ヤポン近大史
大ヤポン帝国
東洋の立憲君主国であり、近代化を始めて一世紀も経たずに列強の仲間入りをした。聖歴という暦を用い、それは最初の皇帝がいたころから始まっているという。
いくつもの戦争に勝利したヤポンでは、しだいに軍人が政治に強い影響力を持つようになり、議会は軍人の暴走をだんだんと許すようになっていった。
この事態を憂いたのが皇道派と呼ばれるグループで、彼らは皇帝の親政を目指して活動していたが、政府の主流である統制派との闘争に最後まで勝つことができず、衰退していった。
統制派は、政府に強い権限を持たせていくことで国家を安定させようとし、その結果擬似的なファシズムとも言うべき政治体制をつくっていく。しかも、軍人の勢力は依然として強いままだった。
やがて不況により追い詰められたヤポンは、勝ち目のない戦争へと突き進むことになる……