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のんびりややユルくない異世界開拓者   作者: 猫を愛でる会
第三章 異世界移住者
30/45

3-7 子供と競馬元年

 八月の下旬は秋野菜の種蒔きも終わりを迎える、標高により白菜の種を蒔きの日や肥料を変え、白い饅頭スライムが川から発見されたが、薬草等を大量に食べてるらしくエルビー博士が、細胞研究に連れて帰って行ったが………後にこのスライムが、雪の両親の回復した最大の功労スライムに成るが、このスライム以降白い饅頭スライムが現れなかった。


 車椅子生活だが雪の両親に挨拶し、雪の代わりに統治を任せたが身体を回復させた後から、本格的に仕事をして貰うが結局白饅頭スライムの治療能力は、二週間のリハビリで異常な回復をし九月の末には普通に歩けて居た。 そして大陸挙げての秋祭りの準備は、一部はハロウィーン風に収穫物の祭りを開催、一部は太鼓を叩き何かの踊りのリハーサル、そしてブランデーでは何時もとは違い、思考を変えて新しい秋祭りを開く………大人の秋祭りだ、あとミーナのお祖父様本当に移住して来たよ、桜花の広い豪邸区で連れて来た使用人と暮らすらしい。


 一応ブランデーには未成年は少ない、だいたいは二十歳過ぎの連中だらけだ、未成年には悪いが秋の酒祭りに今年からするが、それは夕方からでそれまでは露店を中心にした祭りにする。 今回は飲食は個人で行うが、アリス達が酒呑めないのが悔しいとか騒いでた、レムとかはルンルン気分で居たけどね…………あと、食欲の秋とはよく言ったもんだ………豊漁の秋刀魚が、みるみる消えて行く………


 アリシアと雪はまだダメだよ、だが秋祭り前日アリシアからエルビー博士の診断結果が来て、妊娠一ヶ月と診断されたらしいが…………アレ? この頃、アリシアと寝てないがおかしいなと思ってたら、この診断書………一月だよね? そう言ったらアリスの顔が青く成る、まさかアリスも申告遅れだったのかね? 結局アリスとアリシアは同じ時期に妊娠と発覚、まあアリシアもアリスもお腹が目立たないし、忙しいとは言え見逃してたな…………二人の体型。


「十一月頃には産まれるわよ」


 簡単に言うエルビー博士、助産師や産婦人科医は居るので安心だ、何かリリーとミーナがアリシアを睨んでた……何か「先越された」とか、聞こえた様な………アリシアは一旦実家で過ごす事に成ったが、何故か知らなかった義父達は複雑な心境だったらしいが、妊娠は早めに言ってね………全員。


 アリスと居るために祭り参加を辞退し、レムに後は任せもう一度エルビー博士の診断をしたら………


「以外に早いわね、来月かも知れないわよ」


「…………産婦人科医に行こうなアリス」


「………ごめんね………まー君」


 ナンヤカンヤ時は過ぎ、秋祭りは私の不在でも何とか成ったが、四人の妊娠にお祝いムードだし私の子でどんな未来に成るか、皆楽しそうに予想を始めたらしいが……… 競馬場は完成したが結局設備の完成が遅れてる、主に私が最終調整に時間が取れない為。


 競馬場は来年度に持ち越した、調教師やジョッキーはトレーニングセンターの、拡充を要請したので坂路や温水プール調教施設を追加、此れにより興味のある酪農牧場がサラブレッドの育成も始めた。 ノウハウを調教師に聞きながら、新規サラブレッド育成牧場参入により、この大陸のサラブレッドは種類が無いので、ヨーロッパサラブレッド血統から名前を貰い、エクリプスの種に命名したが後にこのエクリプス種に化け物が産まれる、それは後に初代三冠馬帝王と呼ばれる事に成るが、それが新規牧場出身は下克上でしかないがこの牧場から、沢山の名馬と伝説が生まれる。


 さて秋祭りにアリスとアリシアの出産予定日、色々バタバタしてアリスとアリシアは同じ病院で、鬼人の助産師等が立ち会い二人の手を握り出産に立ち会った、ハッキリ言おう………次は無理………血を見てぶっ倒れそうだった。 息子二人と娘は凄くシワシワで可愛いが、産まれて直ぐだから仕方ないがなんだ? この感情は、此れが親に成った感情だろうか? 初めてだから分からんので、人生の先輩に聞いてみた。


「ワシはそんな気持ちではなかったな、一回目は地球で仕事中に産まれたし二回目は、いつの間にか産まれてたし………」


 ジェラールさんの人生先輩談は、まったく意味が無かったが実は同じ日に、光國さんの長男が産まれてたりする……まったく知らなかったが。 一応出産祝いを清酒大吟醸酒を送っといた、そして雪が積もり見舞いやら赤ちゃん見たさで何人か毎日来た、特にミリーは『私も早く欲しいなぁ~』と毎日言うプレッシャー、だがレムはミリーに言う「お酒数年飲めなく成りますよ」と、だがミリーは言う「お酒より、私は好きな人との子供を選ぶかな」と、だから私にプレッシャーを与えないでくれて。


 その後ミリーが積極的に成ったのは、言うまでもないが忙しいナナは仕方ないとして、エルナー………何で君まで積極的なんだい? あと雪は、年齢的とご両親に配慮してるのでまだ先だが、一応愛は(はぐく)んでるよ………相当布団では甘えん坊で尽くす妻だよ。


「…………マー君の子供を、私も欲しくなっちゃった………てへへ」


 エルナーてこんなキャラだったけ? 何か、垢抜けてエルナーが可愛くなってるのだが? 首も据わった頃やっと我が家に帰って来た、クーちゃんは弟が出来たかの様に喜び、三毛ポンは子供達の遊ばれ相手に成った。


「毛が剥げるやめてくれぇ~!!」


 特にアリシアとの息子、アデューはやんちゃで三毛ポンを良く毛をむしる、だが真莉愛女神様が来ると何故か泣く始末、何をしたんですか? 真莉愛様?


「何もしてないのにぃ~」


「日頃の行いだな…………お! 笑ったな………善き子だ」


 逆にクラウス神様には愛想が良い、男の子なんだがな………もうそっち方面なんだろうか?


「怖いことを考えるでない!」


 クラウス様に怒られた、そしてアリスとの息子の優は良くアリスの母乳を飲んでる、アリスはややげっそりだからスタミナに良い鰻を、湯原湖から捕まえて最近来た鰻屋に鰻丼を作って貰って、アリスに食べさせたが………


「まー君の美味しい料理が食べたいぃ~!!」


 仕方なくこの頃改良中の、フォンドボーのソース改良版ハンバーグを出したら………


「パスタが食べたいの!」


「最初に言えよ」


「私も」


「エルナーもかよ!」


 手を上げて言うエルナー、トマトジュースをいまだに飲んでるがトマト関連に成ると、こうやって便乗食いに入る。 夜は可愛く情熱的だが………まあ、エルナーも食欲の欲には逆らえないのだろう。


 冬スキーも定着しスキー場のゲレンデが増え、何かジェラールさんが若返った様にはしゃいでるが、見なかった事にしジェラールさんの孫娘三人は器用で長女は、エーベリックさんの補佐に成り凄く仕事が出来る、双子の次女はパン作りが上手く色々なアイデアで、住民を虜にした………エナの店に引き入れましたとさ、それで良いのかエナ? 末っ子は桜花の学校に行ってるが、将来はバリスタに成りたいらしい………言ってはアレだが、ジェラールさん淹れたのよりモカカフェより美味い。


 そしてバータイムは、更に盛り上がり息子さん夫婦によって酒の売上額がアップした、色々な意味で酒蔵が悲鳴を上げる………増産体制強化が必要だな………


 漁業も輸送音速列車輸送の運用も成熟期し、食糧の安定が保たれ………まあ一部精米水車小屋が、増やさないと成らなく成ったが仕方ない……質の良い精米は、結局原点の精米方法だから。


 そして十二月………家に雇った、鬼人と猫人の家政婦さんのお陰で、アリスの子育てにも安心出来るが………たまにドジな子が居る以外、平和だが………今年の十二月は吹雪の日が多い、そして家のプリンセスは………ルリはアリシアが居ないと泣く始末、甘えん坊な娘だな…………


「泣かれると、トイレとか行きにくいよルリちゃん」


「………………」


 何故か嬉しそうに笑顔で居るルリ、アリシアはぐったりするがルリは私が抱っこすると何故か、安心して寝るが寝かせる為にベッドに置くと泣き始める………どうしろと。


「何でお父さんに抱かれると、皆寝るのかな?」


「アリシアもそう思うよね?」


「不思議だよね?」


 アリシアとアリスがそう言うが、私に寝る効果の肉体香りは無いぞ………無い筈だ!………たぶん。 蜘蛛が用意した子供服やエルビー博士と、鷲羽博士の開発した特殊オムツは赤ちゃんの居る家には、大変重宝されて後に輸出までされる事に。


 吹雪も収まり穏やかな日が進み、年末に向けてのイベントが行われるが、桜花ではエーベリックさんとジェラールさんのサンタイベントが、まあサンタのコスプレしたオッサンズが小さな子供に、次女モカさんの不思議な生き物のパンを配ってただけだが。 見た目アレだが味は好評だった、そして低温キャンドルを雪像灯籠に灯りを灯し、ブランデーで雪祭りが開催され色々な場所から、他国の旅行者まで楽しみながら露店の飲食は、食材不足に一時成ったがモカパン………味は美味いが、謎生物らしきパンの芸術がウケたり味は良いの不評だったり、そしてエルナージュース店は大儲け……アリスの店は代理を立てて、在庫のポーションを売ってたりする。


 ミリーの親友のシャロさんのお茶屋は、ハーブティが売れ旦那さんは忙しく倉庫から茶葉を運んでた、大変だな………在庫の茶葉は私経由しか売らないが、今輸入の茶葉は微妙に値上がりしてる、セイルーンで扱ってる紅茶の茶葉の不作が原因。


 清龍国の緑茶は逆に豊作で安定した価格、まあ保々東撫子か新ナゴに流れてるが、家のは保管して年代が古い新茶葉から出す方式、そろそろ茶畑増やすかな……… 餅つきをしたり年末年始の掃除や整備に飛び回り、いつの間にか過ぎ去る年末年始。


 そして年は暮れ新しい年に成り、ミリーとエルナーとエナがご懐妊しリリーとミーナ出産時期が近付く、ミーナはセイルーンでは産まず此方で産み育てるらしい、ひ孫に会えるとそわそわする人が居るが気にしては成らない。 二月の上旬ミーナが出産し出産後早々にキスをせがまれた、何か出産後から甘えん坊に成ってるのだが何故だ? そして数十日後リリーが出産し更に、甘えん坊ミステリアスなリリーは赤ちゃんの授乳中でも、恋人の様に甘えて来る………主に小腹が空いた時に、しょうがない嫁だな………可愛いリリーだな、もっと甘やかせだって? 仕方ないな………。


 そしてミーナとの息子はライアン、後にセイルーンに留学するまでは家では優等生、まあ兄弟の中ではヤンチャな部類の息子だが、リリーとの息子のクリフは大人しく、ミステリアスでライアンを殴って、ヤンチャな暴走を止めるが暴力はやめて欲しい。 まあ優祐やアデューは兄らしく振る舞い、クリフの尊敬の眼差しを誇らしげに受けてたが、影では弟妹に幻滅されない様に努力してたが、特にエルナーとの子には二人は更に張り切ってたな………まあ、ルリが二人にドン引きしてたけど。


 そして年明けから競馬がスタート、暖かな東撫子の競馬場は一週左回り2800mのアイルランドの、レパーズタウン競馬場を異世界地形風にした競馬場、基本は自然の起伏を使ってるので硬い岩とかが無い以外、大変なコースだったりするしターフは深く芝の長さもまちまちだ。 先ずは新馬戦から開催し一週間に二回開催する、新馬戦賞金は日本と変わらない一着300~550万にしてる、距離により金額を変えてる。


 もう一つの競馬場は、スフィーダ近郊に在るが此方も新馬戦からスタート、競馬場は一週左回り2000mのアメリカの、チャーチルダウンズ競馬場のダートコースを、芝コースにした競馬場だが此方も、スタンドとかは同じに採用したが一部は全く違う、コースの真ん中の何もない場所に池が有り水鳥が居たり、たまに水辺のモンスター鳥が寝てたりするがまあ、危害を及ぼすモンスターではないから放置、競馬元年をスタートさせたが以外にも観客が集まる、古馬(四歳以上)新馬戦は接戦続きだった、二月から重賞やオープン戦が開催され白熱する観客達、巨大ターフビジョンは鷲羽博士渾身作の、スローモーション判定機能をターフビジョンに写し、判定委員無しで違反ジョッキー等の撮影も、リアルタイムに撮影映像がターフビジョンに流れる、不正や違反は即観客に叩かれるのでご注意下さい。


 さて脱線したが三月上旬に、新しい場所で茶葉を開拓し鬼人と猫人と人による、共同茶農家経営が発足し街の名は京都の宇治から拝借し、宇治町と命名しお茶の葉の最大生産地域に成った、他にもハーブ農家も誕生し後に此処で茶葉の職人が店を開く。


 そしてのんびりとした日々が流れる、ナナもご懐妊しレムだけは子作りをしてない、子作りはしてないが愛し合っては居る、子供が欲しいかは産む大切な嫁に任せる。 まあレムの場合酒が飲めなく成るのが嫌らしい、まあレムの意思を尊重する事にしてるし、妊娠しない様にしてるよちゃんと。


 穏やかな春の日差しの中、息子をおんぶして散歩するアリスは手を振り、畑まで来て様子を見るアリスと畑仕事の途中で、ゴブリン達は爽やかに汗を拭う………要らん光景だな。


 そして三歳馬のGⅠ開催、桜花の郊外では桜舞う舞台の競馬場の一つで、阪神競馬場の芝コースだけしかないコースで桜女王杯が開催、三歳牝馬最初の三冠レースは1マイルの凄絶な大逃げと、最後方から捲り上げた二頭の叩き合いは白馬のホワイトティアラが、差しアタマ差で勝利を残す激戦だった。


*1マイル約1600m 因みに2マイルは3200m、春の天皇賞の距離ですね。


 何故か全員のテンションボルテージが異常だった、まあ馬もだが…………賞金9000万(クラウス神様白金貨九枚)の最初のGⅠは熱く終わった、そしブランデーより少し離れた場所の、私が製作した巨大な競馬場の内回りコースで、牡馬の三歳三冠最初のレースが行われる、桜女王杯翌週の為更に観客が押し寄せたが、他国の王族が競馬の噂を聞いて来たりと特別席が満員御礼に成った、私の一家は違う場所から観戦するが皆ワクワクしてる、勿論光國さん御一行も観戦しジャス音楽演奏後、誰が仕込んだのか日本のGⅠファンファーレが流れる、ガラス張りのとある席を見れば此方を見ながら誰とは言わないが、何かドヤ顔してるとある爺さん……犯人だなアレ、良く覚えてたもんだ…………。 そしてファンファーレが終わり、観戦の声援が響き渡りゲート入りが始まる、そしてアナウンスが流れる。


「第一回皐月賞、ターフ2000mの右回りコース、開拓の祖の世界の四季になぞられ……」


 違います…………ネタが無かっただけです、すみません。


「……いよいよスタートです」


 此処で一応競馬場のコース説明をしょう、右内回りは中山競馬場を参考にし、A右外回りコースと繋がってるが内回りと外回りAコースは、人工的に作ったコースである。 2000mレースは中山競馬場と変わらない、今回のレース開催は此方のコースだ。 A外回りコースは京都競馬場の外回りコースを採用してるが、微妙に距離は変化が在るので仕方がないそして大外、外回りBコースはエプソム競馬場を参考にした、自然の起伏を使った難易度が高いコース、距離2450mのコースで本場より直線の芝の深さや、起伏のしんどさはたぶん此方が大変かも知れない、外回りBコースはAコースの反対側に在るが使用しない時は、調教等の場所として提供してるがスタンド等、エプソム競馬に近い建物やスタンドにしてる、開催してない時は解放はしてないさてレース発走だ、そちらに戻ろう。


「行くよ~」


 スターターの合図が木霊し、二十四頭がゲートから一斉にスタートした、早くからスタンド前で歓声があがると入れ込む馬が出る、暴走なのか不明な大逃げ逃亡劇が始まるが、第二コーナーの、桜の大樹を過ぎると先行馬が逃げ馬を捉える、先団と後団に別れレースは進み第三コーナー中間で、後方集団がジワジワと追い込み、第四コーナー出口で先行集団は呑まれ、追い込み差し馬が激戦を演じ最後の心臓破りの坂で、二頭のデッドヒートの末漆黒の馬体の、白い流星模様の額のクライムカイザーが制す、漆黒の初代王者クライムカイザーの歴史の始まりだ、谷山牧場は初参戦で初勝利である岡田(おかだ) (ゆたか)騎手もGⅠ初勝利、ボルレーロ騎手とのGⅠリーディング争いが、この時からライバルとして長く続くのだったが今は、彼等はまだ知らない。


 クライムカイザーコールが、盛大にスタンドに木霊し大成功で競馬は終わった、余韻が残る中表彰式と撮影をし興奮の余韻がブランデーの街中にも、暫くは残ったのだった。


 そして入場料は未成年無料(スタンドの芝生で大抵寝てるが)、大人日本円で100円位にしたまあ大銅貨一枚だね。 後に走竜専用競馬場が出来るが、余りこの大陸では盛り上がらず廃止に成ったが他国では、熱いらしい………


 その翌週はエルフ族が造園の仕事就職が増えた、他の世界からエルフの移住者募集したら、何かに追われたエルフ達を保護移住として受け入れた、こうして競馬場の造園要員はエルフ族に任せた、主に人工整備が必要な競馬場の方を、まあ何かダークエルフ的な方々も来たが、南国エルフと説明されたが彼等には南の地域の、競馬場ターフの管理を任せた………向こうは基本毎週開催してるから、新馬戦や重賞がメインだが後でGⅠを入れる予定。


 そして四月末………四月最後のレースが行われる…………


 熱気に包まれたブランデー競馬場、三歳春のマイル決定戦の(うぐいす)賞GⅠが開催、何故か他国から一頭参戦してるが勿論セイルーンからの参戦、いつの間に…………コースは外回りAコース右回り、マイルチャンピオンシップと同じ感じだが、季節と微妙に外回りの第三と第四コーナーの坂内側に、斜行が少し在ったりする。


 人気はボルレーロ騎手のセントルイス、セイルーンの競走馬だが二番人気は桜女王杯で二着に来た、中一週での参戦のサクラヒメ………何か聞いた事…………


「私の馬ですわ、兄上」


「……………」


 桜ちゃん君って子は…………自分大好き過ぎない?


「我が妹ながら頭が痛いですね………」


「こんな子には、育てては無いのだがな?」


「そうですわね………」

「桜…………痛い妹………」


「うるさいですわよ、義隆(よしたか)兄さん」


 桜ちゃんが敵意剥き出しでキレてた、痛い妹が腹が立ったらしい、あと包帯グルグル巻きのまま観戦に来ないで下さい義両親。


 再びファンファーレに盛り上がるが、またジェラールさんがドヤ顔してたが、まさか全競馬場のファンファーレ覚えてるのかな? まあ、一部は変わってるから全部と言えでも平成位までだな。


「春のマイル決定戦、ウグイス賞1600mターフ………出走頭数は16頭、若芽のターフを走り抜け勝つのはどの馬か、間もなく発送です………………スタートしました………まず先頭は、白い馬体のセントルイスが逃げております、騎手はリーディング一位のボルレーロ騎手、二番人気のサクラヒメは後方二番手」


 だがこのレースには伏兵が居た、ピンクの勝負服の新ナゴで大商人の会社の馬だ、後にサクラ軍団と呼ばれる馬主の持ち馬である。 最後の直線逃げるセントルイスを捉えたサクラスピラーレ(私が命名を任された)と、サクラヒメが一騎討ちの末ハナ差でサクラスピラーレが勝った、悔しがる桜ちゃん…………悪いな、私が命名任された馬が勝って………でも何か気持ちいい、いつか馬主も経験したいな。


 授賞式では馬主の桜田さんと握手をし、健闘を讃えた………セントルイスは何とか三着を死守、そして武田 直倫(なおみち)騎手が初勝利と初GI勝利の偉業を達成した。


 こうして娯楽は白熱して行く、馬主と調教師に騎手に牧場のやる気ボルテージを上げながら、この先の波乱の競馬元年の荒れ狂う戦国時代の始まりである。



 次回こそ勝ちますよ、桜オーナー………

  勝って貰わないと困りますわよ。


 桜「次こそGIを勝ちますわよ」


 クロ「仕事の時間です」


 桜「待って、少し待って下さいましぃ~」

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