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のんびりややユルくない異世界開拓者   作者: 猫を愛でる会
五章 変わらぬ未来へ
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5-3 ブランデー祭り・秋

 秋の収穫期を過ぎ、11月手前の日に秋祭りとはまた別の祭りが開催する、それはブランデーの街とエルドラードを巻き込んだ祭りだ、皆この日の為に禁酒する者も居るし、狙って公務を終わらせてやって来る者も居るし、自分の産まれた年の酒を目当てや長い時の眠りから現れる、先祖も飲んだだろう酒にロマンを込めて来る者も居る。


 ワインも出るが主役はブランデーである、リンゴとナシのブランデーが此処では主役だ、葡萄のブランデーも作ってるが圧倒的に葡萄はワインや、シードル………スパークリングワインに成ってる。


 新ブランデーのお披露目パーティーに成ったり、ブランデーに合う料理の品評会やら味勝負等が行われる、そして年末の表彰された馬の馬主が競馬が休みな年明けと、この日に呼ばれるのは祭りが決まってからのルールだ。


 生産者も素晴らしい馬を育てたとして、従業員を合わせた本数のブランデーを贈られるが、ブランデーの年物はそれは牧場主次第である、大抵は牧場創業の年だったり名馬の誕生の年や従業員の定年祝いの、粋なサプライズだったりと様々だ。


 祭りは昼から行われる、立食式はブランデーの街でレストランで食べたり、味勝負するのはエルドラードである。 未成年は基本果物ジュースか紅茶等だが、大人は子供に無様な姿を見せない嗜みを持ちながら酒を飲むのだが、たまに無様に地面で寝てる者は街に出禁に成るし、観光客なら入国禁止になるのでご注意下さい。


 ブランデーの街の方は賑やかさは、何時もの祭り騒ぎのだがジェラールさんが亡くなってからは、名物ジジイが居ない寂しさが長く続いてたりする、まあ新迷物は酒に酔った某ドラゴンだがそれは見なかった事にする、それが長く続けば誰も気にしなく成る………本人と観光客以外。


 新しく来る住人はある意味、懐が広かったりのんびり屋だったりする人物が多い、まあ全員酒好きだけどね…………余り飲めない下戸(げこ)も居るが、何故かリキュールとかちょびちょび飲んで楽しんでたりする、まあ味比べしたい人とかも居るからね。


 長く寝た丸味のあるブランデーは、眼の色変えてのんびり屋だろうが、優しい人物だろうが我先にと群がる光景はまるで酒の地獄だな、まあ基本酒の年代は伏せてる為滅多に地獄は発生しない。


 時間加速させたブランデーは、コストが安く出せる為にクリスさんの分身体の、休暇中の分身が飲みに来ては酔い潰れ三泊温泉を堪能して、本体のお勤めが終わるまで世界の維持を担当してる。


 まあ基本クリスさんは世界の創造後は、興味が出ない限りは分身が手入れや管理し、更に眷属分身の神が細かい調整をするが人に天啓を与えたりはしない、神様が人間に構う程暇ではないし人間に宗教作れと言う程、暇ではない…………そもそも宮仕(みやづか)いの様なもんだ、親である高次元体の消滅か神を殺す敵が居ない限り存在する。


 まあそんな訳で、ブランデー祭りは狂気に満ちながらも嗜みを忘れずに、美味しい屋台の料理やレストランの味比べは祭りが終わるまで続いた、ジェラールさんが居たらどうなってただろうか?


「おじいちゃんなら、絶対店を放り投げて飲んでましたよ」


 何故か不意に横にいるモニカさん、一体君の寿命はどうなってんの?


「私の旦那様の隣に居るんじゃあないわよ、キシャァー!!」


 猫の様にキレてるエリナ、何故かすり寄ってくるモニカさんだがアリスに顔面を掴まれ、モニカさんは連行されて行った………ついでにエリナも、天敵ミーナに捕まり連行されて行った…………四人が見えなく成ると、ナナとリリが現れて両手に花で道を行くが、途中で息子をおんぶしたルーナリアも合流し、今回は三人でゆったりブランデーを飲みながら美味しく料理を食べながら、ルーナリアの三男を見ながら揺ったりと時は過ぎて行く。


 ルーナリアは美味しいお菓子と、特製ミルクティーを渡してゆっくり味わってた、四人で三男……ルディを見ながらどんな息子に成るやらと見る、まあ基本ルーナリアの天然が遺伝するのでやや心配ではある。


 まあルディが成人に成った時には、ルーナリアの天然具合がとんでもない方向に向かうが、それよりルディは入学した直後から男女関係なくモテる、非常にあり得ない事態が起きるのだが………それはとある少女四人と、相棒二人の出会いによってルディの人生がエライ事に成る、後に世界に旅立つルディとその仲間達は某国に出現した人間の魔王を、倒す英雄に成るがその後は国だったその地を回復させるのだが、それは彼等の物語であり後に裏で兄達が暗躍してたと知り、壮大な兄弟喧嘩が起きるがそれは息子達の問題なので、私はノータッチである。


 まあ娘や孫達まで後に巻き込み、アリス達の雷が炸裂した事件は………まあやり過ぎだなアリス………


 さて未来の話は此くらいにして、味比べやら酒の飲み比べ等で賑やかに祭りは過ぎて行く、饅頭スライムがゴミを食べ溶かしながらの風景も、相変わらずの祭りの朝の風景………


 そして祭りの終わりの日、懐かしい顔を見る………


「旦那様、長く掛かったけど転生したわよ」


 懐かしい赤髪だが、どう見ても五歳児のアネッサにしか見えない、幻覚だな…………だって先に死んだローリエや、モカやセーラにアリシアに出会ってないからな。


「どうしたの? 旦那様」


 でも喋り方はアネッサなんだよなぁ~


「…………ああ、ローリエさんやモカさんは………」


 何か困った声音で言う………


「旦那様の出身の地球に転生して…………」

「…………転生して…………」

(何でよりにもよって地球何だよぉ~!!)


 ゴクリと唾を飲み待つと。


「地球は観光気分で転生したくないわて、結婚せずに寿命を終えて帰って来たよ」

「転生を観光気分で使うなやぁ~!!」


 静けさ漂うブランデーの街に、私の声が響き渡り住民に叱られたのは言うまでも無い、場所を変え聞けば私の死んだ後の世界に転生して、困った政治家のやらかしにより地球の経済力は更に悪く成ってるらしい。


 アメリカは某大統領により、更に低迷するアメリカ経済と遂に赤字国債が爆発した中国、更に某独裁者によりヨーロッパ経済に悪影響は深刻化、独裁者に似た者がヨーロッパ諸国から現れて更に迷走を深め、日本の物価は更に国民の貧富の差を広げ子供も給食以外食べれない家庭が増え、どれだけ働いても税金と物価高で副業詐欺が更に増え、治安は某総理大臣が破壊してから更に破壊され、詐欺がどれだけ駆除しても全然減らない………ゴキブリだな。


 もう地球も終わりかも知れないな、人類が滅びたのは太陽でも二酸化窒素でも自然現象でもなく、戦争と言う人災ではなく経済破壊の人災で滅びそうだ。


「でも約二名が他の時代に転生して………」


 その時代は私が生きてた時代、私が働いてたしそれに二十代の頃に漫画家に成って、まだ死んでおらず独身で漫画を書いてるとか聞いたらしい、なんかアリシア辺りが悔しがってそうと言ったら。


「何で分かったの?」


 旦那だったから分かるよ…………そして、モカと何故か一緒の世界に転生してるフローラさん以外は、他の世界に転生したらしい………たぶんもう会えない気がする、それは予感であり何時かこの肉体が終わった後まで出会えない気がする。 それでも再びアネッサに出会えた嬉しさは在るが、幼女に抱き付くのは人間失格である。


 そしてアネッサには、またいつの日か出逢おうと約束して別れた、そして数日後にアネッサ(幼女)とアリスは再開する、バチバチと火花を散らしてたと一部の人が噂をしてたりするが、その数日後ミーナとリリとレムがアネッサ(幼女)に再開、何故アリスが幼女と睨み合ってたか知った三人であった。


 そしてアリスが出会う前に、実はエルナーに出会ってたがエルナーはお気楽に再開を喜んでた、アネッサはこのエルナーだけは毒気の無い中立な人だ………いや、ヴァンパイアエルフだけど敵わないなと思った、更に今嫁の一人はアホだなと思ったアネッサだった。


「ヘックション…………何か、噂された気がする…………」


 当たりである。


「私が可愛いて、旦那様が言ったのかしらぁ~」

「それは無いわね、エリちゃん」

「ルーちゃん酷い!」


 笑顔で否定するルーナリアに、否定され泣き顔になるエリナだった。


 そして十一月中旬にゆっくりと降り始めた雪、今はもう存在しないゴブリンズは解体され、あのお笑いゴブリン達以上の仲間はもう現れない、世代は繋がってるが彼等に匹敵する優秀なゴブリンは現れない、まあ無い物ねだりはしても意味はない………また奴等に逢えたら、こき使おう………酒を再び飲み交わしながら。


「ボス、嫌すよ…………」


 何か聞こえた気がする、まあ何時か転生して再び一緒に仕事が出来る時は、きゅうりを吐くまで食わせてやろうと思った。






 次回に続く…………

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