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魔王軍襲来(1)

 駆け込んで来た男の話を聞くと、警備兵のひとりが遠くからやってくる魔物の軍隊を見つけたとのこと。

 男が話し終えるのと同時に外から悲鳴や怒号、何かが崩れる音が鳴り響く。

 ギルドの面々はそれを聞くと手に手に武器を取って外に向かった。俺とフィーは出る前にカグヤと話をする。


 「どうすんだ?」

 「追い返すしか方法はないだろう。協力してくれるか?」

 「ほいほい。取りあえず三手に分かれて戦う方が良いだろう」

 「……解った」


 俺達はそれぞれ三手に分かれて魔王軍が暴れているところに走っていった。


 攻めてきた魔王軍の兵士の構成は主に二種類だ。

 街並みを破壊し、住民達を殺している土人形__ゴーレムとその上位種のチーム。

 常に集団で動き、抵抗する相手を気絶させて無力化している蜥蜴人間__リザードマンとその上位種のチーム。

 ゴーレム達はただ暴れているだけだが、リザードマン達は相当な訓練を積んでいるらしく、チームワークのとれた動きで進行していく。

 俺が鎌を取り出して近付くと、リザードマン達は動きを止めて様子を見出したが、ゴーレム達はそんな行動を取らずに足音を響かせて俺による。所詮はゴーレム__インプットされた行動しか取れない人形か。

 俺は高く跳んでゴーレムの肩に足をつけると鎌をゴーレムの首に向かって振る。鎌の刃は首に刺さったが切断するにはいたらない。だがこれは予想の範囲内だ。


 「『闇刃(ダークエッジ)』!」


 鎌から黒い魔力の刃が伸び、頑丈なゴーレムの首を豆腐のように容易く切断する。予想通りDEFは高いようだがRESは低いみたいだ。

 俺は首を斬られて倒れるゴーレムを蹴って隣のゴーレムに移って再び『闇刃(ダークエッジ)』でゴーレムの首を跳ねる。

 ゴーレムは仲間を次々と殺されたのにも関わらず怯む様子を全く感じさせずに次から次ぎへと俺に向かってくる。

 __ちょうど良い。レベルアップの為に倒させてもらうか。


















 俺と戦ったゴーレムの部隊を再起不能にしたところであの進化特有の熱を感じた。

 熱がおさまると、俺の身体の一部が実体から非実体に、闇と光そのものになっていた。兎に角ステータスを確認する。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 種族 ファウスト

・鎌を扱い、相手の首を瞬くうちに刈り取る冥界の案内人。別名「死神」とも呼ばれる種族の最下位種。だがその実力は十分に脅威と言える。スケルトン族の魔物が鎌を扱い、首を跳ねる行為を繰り返すことで進化する。

 職業 Fランク冒険者

 名前 シンゲツ

 レベル 1


 ATK 488 → 625(+137)

 DEF 500 → 615(+115)

 INT 473 → 610(+137)

 RES 468 → 590(+122)

 SPD 480 → 600(+120)


 闇属性魔法『悪夢(ナイトメア)』を会得。

・対象に悪夢を見せ、精神を蝕ませる魔法。使い慣れる程に悪夢のレベルが上がる。但し、対象が睡眠叉は気絶状態でなければいけない。


 闇属性魔法『闇化』を会得。

・常時発動する魔法。身体の一部分を闇の魔力そのものに変化させる。使い慣れると範囲の大きさのコントロールが可能になる。


 光属性魔法『光化』を会得。

・常時発動する魔法。『闇化』とは逆に身体の一部分を光の魔力そのものに変化させる。使い慣れると範囲の大きさのコントロールが可能になる。


 魔属性魔法『睡眠(スリープ)』を会得。

・対象の眠気を誘い、睡眠状態に陥れる魔法。使い慣れる程に効果範囲が広がっていく。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 色々と会得できたな。ステータスの上昇が大きいのは種族がスケルトン族から死神族に進化したからだろう。

 『睡眠(スリープ)』と『悪夢(ナイトメア)』はコンボで使う魔法だろう。

 特に嬉しいのは『闇化』と『光化』だな。まだ片腕の先程度にしか効果範囲がないが二つあることで二カ所カバーできる。これなら連携のとれたリザードマン達を蹴散らすことも可能だろう。

 俺は肩慣らしに鎌を数回振り回してリザードマンを見据える。


 「さーて、とっとと終わらせるか__」

 「おおっと、そいつはいけねぇな。とっとと終わっちまったら楽しめないだろ?」


 俺の声を遮って空から羽ばたいてくる一人の魔物がそんなことを言った。

 見た目は完璧に二十代の青年だがその身体からは立派な角と羽と尻尾が生えている。そして右手にはカグヤを左手にはフィーを掴んでいた。


 「コイツらもなかなかに楽しめたがお前はもっと楽しめそうだ。お前の纏う雰囲気で解る。少しばかり遊んでもらおうか?」


 そいつはカグヤとフィーを俺の隣に放り投げてから腰にさした剣を抜いて、愉しそうに笑った。

 学校があるので更新は遅れそうです。申し訳ありません。

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