調べてからのチュートリアルだよね
三大企業合同作品の予約抽選が始まってから数ヶ月がたち、霞の前には
「当たっちゃった」
その作品《fantasy fake world》があった。関係者優先枠の3000を抜いた7000枠に当たったのだ、ちなみに霞は内心超絶喜んでいる、それは今日の配信すっぽかそうと思うくらいである。
「まずは、情報とか出てないか調べようかな?」
そう考えてデバイスを起動して《fantasy fake world》について調べ始めた。今のところプレイ勢はゲームの細かいグラフィックや優れたアクション性、ちょっと触ったくらいで引き込まれるストーリーに大興奮のようだ。ゲーム内容については
「公式の方が情報出してるゲームって珍しいな」
プレイ勢よりも詳しい説明を公式がしていたので少し読んでみる
《fantasy fake world》略称FFWは革新的な没入型MMOらしい。NPCも生きてるしクエストを受けなかった場合の時間による死亡もあるらしい、ゆえに公式が言うには今までは空想の中でしか通用しなかった【生きたゲーム】らしい。
プレイヤーがなれる種族は人型種族と異形種族の2種あるらしいが異形種族には種族ランダム決定で0.001%を引かなければいけないらしい。その上プレイ勢が言うには異形種族は自分の種族名が確定しないうちに死亡するとキャラのリメイクが強制されるらしい。人型種族は普通にファンタジーにいるような奴ばっかりらしい。……異形種族不遇すぎへんか?まぁ人型種族も人型種族で色んな特性があるみたいでそれが暴発したりとか発動しないとかですごい阿鼻叫喚になっているけれど
そして本筋の説明なのだが大きく分けて5つの大陸を冒険しようというのがメインストーリーの大まかな説明らしい。ちなみにプレイ勢が面白いって言ってるのはサブクエストらしくメインストーリーは誰かがフラグを踏まない限り始まらないと公式が公言しているらしいのでかなりの人数が探しているが見つからないようだ。……何故公式がメインストーリーが始まらない理由をネタバレしているのだろうか疑問に思ってはならない。
「とりあえずはプレイしてみるか」
俺はVR装置を付けてゲームをスタートさせた
【ようこそ、人の子よ 私は天の星、このゲームのナビゲーターAIです よろしく】
「あーよろしくお願いします」
【ではゲームについてのチュートリアルはいりますか?】
「お願いします」
――数十分後
「はぁーはぁー」
【お疲れ様でした】
俺は疑問に思った、これ本当にチュートリアル?と。今なら中ボスくらいは殺せるよ?何攻撃力1HP10で攻撃力10HP20のモンスター倒せって死ぬで⁉︎実際掠りかけた時死んだおもたわ。
【これでこのゲームのアクション性については理解できましたでしょうか?】
「それはもう嫌というレベルで分かりました。本当に嫌と言うくらい」
しかしもう、本当に疲れたわ。キャラメイクとかパッパと終わらせたいわ
【ではキャラメイクに移りましょう】
「名前と容姿だけは決めるんであとランダムでおなしゃす」
【分かりました】
――3分後
【キャラメイク終了 お疲れ様でした では良い旅を】
「ありがとうございました」
ガチ疲れた早く探索したいわ
作者は全く調べたりせずにチュートリアルで詰んだゲームがあったりします