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私の声は誰にも聴こえないし届かない  作者: 轟 十六夜
戦いの幕開け
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新たな道2

『助け···て。』

『◆◆◆助けて。』

-あれは私?

『お願い、だか···ら。』

-誰を呼んでるのだろう。

 っ!

 ここは?

 いきなり場面が変わった?

「いま助けに···いく···ぞ。」

「はぁ・・・はぁ・・。」

-何なの?あの人は。どうして?知らない人のはずなのに。

 何なのこの胸の痛みは、もう止めて!

 もうあの人が傷ついてるのは見てられない・・・。

 もう、止めて・・・。





チュンチュン

-ん?あれ何で私こんなに汗だくなの?ま、いいか。

 ハァ今日は入学式か緊張するなー。

狂歌は考えながら一通り学校の準備をした。

-よし行くか。

と狂歌は朝食をとり家を後にした。



-あ、あそこの席空いてる。

 ん、何か騒がしいな何処かで揉めてるのだろうか?

狂歌は空いてる席を見つけそこに座った。

すると

「ここ空いてるかしら?」

と少女が聞いた

『はい、空いてますよ。』

「?」

狂歌が返事をすると少女は首をかしげた。

-ま、普通はこういう反応だよね。

だがその少女は何かを察したのかそれ以上は聞いてこなかった。

 そこで座って待ってると入学式が始まった。

 学園長の長い挨拶が終わり、次は新入生代表の挨拶だ。新入生代表の挨拶は二つある。

 片方は魔法科で片方は普通科だ

「新入生代表挨拶魔法科代表新藤狂歌。」

『はい。』


狂歌の挨拶が終わると普通科の挨拶が始まる。

「普通科代表弥生陸奥。」

「はい。」

-ん?あの人何処かで見たような。いや気のせいか・・・。



-ああ終わった。

狂歌は入学式が終わると早足で教室に向かった。

 魔法科の中でも位というものがある。魔法科のクラスはA~G迄で、一クラス30人前後。

Aクラスが成績優秀者達が集まるところ。

 Bクラスは惜しくもAに行けなかったりした人達。

 CクラスはBより能力が低い。

 Dクラスは・・・と、だんだんとそのクラスの能力と成績が下がっていく。

 Gクラスでもそこらの魔法学校では優秀な成績をおさめることのできる人物達がいる。

 そのなかでも狂歌はもちろんAクラスだ。

-あ、あった。あった。

狂歌は教室を見つけて入ると窓際の席に座った。

 すると教室に一人の少女が入ってきた。

 その少女は私の後ろの席に座ると狂歌の肩をたたき頭を下げた。

「こんにちは。」 

狂歌もそれにならい頭をさげる

『こんにちは。』

「早いんですね。」

『え?あ、ああ。はい。そうですね。ああいう空気には慣れていないもので。』

ああいう空気とは魔法科の生徒が生徒同士でグループを作り普通科の生徒をけなしたり。

 自分より下のクラスのもの達を見下したりしてることだ。

「奇遇ですね。私もです。まぁ私は知り合いになれた人とわかれてここにきたのですが。」

-わかれてという事はBクラスより下ということだろうか、もしかしたら普通科ということも・・・。いやそれはないか。

 狂歌はそう考えながら相槌をうった。

『そうなんですか。』

「やはりこういうところで本をよんでた方が気楽ですね。」

『ええ、そうですね。そういえば・・・名前は何と言うのですか?』

「北条皐月と言います。」

皐月が言うと狂歌は手を顎にやり、もしかしてといいながら言った。

『北条といいますt』

「はいそうです。」

すると狂歌がみなまで言う間もなく、皐月が言い、狂歌が言葉をなくした。

『っ!?』

「あ、すいません。今日それ二回目なので、というか・・・これまでのトータルですと100は超えてますので。」

『ああ、そういうことですか。』

と、話をしていたら、教室に誰かが入ってきた。

 よくみるとさっき狂歌の隣にすわっていたひとだった。

 その人はこちらを見ると、無言で反対側の席へいった。

 少し待っていると何人かきた。其の人たちは少しも誰かと話をしようとするそぶりをしなかった。どうやら、狂歌達と似たような思考を持ってる人達らしい。

 それから数分ほど経つと残りの人たちがきた

 大慌てで教室に入ったから狂歌は何事かと思ったが、どうやら時間いっぱいまで話をしていたらしい。

-よくそこまで話のネタがあるなぁ。

と狂歌は少し感心した。

 生徒が全員来たのを見越したかのようにチャイムがなり、先生がきた。

「よーし。皆揃ってるな。」

先生は迫力がある女の人だ。

「では今から自己紹介を始めたい思う。私の名前は如月冷花(きさらぎれいか)という。以後宜しく。それでは廊下側手前の席から始めてくれ。」

と冷花が言うと自己紹介が始まる。

「私の名前は千葉榛名と言います。一年間宜しくお願いします。」

最初に自己紹介したのは入学式の時狂歌の隣だった人だ。

 狂歌は席が窓側なので自己紹介は最後の方だ。

 狂歌が外の景色を眺めていたら狂歌の番がきた。

『私の名前は新藤狂歌と言います。これからも宜しくお願いします。』



狂歌達の自己紹介が終わると、学校案内やこれから何があるかなどがあった。

 それから今日の日程が全て終わり、放課後になった。

「あのぉー。」

と聞かれたのでふりかえると皐月がいた。

『はい何ですか?』

「あ、いやただ連絡先を交換しようと思って。最近何かと騒がしいですし。」

と皐月がいって驚いた。

 騒がしいとは言うものの世間では何もない。

 ただ狂歌も感じてるが、魔力がざわめいてるからだ。

 これに気づけるとなると相当の使い手という事になる。

-ま、Aクラスともなるとこういうものですか。

『そうですね。それに同じ東洋の国の出身なんですし。』

「ありがとうございます。」

『では、また。』

狂歌が皐月と連絡先を交換して帰ろうとしたとき、ふと景色をみやると綺麗な景色が広がっていた。

 それに見とれていると視線を感じた。

 狂歌が後ろをみると、普通科代表の弥生陸奥が帰ろうとしているときだった。

 狂歌は入学式で感じた事を確認しようと、陸奥に話かけた。



陸奥から連絡先をもらったが、何の収穫もなかった。

 そのまま帰るとき魔力のざわめきがいつもより一層激しくなった。

 早足で家に帰ると狂歌はその魔力の言葉を聞いた。

〈汝の力

  暁の晩にて

   消滅

    否

     奪いとられるだろう

       その時我らは

        真の力を手にする 

                                          

                 漆黒の騎士団〉

魔力はそう語った。











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