の悲観な叫びが辺りに児玉する。

途端にビジョンが白黒となって静止した。


『目を背けるな。真実から逃げるな。』


突然、第三者の声が辺りに響く。

「っ?・・・・・・誰だ!」

俺が叫ぶと、目の前に黄金の大剣が浮かび上がる。

『私は、お前の極』

どうやら、第三者の声はその大剣から聞こえてくるようだ。

俺は、問う。

「俺の・・・・極?」

『左様。私達には意志がある』


極に意志がある?

俺は怪訝な顔をしつつも、大剣を見入る。確かにこの剣は俺が先刻の戦いで発現させたものだ。

「意志・・・・・・まぁいい。そんなことより、お前は何で俺にこんなものを見せる!お前俺の極なんだろ?なら、わかるだろ!俺はこんな記憶・・・・」

『しかし、その事実は消えぬ』

極に言葉を遮られたが、確かにその通りだ。

俺の極は続けた。

『私はその記憶から生まれた。故にお前は私の起源を受け止めることで真に私を手にできる』

「そんなことをしてまでして得る力なんていらないし!欲しくない!俺は、もう思い出したくない!」

『だが、お前はあの時この記憶を見た。例えこれを拒んでもこの記憶は貴様に一生付きまとう』


そう言われば、言葉もない。

でも・・・・俺は・・・・・・・・。


すると極は、記憶のビジョンを指し示し言った。

『続きを見よ。そして、それを受け入れよ。貴様は罪人。しかし、その罪すら力に変える意志があるならば、私は貴様の刃となろう』


そして、極は消えていく。

途端にビジョンが色を取り戻し動き出す。


ウィルは、虚ろな目で言った。

「アスマ。俺は償えなかったよ。・・・・俺達は沢山の命を奪った罪がある。これは報いであって償いでは・・・・ない」

そう言って、ウィルは言葉を失っている過去の俺を真っ直ぐに見つめ手を握った。

「この罪は、生き抜くことでしか償えない。奪った命の分だけ・・・・。アスマお前は生きるんだ。俺は、お前を助けたくて死ぬ。・・・・・・でも、それをお前が・・・・悔いるなら・・・・・・俺の分も生きてくれ」

途切れ途切れになりながらもなんとか言い終えたウィルは、そっと目を閉じた。

「さようなら。アスマ」

握った手から力が抜ける。

「ああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

ビジョンの中で俺の叫びが聞こえる。


それを複雑な表情で見つめる俺は、思う。


確かに。

確かにこの記憶があったから俺は何度もピンチを乗り越えた。

忘れよう忘れようと考えても、死を前にした時、この記憶は必ず脳裏によぎる。


「俺の強さは、・・・・・・ここにあったのか」


確かこの時からだ。

俺が仲間を拒み始めたのは。

もう、傷つきたくない。失いたくない。

でも、それは逃げてただけだったのかもしれないな。

全く皮肉な話だ。

仲間がいるから弱くなるんじゃない。そもそも仲間がいないと強くすらなれないのだ。


これまでの俺は、この記憶から強さを得た。

なら、これからはどうやって強くなればいい?


その時、ふとフィエラの言葉を思い出す。

「本当に守りたいものを持った奴の強さか・・・・」

そう口に出して、考える。



俺は何を守りたいんだ?



その時、急に辺りが光に包まれた。






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