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豊川麻美の体罰教室

作者: 豊川麻美

1998年4月5日、今田小学校6年5組結成





この教室には23人。





女子 赤田弥生、石川明子、久保彩葉、齊藤美海、鈴木瑠璃、鈴木里美、武田侑、田中美月、平沢美恵、堀田篤子、増田香美、三井陽子、望月菜々





男子 井出公平、川野基樹、小林祐樹、佐藤良太、島田涼、高木雷斗、望月政治、古田弘毅、山野光、渡辺淳





全員が、気になる担任は、29歳女性教師.豊川麻美





皆、優しい担任に当たれと願わんばかりに、最低最悪の体罰教師が5組に当たった。





全員、ガッカリと同時に教室へ戻る。





4月5日、いきなり春休みの宿題提出、忘れたのは武田と高木。高木はあっという間に油性マジックで鼻の頭を塗られ、罰を受けた。しかし、武田にやる寸前に、教室中の女子から可哀想コール。しかしお構いなしに、鼻に罰。そのまま「廊下に正座してなさい」


二人はお互い鼻をこすりながら、正座したが、まったく落ちない。


正座から解放され、水道で何度も鼻をこすって消し、真っ赤にすりむきヒリヒリしながら帰宅した。





4月10日、耳鼻科検診。順番的に、男子が先にやらなければ行けない為、全員、医者に豚っ鼻にさせられる所を女子に見られた。小林が鼻をやられた暁には、増田がツボに入った。だが増田がやられる時は、もうほとんどその部屋にはいなかった。佐藤の豚鼻を見たかった田中は、喋っていて見逃して、終わった後「あー佐藤君が鼻やられてる所見たかったなー」と趣味の悪い発言を残した。





4月12日、班替が行われた。新班の初活動は1年生への玩具を作る工作だった。テープや輪ゴムを使い風車を制作。しかし言っても6年生。真面目にやる訳も無く、先生がいない間は皆おしゃべり。で、この日の主役、鈴木里美。鈴木は性悪女だ。男子をからかい、男子が怒られるのを楽しみにしている、それでいて自分は成績トップの妙に計算高い女子だ。そのトラップに思いっきり引っかかったのは言うまでもない、高木だ。隣通しになった二人は、途中までは仲好く喋っていたのだが、鈴木的に、コイツはアホだと、楽しもう、と思った矢先に、豊川が来るのを見計らうタイミングで、高木の鼻に輪ゴムをペチッと当てた。勿論、痛いに決まっている。高木は痛って!と叫び、怒った高木は鈴木にやりかえそうとする。だがそのタイミングで、豊川ご帰宅。  何やってんの!  そのまま豊川は輪ゴムを取り上げ、高木の鼻にこの日2発目の輪ゴム弾を浴びせた。再び痛って!と言う高木の鼻は真っ赤に跡がつき、豊川再び体育館へ。鈴木はケラケラ笑いながら、跡ついてるー笑笑と言った。その時の鈴木は、本当に楽しそうだった。





4月16日、高木、給食直前で水道で豊川と揉める。起った豊川は武田に、後で屋上に呼びに来いとだけ言い、高木を屋上へ連れていく。四つん這いにさせ、ズボンとパンツをぺろんと下ろし、堅い竹定規で20発お尻ペンペン。丸出しのまま暫く正座させた。すると呼ばれた武田が屋上に着き、あっけに取られる。と同時に、少しププッと笑いながら、


「先生給食は?」


「今行く」


高木は、痛いケツを浮かしながら給食を食べた。これ以降武田は妙な罪悪感を感じ高木と関わるのをなるたけ避けた。そして教室での様子を見た鈴木は、この日以降高木をからかうのをやめた。と言うより、武田と同じく、哀れに見えたせいか、関わるのを極力避けた。




5月15日 遠足も終り、新たに班替が行われるのだが、ここで一つ問題がある。男子の問題児と言えば高木だが、女子にも問題児はいる。いや、高木と違って特別表だった問題を起こした訳では無いが、服装が完全に不良を意識した、ワルに憧れている女子がいる。その子の性格上、高木とぶつかるのは目に見えるのだが、なんと6年間で初めて同じ班になってしまった。先に喧嘩を仕掛けたのは齊藤。齊藤が高木を理不尽にからかった。高木はイラついて、キレて、二人は暫く口を利かなかった。何とか班長の堀田が纏めようとしたが上手く行くハズも無かった。





5月20日、この日、遂に事件が起きる。豊川が喋り出すと、帰りの会、二人はまたちょっとした事で衝突した。それを、自分の話を聞いていないと見た豊川は怒って帰りの会を打ち切り、クラスを帰し、二人を屋上に呼び出した。「どういう事?」と問えば、勿論生意気な齊藤。腕を組み、反省の色無し。「はぁ?」みたいな態度で話を聞いている。高木の方も態度は悪いが、少しこちらの方が生き方が下手だった。齊藤よりも露骨に逆らった。すると豊川は豹変、高木を持ちあげ、生尻を出した。そして何発かペンペン。齊藤の目の前で。齊藤からしたら、仲の悪い人間がこういう目にあえば、良い気分になるハズだが、齊藤はそういう下ネタが大嫌いだった為、「うわキモ」と言った後は、喜ばず、少しヒイた。豊川曰く、「アンタも逆らったらこうなるからね」と。若干ではあるが、齊藤はこの日以降おとなしくなった。幼い齊藤の中で、何処か女子はOKという概念があったからだろうか。だがその壁は崩れ、かなりショックを受け、小5までの生意気なキャラは薄くなった。同時に心を解放した高木ともここから仲良くなっていく。





5月24日 豊川はイラついていた。ちょっとの事で怒った。そんな中、授業の始まりに間に合わず荷物を取りに行く人間がいた。その日はたまたま武田だった。いそいそと席につこうとする武田に、尻出せ!と一喝。武田の中では冗談だと思ったらしく愛想笑いで終えようとすると豊川は許さず平手でお尻を一発叩いた。武田は女子の中でもかなり大きく、デカいケツの音が響いた。武田の顔は赤くなった。その後、休み時間に、武田は親友の石川に慰められ、女子のケツを叩くなんてサイテ‐キモい、と豊川を陰で批判した。





6月1日、土砂降りの体育。


グラウンドは雨でぬかるんでいた。しかし、豊川は体育座りをするよう命じた。特に高木、瑠璃が座るところは水たまりだった。仕方なく座った二人は、パンツまで水がしみた瞬間、二人で見合った。保健室の先生はオジサン。高木は余裕で替えのパンツを貰いに行ったが、瑠璃は恥ずかしくて行けず、その濡れたパンツで放課後まで我慢した。





6月6日、この日から2週間、教育実習の大学生がやってくる。5組は、長谷川という女性。単にコネで教師になっただけで、今まで一度も体罰現場を目撃したことのないような生ぬるい女子だ。そんな緊張の長谷川に、豊川の洗礼。洗礼?というか、単に5組の異常さに長谷川が衝撃を受けただけだが。とにかく豊川には気を使わなければならない、どうしていいか分らないから、こうするしかない。この日、授業で忘れ物をした高木を前に呼び出して、皆に顔を向けて、鼻をクイッと豚鼻にした。皆はいつも通りだからはははって感じだが、長谷川にとって最初の現場がそれだから、かなり驚いたが、高木と長谷川が目が合ってしまった。なので長谷川は、ワははと笑うしかなかった。






7月5日 習字の授業。真面目にやっていない島田を前に呼び出し、全員の前で膝の上に乗せ、お尻を叩いた。かなりいい音の後、席へ戻る際、戻った後も、しきりに島田は「あーお尻あったけー」「まだお尻があったけー」ともらし、周りの女子にかなり嫌な顔をされていた。





7月18日、夏休み開始前日。この日、午前中終了。高木と渡辺ははしゃぎすぎてしまった。当然、次の日から夏休みなのだから、テンション高くて当然だが豊川にそれは通用しなかった。


同じ班の高木と渡辺は、沢山配布される紙で、いらないモノを次々ハサミでカットして、その場を汚しまくった。そして、それを見ていた久保が嬉しそうにチクるカタチで豊川激怒。帰りの会ではイラだちを如実に見せ、ワックスは二人にやらせる、と断言。皆が帰った後、二人は正座でお説教。久保が廊下から嬉しそうにのぞく。そして二人で雑巾がけ。ちょっとでもお尻を下げると箒でお尻をシバいた。





9月18日、体育館での集会。通常、座布団が配布されるが独裁政権豊川学級は座布団禁止制度があった。また、体育座りは絶対だった。


終わって、皆ケツが痛い中教室に戻り、高木は隣の席の三井にケツ痛くね?と声を掛けた。三井は恥ずかしかったのかちょっと怒ってうつむいた。すると廊下で久保が赤田に、ケツを押さえる仕草を見せケツいて!と笑いながら言った。赤田も周囲を気にしながら笑った。





9月29日、上に同じく、辛い集会の日。


この日、高木はシーンとした環境の中、屁が出てしまう。体育座りと言うのは、どうしてもお尻の穴が開いた状態になってしまう。そのため、なんとか音を押さえようとしたのだが逆にタイミングを間違え思いっきり響いてしまった。大恥をかいた高木だが、ここでおかしいのは齊藤。担任にすり寄るのが上手い彼女は、何処か甘え上手でこの日も特別胡坐が許されていた。一人だけ。クラス全員、高木の屁を聞いている。





10月14日、その日鈴木里美はとんでもない成績を取ってしまった。鈴木ママ、これにはカンカン。丸出しにして、お尻をペンペン。泣いて謝る鈴木だが、容赦無し。次の日、跡が残ってる鈴木は椅子に座る際、お尻を何度も角度を変え痛みを誰にもバレない様その日をやり過ごした。だが、勘の鋭い者はなんとなく鈴木がケツを気にして生きている事を悟った。





10月18日、その日、豊川は機嫌が悪かった。最初から細い鞭を持っていた。


なにかある、と思った矢先、書き取りを忘れた4名、川野.小林.望月.そして赤田だ。


「はい、黒板に手をついてー」


男子3人はあっという間に両手を黒板についた。しかし、赤田はやらなかった。


豊川はやれ、と命じると、泣きながら両手をついた。


順番に川野から、一人5発ずつ鞭でお尻を打った。ぺちん!と教室中に響き渡る。


赤田の時は、お尻を鞭でさすってからぺちん!クラスから失笑が漏れると、赤い目をして泣いた。


4人は席へ戻れず、しばらく黒板の前で正座していた。



10月21日、最も一週間の成績が悪かった班を居残りにして倍の宿題をさせた。

その班は班長平沢、武田、高木、島田だ。

その中で、真面目に取り組まなかった高木を膝の上に乗せてお尻を丸出しにし、5発叩いた。その際、女子二人は必死に高木のケツを見ないようにした。




10月25日、掃除中、同じ班の島田と高木はふざけあってその場をビショビショに汚した。それを見ていた班長の平沢は豊川に報告。のちに、帰りの会でもう一度皆の前で平沢に言わせ、二人を前に連れだす。そして黒板ではなく、膝に手を置きお尻をかなり突き出す姿勢だった。箒でお尻を一発ずつ。かなり響いた。その音で、その日は解散。席に戻って、まだ当番なので仕事があったその班は、平沢と話さなければいけない状況だったが高木は平沢を無視した。平沢はオーイと呼んだが無視した。島田の方は話した。





10月29日、修学旅行前日、豊川はホテルの使い方について激論した。


鍵の掛け方等、慣れていない児童の為に色々説明をしたが、お風呂の使い方の際、もしミスをした人間、ホテル側に迷惑をかけた人間には、


「お尻が真っ赤になるまで叩くからね」と発言。


お嬢様で、下ネタが嫌いだった鈴木瑠璃は、またそういうのかって感じで嫌な顔をした。


で、10月30日当日、夜、あれだけ豊川が言っていたのに、高木が間違えてホテルの人に迷惑をかけた。


まず、高木の班は班長望月、そして三井高木佐藤だ。それぞれ二人部屋を二つ。


豊川は公約通り、高木・佐藤を望月らの部屋に呼び出し、高木のお尻を丸出しにし、部屋についてたブラシの固い所でお尻を30発打った。途中から体制が崩れるくらい痛かったお仕置きは、ようやく、30発目で終わるのだが、終わった後、班員も連帯責任でしばらく反省という項目のもと4人で部屋にいなければならなかった。高木だけはパンツを履く事は許されなかった。豊川曰く、後は班長が、班員に注意をする様に、途中でパンツを履いたら伝えるように、との事で、部屋から去った。そして約束通りパンツを履けない高木を直視できない三井と望月は視線をそらしながらとどまる。ここは女子の部屋。女子のベッド。だが痛みに耐えきれない高木は枕で生尻をさすった。すると三井が激ギレ、「ねえちょっと!」確かにこれは、誰が見てもよくない。望月も苦言を呈した。でも高木はだって痛ぇもん、と。仕方なく、班長の判断で、壁でさすって、と言った。その通り、壁でケツをさすった。


部屋に戻ると、風呂の時間。大浴場での一斉入浴。その際、ヒリヒリするケツをなんとかお湯につけぬよう、冷たく気持ちいい壁にケツをつけたまま、工夫して身体を洗った。寝る時も、お尻を出して、うつぶせで寝た。





次の日、結局お尻の痛みは完璧に取れなかった。この日は自由行動。班で遊園地を回るのだが、ジェットコースターで座る際、高木はしきりにケツいてぇと言った。三井はなんの反応もしないが、望月はちょっとおかしそうに笑った。





11月21日、朝礼の時間。他のクラスは座布団が配布されたが、5組だけは貰えなかった。この日、2時間体育座りをさせられ、ちょっとでもケツを浮かしたりすれば豊川が注意し姿勢を直させ、解放された時、まず男子は口を揃えてケツが痛いの大合唱と共に体制を崩した。しかし女子は恥ずかしいのか、なかなか言わない。平沢だけが、後ろにいる堀田に、ケツ痛ぇ~、と呟くと、堀田は周りを気にして小さくうなずいた。高木は教室に戻る際、痛んだケツを揉みながら帰った。すると勘付いた久保が吹き出して笑った。だが齊藤だけは保健室でサボっていた為教室でその話を聞く事となる。





11月28日、この日はなんと給食直後に集会だった。勿論この日も5組は座布団禁止。給食はなんとイモだった。齊藤は屁が出るのを恐れてこの日も保健室でサボっていた。しかし真面目な皆はイモの後に体育座りおよそ1時間。かなりキツイが、痛みよりも屁の恐怖心の方が勝った。全員。9月の高木の例があるため、皆、同じように屁が出そうだったがなんとか方ケツを浮かしたり、一かバチかですかしたり、と工夫したりしてなんとか1時間耐えきった。が、一人だけ微妙だった奴がいる。勿論高木だ。高木はこの日、もう9月の二の舞はいやだと、最初から気合を入れ、すかさず全ての屁意を我慢した。しかし、一回だけ別の事を考えた際、屁が出てしまう。小さい音でプッと。これを隣だった堀田だけが気付き、軽くチラ見した。高木は一瞬ぎょっとしたが、何とか助かったとばかりにその場を乗り切った。他の人間も一緒で、田中なんかもキャラ的に屁をすることは許されない。有り得ない。ので、なんとか必死に方ケツを浮かし調整して、終わった瞬間ホッとした。





11月29日、この日も宿題忘れは前へ。しかしこの日の罰は、鼻ピンだった。


この日は男子だけ。望月は派手に痛ぇー!とリアクション。最後は高木の番。田中が一番前の席で、特等席だった。高木の鼻を中指が派手に弾いた瞬間、田中は本当におかしそうに笑った。





12月1日、一番宿題を忘れた男女2名に罰を与えると、豊川は宣言。結果、男子は小林、女子は久保だった。


二人揃って黒板に手を付き、お尻を軽く出すと女子の割には何の恥じらいもなくきちんとケツを出した。


小林にまず二発、ぺちん! 間を開けぺちん! クラス中から失笑。


次いで久保。「女子だから一発にしてあげる」豊川が言えばお尻のド真ん中に強烈なぺちん!


「痛っ!」久保は叫んだが担任に容赦は無かった。


望月は荷物を取りにロッカーへ。その際、高木に遭遇。「なんで女子には優しかったんだろうね」と言った。





12月3日、昼休み、高木が投げた石が三井に当った。これは願っても無いピンポイント弾である。三井よりも、三井と一緒にいた石川が豊川にチクりを入れた。豊川は放課後、高木と三井ち石川を自宅に招き、高木のお尻を丸出しにして、罰を与えた。三井と石川はそこまでしなくていい、と言うが、豊川は結局お尻が真っ赤になるまで叩いた。あまりにも叩いたので、高木は途中屁をもらしてしまった。プッとなると、石川は失笑。しかし三井はその手の下ネタが大嫌いだったので、脳裏に、早く卒業したい、それだけが浮かんだ中での帰宅となった。





12月4日、望月菜々に悲劇が襲う。望月もお年頃、ファッションに目覚めていた。軽く校則違反の洒落たズボンで行けば、豊川は勿論怒る。望月的に、まさか怒られる程とは思ってなかったのだろうが、そこは豊川には通用しなかった。


クラス全員の前に出して、まずは体操ズボンを持って来なさいと。


そしてこの場でズボンを脱ぎ、体操ズボンに履きかえる様指示した。


えっ・・と望月は泣きだしそう。周りの子も望月を援護。しかし豊川は揺らがず、望月はかなりの高スピードでズボンを下ろし、男子達の前でパンツ姿になり、すぐに履き換えた。そして旧ズボンを持ち席へ戻ろうとすると、呼びとめる。そして、鼻に鼻ピン一撃。鼻を派手にピン!と弾けば、ようやく席に戻れたが戻ると鼻頭も目も赤くしてとうとう泣いてしまった。





12月5日、この日は家庭科の提出日。きちんと書かなかった子にはお仕置きという発言と共に、数名がクラスの前で鼻ピン。この時は4人が並び、えやだーと齊藤がはしゃぐ。最初は小林、次は望月、次は本当は齊藤だが、齊藤には注意だけでやらなかった。ラッキー!と喜ぶ齊藤が振り返ると、目の前で思いっきり高木の鼻が派手に弾かれた。ははははと大爆笑する齊藤。





12月13日、この頃、豊川はかなり機嫌が悪かった。「今月は悪行取り締まり期間」と勝手に題し、悪い事を見つけたらすぐに言うように指示した。同時に、何か違反を見つけ報告したモノにはご褒美があるとして、お互いを監視しあうタイムが始まった。その中で、田中はイライラしていた。ここまで真面目に学校生活を送って来たのに、最後に来て5組、こんな担任に当ってしまい、自分がやりたかった6年生の想い出が全く上手く行かない事に。だから、なんとかして報告でもして、楽しんでやろうと考えた。そんな中この日、掃除の時間。石川が教団に座ろうとした瞬間、たまたま高木の手がそこにあった。その手の上にお尻を置いてしまった石川は、キャッと言ってお尻をねじった。それを見た田中は、これでいいやとばかりに、豊川に、高木がこうした、と報告。豊川がすぐに来て、石川と高木に事実確認。石川はわざとじゃないでしょう?と聞くが高木はそのことよりも誰がチクったんだ、と豊川に聞く。その態度に怒った豊川は話を中断し、黒板に手をつくように指示。そして箒が飛んだ。ぱちん!田中は一部始終を見てとても笑顔になった。





年が明けた1999年。





1月7日、新学期、そこに齊藤の姿は無かった。この頃から、独裁的な豊川学級に嫌気がさし、一切齊藤は学校に来なくなる。





1月9日、トイレに行くと言って出たっきり、高木はしばらく帰ってこなかった。明らかに廊下でサボっていた。すぐに理解した豊川は高木が帰ってくるや否や、遅い!と怒り黒板に手をつかせお尻を3発叩いた。クラスから失笑が漏れた。





1月16日、牛乳係が勝手に不法投棄したとして、豊川が前に呼び出し。その日の当番は小林と古田だ。二人は黒板に手をつき皆にお尻を突き出す。すると一番前で見ていた望月が、気付いてなかった武田に、おかしそうにねえねえ、と呼ぶ。そしてん?と武田は二人に気付き、ははははっとおかしそうに笑う。そして二人とも2発ずつ、お仕置きが執行された。





1月19日、宿題をやらなかった者には鼻罰のお仕置き。高木は島田、三井と同じ班。高木も島田も両方忘れた為、あっという間に鼻の頭に油性マジックでバツを書かれた。二人とも何度も手でこすって消そうとしても、消えず、そのたびに三井に確認し、セルフ豚鼻状態で真剣な顔で消えた?と聞く。三井は半笑いで消えて無いwと答える。そしておかしそうに「ねえ鼻赤いよ」と笑いながら言った。豊川が寄ってきて、プリントの確認をするが高木はちょっと怒って口を利かない。するとそれに対して怒った豊川が指2本を高木の両鼻の穴に突っ込んで上に持ち上げ鼻フック状態にさせた。図には乗るなとばかりに、高木に対して豊川がキレた。その様子に鼻が上がった状態の高木を見て、三井がははっとおかしそうに笑った。


1月21日、この日、初めて全員一斉の罰が行われる事となった。理由はクラスの大半が集合に遅れたからである。皆が慌てて行くと、豊川は怒っていた。手には組み体操の太鼓で使うバチを持って。全員に四つん這いになる様命じれば、一人ずつケツに一撃ずつ罰を与えて行った。高木の隣は武田だった。武田のケツは高木の目の前にあり、そのケツをバチが襲った。いってぇ!と叫ぶ武田。しかしすぐさまに自分にも強烈なバチが飛んできた。痛すぎて声が出た高木。全員終わると、ようやく授業が開始された。





1月28日、この日の5時間目は体育。腕立て伏せ大会。腕を曲げ、鼻をボタンに押して一回のカウント。ボタンはタッチパネル式になっていて、つまり鼻がしっかりそのボタンを押さなければ、カウントに入らない。最も回数の低い児童に罰を与えるとし、大会スタート。男子はそうでもないが、女子はやはり鼻が曲がる姿を見られ豚鼻になったりするのを見られるのは恥ずかしい。それでも容赦なく豊川は一人一人全員の前でさせた。結果、最初からやる気の無い久保が最下位。罰としてその鼻に油性マジックでバツを書き、そのまま体育館を一人で雑巾がけさせた。少しでも休むとお尻を箒で叩かれながら、長い罰を成し遂げた。そのあと、真っ先に鼻のバツを消しに水道へ向かったが、バツは消えなかった。いつもは人の目を気にしない久保も、この時は珍しく恥ずかしかったのか、鼻を見せず、しきりに鼻の頭に手を添えてバツを隠しながら、帰りの会に出席した。





2月21日、この日も豊川は機嫌が悪かった。


読み聞かせ中喋っていたメンバーを呼び出し、いつものお尻ペンペン。


赤田、久保、川野、小林、高木、古田、望月、山野、渡辺


女子2名、後は男子だ。


「はい、お尻出してー」


皆黒板に手をついた。


一人ずつぺちん!と叩くと、赤田は今度は泣かず、耐えた。


ラストは久保。担任の意地悪で、もっと突き出しが足りない、と言われかなりお尻を皆の前に突き出した。そして鞭でお尻をこすってから強めにパーン!すると久保は「あんっ!」と言った。クラスは爆笑になった。


席へ戻ると、まだ痺れているお尻をさすりたいが豊川がさするなと言った為、流石の久保も座ると手を使わずに座布団でお尻を横にスライドさせ、痛みを消した。高木も同じく、じんじんするケツを座布団でさすった。





3月8日、高木は久保と一緒に帰った。その際、高木はケツを何度も触った。久保はまんざらでもないが、やめーろよと言ってケツをねじった。そのまま久保家に入れ、麦茶を飲んだのだが、度重なる痴漢に、久保は豊川に言うぞ、と言った。高木がビクっとなったのを見て久保はほくそ笑んだ。





3月15日、最後の席替。最も印象に残っている班として、修学旅行の班が再結成。でもそのおかげで、三井と望月にはあまり良い事は無かった。





3月16日、この日が最後の授業。もうこの頃になれば、ランドセルは飾り。もう誰かと付き合ったり、プリ撮ったり、早い奴はキスしたりセックスしたりするくらいおかしくない年齢になる。しかし豊川学級にはまだその年には恥ずかしい罰が沢山あった。この日、最後の授業は図工。ヤスリで作品を磨く授業だったのだが、教師をなめた様な悪いコンビ、まぁ悪いと言ってもちょっとヤンチャな程度だが、久保、高木。の仲良し二人組。もう使うことの無い机にヤスリで削ってしまおうと企てた。そして実行、机をボロボロにした。すれば当然豊川は怒り、二人を自宅へ連れってった。そして高木のお尻を丸出しにさせ、ヤスリで削った。「机と同じ痛みを味わえ」と。


立って見ている久保に、「あなたが男子なら、同じ事をしてる所です」と言い、高木のケツをひたすら削った。削り、マジックで左のお尻に「反」右尻に「省」と書き、反省部屋で3人とも1時間正座。高木はケツを出したまま。久保は「女子だからラッキー♪」とばかりにクスクスと笑った。1時間して部屋から出ると、風呂を借り、文字が消えるまでタワシでゴシゴシとケツを洗った。が、痛みで何度も叫びながらの格好となった。


風呂から出ると、豊川家とテーブルに座り中学の話をした。その際、ケツをしっかり付けなさいと言われたが、出来なかった。痛いから目を見計らって方ケツずつ浮かしながら手でケツをさすり揉んだ。





3月18日、卒業式練習を真面目にやらなかった罰として、喋っていた高木と佐藤を呼び出し、その班の連帯責任とした豊川は、高木がいる班、佐藤、望月、三井の4人の鼻に油性マジックでバツを書き、廊下に正座させた。その際、勿論納得が行かないのは女子二人。望月はそこまででは無かったが、三崎はうつむき方頬を膨らませた。虚しかったのだろう。正座中、男子二人は鼻を平気で通行人に見られていたが、女子二人は恥ずかしがり、鼻の頭を手で押さえ、ずっと隠した。解放されると、男子は廊下の水道で皆に見られながら鼻を豚鼻にしたり曲げたりして消し、趣味悪くのぞきこんでる久保らに笑われながら消したが、女子は一目散に女子トイレに向かい、二人で鼻をこすって何とか消した。しばらくかかり、誰もいない廊下を柔らかいハンカチで鼻をさすりながら、「鼻痛いね」と言って二人で帰った。





3月19日、この日のみ、齊藤が来た。久々だが、明らかに浮いており、男子で話したのは高木だけだった。卒業式自体は普通に平和に終わった。





3月29日、この日が本当の最後。離任式。しかし齊藤には豊川の想いが何一つ身についておらず、式中もずーーーっと胡坐で高木と喋っていた。豊川ももう担任では無い為、そこに何も言わなかった。





そして、そのあと、全員無事中学へと入学した。





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