「新学期」
え?!
って感じです。
「可菜!可菜ぁ!」
ストレート髪の交歌るなが、廊下を走りながら追いかけてくる。
実際に見ると、髪が乱れていて凄く怖い。
香奈は、その声に反応してビクッと体を震わせた。
くるりと振り向くと・・
ドンッ!!
るなとぶつかってしまった。
「いたいじゃん!気をつけてよね?!可菜!」
るなは、とてもすぐ切れてしまう性格だ。
「はぁ!?そっちがぶつかって来たんでしょうが!!」
・・・可菜もキレやすい性格だった。
「はぁ?可菜が急に振り向くからいけないんでしょうが!」
るなの、声が廊下中に響く。
それに対し、可菜も
「え、意味が分からないんですけれど?だいたい・「ちょっとまった!」
誰かの声が可菜の声をさえぎった。
「「だれよっ!」」
二人の声を重なった。
二人が後ろを振り向くと、
茶色い髪を結んだ、小野明菜がいた。
「二人とも、なにやってんのかなぁ?」
可菜と、るなは、肩をぶるっと震わせた。
そう。明菜はいつもはおとなしいけれど、おこると、とても怖くなってしまう性格な
のだ。
バン!ドン!
鈍い音が響いた。
「るなぁ~!?るなは、可菜に、これを届けに来たんでしょ?」
明菜は、紙をひらひらさせながら、るなに見せる。
るなは、そのとたん、可菜の方を向き、
「あ・・あ・・のね・、えっとぉ・・」
るなは、慌ただしくもごもご言う。
プチッッ
「るなぁ~!!そんなんじゃ聞こえねーよ!!」
ガラガラッ!
一斉に、ドアの開く音がする。
先生たちが、可菜達をじっと冷たい目で見る。
ガラッ
ドアの開く音がした。
そのドアは、可菜達の教室のドアだった。
「こらぁ~!!なあにやってんだよ!」
可菜達の担任の先生が大きな声で言う。
そのせいで、他のクラスの先生は、驚き、
ピシャッ
ドアのしまる音が一斉に鳴った。
可菜は、
「おぉ!ある意味すごい・・」
「おまえら!3人とも、縦割り掃除の班長だぁ~!」
「「え~!?」」
3人の声がこだました・・・
先生が紙を持ってきて、
「ほぃ。縦割り掃除のメンバーだ。」
と、可菜達に渡した。
帰り道・・
「ぐえぇ~!マぢで最悪だし・・・末永と、清太と同じだし・・メンバーださっ!」
可菜は落ち込みながら言う。
「あ。うちも最悪。」
と、るなが、言う。
可菜は、本当かと思って、るなが、いる縦割り班のメンバーを見た。
「は?めっちゃいいじゃん。啓太でしょ、順和でしょう?」
るなは、ドヤ顔で、
「ひっかかった!うける~!」
プぅと、可菜は、頬を膨らませた。
「あ~!もう家だ!明日の縦割り、頑張ろうね!ばいちゃ!」
るなは、笑いながら、家に入って言った。
「はぁ・・・明菜はさ、いいよね・・」
可菜は、落ち込みながら言うと、
「ううん!めっちゃ悪い。きもメンバーだから・・」
可菜は、紙を見ると、
「まぢだ!仲間だ!わーい!」
可菜は、明菜の手を握りまわりながら言った。
とても嬉しいらしい。
明菜は、迷惑そうに、
「可菜・・可菜は、六年生だよ・・恥ずかしくないの?」
可菜は、ドヤ顔で、
「ううん!」
明菜は、顔に迷惑です。という文字を浮かべながら、
「ごめ~ん!もう家だぁ!バイバイ!」
明菜は可菜に手を振った。
可菜も、手を振り、
「ばいばい!」
と言った。
可菜は家に着くと、
トイレに直行し、トイレの中で、メンバー表を見た。
「五年生は、零ちゃんと、官君と、連君かぁ。」
可菜は、ガッツポーズをし、
「あしたはがんばるぞぉ!」
と、活きこんだ言葉をトイレの中で言った。