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act1-1~学園の異変~

……ピピ………ピピピピピ………ピ~~~~! バン!

 「うっるさいなぁ。」

 あぁー、眠い、眠すぎる。

 え~っと、今日は何の日だっけ?

 そんなこと考えながらカレンダーを見てみると、4月9日今日のところに大きく【始業式】と書いている。……え、もしかして今日始業式?それをみた瞬間すべてを思い出した、俺はすばやく制服に着替え、生の食パンを食べて家を飛び出そうとすると、「ピンポーン」と今の状況に似合わない軽快な音が鳴り響いた。誰か家に来たようだ。

俺の家はなぜか新興宗教の勧誘がきやすいので今日もその類かと思いつつ出てみると、

 「やっほー。今日から新学期だぜ!」

そんな男言葉で挨拶してきたのは幼馴染の小倉(おぐら) 駿(しゅん)。彼女は、両親ともにオリンピック選手という運動の天才だ。今は、その才能を陸上部で生かしている。

 「まさか、お前今まで寝ていたのか?バカなやつだ。」

こんな気に触る挨拶をしてきたのは幼馴染その2の古賀(こが) (とも)。こいつは、母が心理学者父に物理学者を持つという、勉強の天才である、が見てのとおり性格に問題ありだ。

 「おはよ、駿、幼馴染その2.」

 「おう、さて学校に行くか」と、駿。「今の、今まで寝ていたやつに言われたくはないな」と、智。

 「ところでさ、幼馴染その2、宿題やってきた?」

 「ほう、そこまで俺のことが嫌いか・・・もちろん普通はやっているだろう。」

 「ちなみに私はまだなのだ!えっへん。」などという、雑談を交わしながら、学園へと向かっていくことが日常だと思っていた。

        ***

そして学校、

 「えーっと、あのー、小倉さんだよね?俺の話しちょっと聞いてくれるかな・・・」ほら、きた。

 「私に用があるの?」いつも思うのだが、気付いていないのだろうか。、

 「好きです!」と言われる事を。そして男たちは気付かないのだろうか。

 「今は、部活頑張りたいし、だから、その・・・ごめん。」と、振られることを。

俺はそんな日常風景を見ながらそう思う。でも、絶対振られるからと言って何も感じないわけがない。

 「毎回ことわるのならさぁ~、駿、彼氏作りませんって公言した方がいいと思うけど」と助言してみるが、

 「考えとくよ、一応ね。」と、取り合ってくれないのだ。この様子じゃ冷や汗かくこのイベント(告白)はしばらくなくなりそうにない・・・・。

一方その頃。智といえば・・・

 「付き合っていただけませんか?」なぜかこいつまで告白されていた。性格はあれだが女にはもてる。ここまで来るともはや俺はただの付属品のように思えてくるのだが気のせいだろうか。そんな恵まれているくせに、智はいつも「ムリだ。それぐらい言わなくても分かっているだろう?」などと毒舌で一蹴する。

 「は・・・はい分かりました・・・・・すいませんでした。」ほら泣いた。どうするんだ、智のやつ。

 「さて、今日は親父に呼ばれているな、早く帰らなければ。」普通だ。こいつ女泣かしても普通だ。すごいとしか形容できない領域のような気がする・・・。

こんな、日常が欲しいと思う今日この頃だったのでありました。(まる)

        ***

昼休み

「なぁ、翔、お前でも知っているだろう、最近学園で起こっていることを。」と、唐突に智が切り出した。いつもながら嫌味ったらしい。

 「ん、なにを?」

 「はぁ、やはり知らないか・・・ほんとお前は世間知らずなんだな・・・・。最近、学園でよく事件と、いえるものが多発している。」俺を罵倒しながらもきちんと教えてくれるのでやっぱり根はいいやつなのかもしれない。

 「あぁ~、それ私も知ってる。飼育小屋のあれとかだろ。」

 「何なんだ、それは?」俺には、彼女たちの話している意味が分からなかった。

 「まだ分からないのか?バカなやつだな。」と言って黙ってしまった。前言撤回やっぱりこいつはひねくれ者だ。

 「うるさいな~、もういいよ、駿、どんなことがあったのか教えてくれる?」

 「さっき出てきた飼育小屋惨殺事件とか、パソコン破壊事件とかのことだよ。」と、駿が返してくれた、優しい。

 「へぇ~、そんなことがあったんだな。まったく知らなかったよ。」俺にはまだこのとき自分に深く関わるとは夢にも思ってもいなかったし、あいつらもそんなことは毛ほども思っていなかっただろう。

                                     タタカイの狼煙(のろし)は放課後に上がる


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