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ランデレ彼女

取扱注意彼女

作者: 狂風師

皆さんはヤンデレ、好きですか? ん? そうですか、大好物ですか。

今回は、ヤンデレ成分少ないです。

ルコ「起きてー、起きてよー」


 目を開けると、ルコが俺の上に乗っかっている。


 服は…うん、いつも通り着ていない。


 代わりに、ネクタイだけをしている。


 ゆっくりと起き上がっても、ルコは離れてくれない。


 ピッタリとくっ付いたまま。


 手で軽く押すと、一度は離れるものの、すぐにくっ付いてくる。


 お前は磁石か。


俺「わかった、わかったから。ちょっと離れなさい。それと朝飯」


ルコ「むぅ…。私の事、嫌いになったの? そうなの?」


 …スイッチ入っちゃったよ。めんどくさいなぁ…。


俺「スキスキ、ダイスキダヨー。トッテモ、トッテモ、ダイスキダヨー」


ルコ「そう? よかった!」


 立ち上がると、俺の方を見て微笑む。


 俺の視線は完全に下に向いているのだが、気付いていない。


 服は着ていないと言ったが、下も履いてない。


 ネクタイだけ装備している状態。


 裸エプロンや裸ワイシャツなどは有名だと思うが、裸ネクタイも素晴らしいものだ。


 どうか良さをわかってほしい。


 詳しい描写が欲しい?


 それはダメだな。内容が逸れてしまうからね。


 そうこうしているうちに、簡単な朝飯が運ばれてくる。


 朝飯と言っても、昨日の晩御飯の残りを温めただけだが。


 ルコの動きと共に、ネクタイがヒラヒラと舞う。


 上半身の2つは全く隠せないが、下の部分は、見えるか見えないかの絶妙な位置までネクタイが伸びている。


 それが舞うのだから、物凄いギリギリ。


 チラチラ見える、このチラリズムが最高、至高の逸品だ。


 別に俺がそうさせてるわけじゃない。


 前に俺が「裸ネクタイって…いいな」って呟いたら、ルコがこうなってしまった訳だ。


 反省も後悔もしていない。むしろ嬉しいです。


 小さいテーブルには4つのおかずとご飯が並べられ、朝飯の準備終了。


 ほんの少しの時間で食べ終えて、次は学校に行く準備。


 俺はパジャマから着替えるだけなのだが、ルコはフル装備をしないといけない。


 しかも奴は、居間で堂々と着替えている。


 まぁ…常時裸なんだから着替えの覗きなんて意味ないけど…。


 それでも見たくなるのが男じゃないか。


 俺もルコの前に座って、堂々と着替えを拝見。


 文句一つ言われない。それどころか、俺の方が見飽きてきた。


 ルコの裸を見るのが普通に思えてきた。感覚が狂ってきている。


 しかし、未だに慣れないのが、ネクタイを制服の中に入れるというスタイル。


 外せばいいのに、わざわざ入れる。


 それで学校に行っても、誰も突っ込まない。全員総スルー。


 全く以てナゾである。



 少し強めの日差しと、柔らかな風の中、自転車で学校に向かう。


 ルコが先頭を走り、後ろに俺が続く。


 何度も俺を確認するように後ろを振り向くルコ。


 危ないからやめなさい、と言っても聞く耳持たず。


 幸い、1回も事故ったことは無い。まさに奇跡。


ルコ「遅いよー」


 後ろを向いたまま加速していく。


 化け物だ。化け物がここにいるぞ。


 そんないつも通りの日常が繰り広げられると、あっという間に学校に到着。


 すごく短い15分だったな。まるで10分もかかってないみたいだ。


 汗だくの顔をタオルで拭きつつ、教室に向かう。


 ルコとはここでお別れ。


 ちょうど俺がいるクラスの上が、ルコのいるクラスだ。


ルコ「じゃあねー。ルールだけは守ってねー」



 1限のつまらない授業の先生が入ってくる。


 俺、この教科、苦手…。ついでに言うと、この先生も苦手だ。


 やたら耳が痛い事ばかり言ってくる。


 そういう訳で、授業に参加したくないので、俺とルコの出会いから現在に至るまでの回想。


 ついでにルコの容姿も。


 無理やり回想シーンを入れたわけじゃない。全て計算の内である。


 計算という名の暇つぶしである。





 ルコとは小学校高学年の時に出会った。


 俺を一目見ると、すぐに近寄ってきた。それはもう、鬼神のような顔で。


 仲の良い男とは喋れたが、見ず知らずの他人とは全く喋れない、言うなれば人見知りだった。


 女と喋る機会も度胸もなかった俺のところへ、鬼神様が御出でなすった。


 オロオロをしている俺に構うことなく、ルコが話しかけてきた。


 どうにも変な出会い方だ。


 それからというもの、学校に行くたびに話しかけられた。


 最初の内は耐性がなかったので、会話という会話は無かったが、時と愛情は人を変えるらしい。


 俺にはそんな変な感情はなかったのだが、ルコの猛烈アタックにより、いつしか俺は仲良くなっていた。


 唯一、話せる女子。そんな関係にしか思ってなかった。


 そんな関係は中学も続く。


 やはり俺には男友達しかできなかった。


 いつまで経っても女とは喋ることが出来ない。度胸がない、機会がない、ルックスがない。


 そんな中でのルコの存在は大きかった。


 下校の時は、毎日一緒に帰っていたし、お昼も一緒に食べていた。


 ただ、ルコがどこに住んでいるのか、などといった、ルコに関する情報はほぼ皆無だった。


 さらにそのままグダグダと年月は流れ、ついに高校受験という関門が来てしまった。


 この時ぐらいからだろうか。ルコに異変が起きた。


 腰まで伸ばしていた黒髪を、バッサリと切ってしまっていた。


 髪の長さは肩まで。左側に深い青色のメッシュをいれていた。


 やはり誰も突っ込まず、俺以外の全員がスルー。


 気にしてる間に時間は過ぎていき、受験が終了。


 ルコは俺と同じ高校を受けた。


 そしてなぜか受かってしまった。青メッシュで。


 いろいろと突っ込みたいところはあるだろうが、そうなんだから仕方ない。


 あとは現在に至る。


 他に説明しないといけない場所は…。


 あ、身長は、俺の首くらい。


 といっても、俺の身長自体が低いため、ルコはかなり小さい。


 中学生だと言ったら、誰でも信じてしまう。


 それと…目の色は黒。性格は、俗にいうヤンデレ。


 一度スイッチが入ると、高確率で包丁を持ち出す。


 それが学校だろうが公園だろうが、ところ構わず出してくる。


 今朝の場合は、偶然出さなかっただけ。


 これからたくさん登場すると思うから、覚えておくといいと思うよ。



 1限が終わる鐘が鳴る。


 質問されることも、注意されることも、ノートを書くこともなく授業終了。


 先生が教室を出ていくと同時に、後ろの扉が開く。


 小さい青メッシュの子が俺に近づいてくる。


ルコ「元気だったー?」


 毎回の休み時間に会いに来てくれる。


 話す内容は無いものの、ルコの姿を見れるのは嬉しい。


 俺とは違い、学校内では中の上ランクのかわいさの持ち主。


 100点満点で言うと65~75点。


 それゆえに、同じクラスの男友達からは


 「なんでお前なんかに云々」「俺の方が云々」


 1日に1回は必ずこれが聞ける。


 半分はネタとして言っているんだろうが、残りは本気だろう。



 さて2時間目だ。


 ルコは授業が始まる1分前に、自分の教室へと戻っていった。


 まぁ、時間的には十分間に合うだろう。


 基本的にこの時間は、起きていれば何も言われない。


 ただテストの時は死ねる。


 よってこの授業も暇なので、ルコについて、もしくは俺の思い出話にしようかと思っている。



 じゃあまずは、ルコのその他の情報を詳しく書いていこう。


 さっきも言った通り、容姿は中の上クラスの持ち主。


 頭の良さは、俺といい勝負。つまりバカでもないし良くもない。


 クラス順位で言うと、半分より少し上。


 続いて運動神経。


 これは俺とは比べ物にならない。同じ学年の奴の中でも、おそらくトップクラス。


 朝の自転車の場面で、それは証明されていると思う。


 運動神経とバランス感覚はピカイチというわけ。


 対して俺は…察してくれるとありがたい…。


 次、体型。特に胸。


 控え目。決して大きくはない。


 制服を着ていると、あるのかないのか程度。


 そろそろ皆が気になっているであろう、ルコの言っていた『ルール』についてお教えしよう。


 これは、俺とルコが出会ってすぐに作られたルール。


 1つ目。ルコ以外の女と話すの禁止。


 これははっきり言って関係ない。話す女友達とか、ルコ以外に存在しない。


 …言ってて悲しくなってきた。


 2つ目。男友達との会話も禁止。


 これはかなりキツイ。俺にだって友達はいる。少ないけどいる。


 何とか阻止しようと、前に2時間かけて交渉したことがある。


 そしてその結果が『ルコがいる前でのみ許可』


 2時間でこれだぞ?


 ルコがいる時間なんて、休み時間か放課後か休日くらい。


 その中で友達とのコミュニケーションを取れと言うのだよ。


 正直、2つ目のルールは守っていない。もちろんルコにばれない様に、だ。


 はい次3つ目。


 ルコの許可なしでの外出。


 まぁ、これといった影響はない。


 友達からカラオケとかボーリングとか誘われるのだが、俺が行きたくないから全部断っている。


 そもそも学校以外で外出する概念が無い。


 ひきこもり? 何とでも言えよ。


 次、4つ目。


 朝、昼、晩。全部ルコの作った料理を食べること。


 飲み物とか間食は除く。あくまでも朝飯、昼飯、晩飯。


 これはむしろラッキー。3食コンビニ弁当は飽きるし、ルコの料理の腕は、決して低くはない。


 うまいかって言われたら、普通。でも、バリエーションが多いのが取り柄。


 和、洋、中。味こそ普通だが、いろいろな種類を食べれるので、このルールは最高と言ってもいいかもしれない。


 最後、5つ目。これが最難関。


 ルコ以外の裸を見ないこと。


 しかも男を含む。


 男の裸は別にどうでもいいんだ。


 難関なのは、性欲処理に困るということ。


 ネットに無数に存在するエロ動画、エロ画像。二次三次を問わず閲覧禁止。


 健全な男子なら辛さがわかるだろう。


 このルールに関しては、ヤンデレの性格の怖さを無視して、猛抗議したことがある。


 結果から言うと、俺が土下座して解決しました。


 事の発端は、俺がいつも通りにエロ画像を見ていた時のこと。


 不意に後ろから辞書が飛んできて、パソコンのディスプレイがお釈迦に。


 さすがにこれには怒らざるを得なかった。


 振り向くとそこには、今日と同じような裸ネクタイで、般若のような形相でこっちを睨みつけていた。


 それも笑顔で、手には包丁を握りながら。


 若干怯みつつも、ディスプレイを破壊された怒りが勝って、ルコの前へと立った。


 俺が怒ったのは、これが最初で最後だった。


 まさか怒って来るだろうとは思ってなかったのだろう。


 ルコも何もしてこなかった。


 だが、それは一瞬の事でしかなかった。


 この時に作られたのが5つ目のルール。


 それまで聞かされてなかった。というか、この時とっさに考えられたのだろう。


 さすがの理不尽さに、俺の一言。


俺「じゃあ、お前をオカズにするぞ」


 ごめんなさい。今思い出しても恥ずかしいです。


 もうこれ以上は思い出したくないです…。


 その後は、まぁ…ルコが腰を下ろし、脚を開き…「どうぞ」って笑顔で…。


 怒っていたのに、急に虚しくなって土下座しましたよ…。


 立つものも立たないね、あの状況じゃ。


 それからというもの、「見る」のは禁止されたので「想像」してます。


 ばれたこと1度もないよ。



 ちなみにこのルール、今は5つだが、ルコの気分しだいで増えていくらしい。


 回想も終わり、若干の時間が余る。


 残りの時間は、小さな子の襲来に備えるとしよう。



 3時間目も終わり、4時間目も終わり、待ちに待った昼飯の時間。


 すぐにルコが弁当を持ってやってくる。


 食べる場所は、決まって俺の教室。


 最初の頃は、それはもう痛い視線が弾丸のように飛んできていたが、今ではお馴染みの光景となっている。


 むしろ、この光景がないと、このクラスじゃないみたいな空気もできている。


 恐るべしルコ。


 さて、そんな事を思っていると、すでに弁当のふたは空いていた。


 今日は洋風か。


ルコ「どう、どう? おいしい?」


俺「いや、まだ食べてな」


 言い終わらないうちに、口の中に物が突っ込まれる。


 激ウマって訳じゃない。何度も言うように、普通。



 いつも通りの日常。


 帰宅。


ルコ「ねぇねぇ、何する何する?」


 ルコはすでに裸ネクタイ状態。何も言わずとも、自分から進んで、その姿になっている。


俺「何するって…言われても…」


 特にすることなんて無いし…。


 こういう時に働く悪知恵は、本当に素晴らしい。


 それとも、ただ単に俺の脳が腐ってるだけなのか?


俺「そうだな、じゃあルコ。その場でM字開脚してくれよ」


ルコ「えっ? いいよー」


 そうかそうか。やっぱり嫌か。…え?


俺「今何と?」


 ヤバいと思った時には、もう遅い。


 はしたない姿でバランスをとっているルコの姿がそこにあった。


俺「やーめーてー! さっきの冗談だから! これ健全!!」


 とは言ったものの、しっかりとネクタイで隠れた『そこ』を見逃すわけがなかった。


 その日は夜遅くまで、家の電気が消せなかった。



 翌日、学校。


俺「別に俺と一緒に来なくてもよかったのに」


 ちょっと用事があり、早めに学校に来なければいけなかった。


 ルコが一緒に来る必要はなかったのだが、どうしてもと言って聞かなかった。


 まぁ、監視の目的も含まれているのだろうが…もう慣れたさ。


 それに見られるのって気持ち(ry


 昼の弁当を、いつもの倍のスピードで作ったルコは、壁にもたれ掛かってこっちを見ている。


 そこに女子登場。


 特に何も意味はないであろう、ごく普通のあいさつを俺とルコに向ける。


 反射的に「おはよう」と返してしまうのが人間。


 だが、今の状況では、それは間違いだった。


ルコ「ルール、忘れちゃったのかな?」


 氷のような冷たい笑顔で、銀色の刃物を俺に向けている。


 言ってから気付くのが人間。


 とにかく今は、それをどうにかしなければならない。


 あいさつをしてきた女子は、何も異常が起こってない、何一つ変わらぬ日常を謳歌していた。


 ジリジリと距離を詰めてくるルコ。


 上手い嘘も言い返しもできず、ついに壁際まで追い詰められた。


 刃物が俺の顔の目の前まで差し迫る。


友人「朝からお暑いねぇ」


 茶化すような友人の声。


 一瞬できた隙を、俺は見逃しはしなかった。


 感謝するぜ、友よ。そしてそのままルコに切られてしまえ。


 ドMな友人は、目の前に刃物を突きつけられても、怖がるどころか、逆に楽しんでいるようだった。


 1限が始まる直前まで、友人はその状況を漫喫していた。



友人「いいよなぁ。俺もあんなドSな彼女が欲しいわ」


俺「変態(しんし)な君にはちょうどいいかもしれんが、ルコは俺のものだ」


友人「わかってますって」


 授業中の会話。


 俺は恥ずかしい事を言ってしまった気がするが、たぶん気のせいだろう。


 取り扱い注意しなければ…。


 今日の出来事で、より一層そう思ったね。



 家に帰ると、服装はいつも通りなのに、ご機嫌斜め。


 予想はできているが…。


俺「怒ってらっしゃいますか?」


ルコ「…別に」


俺「そうでございますか。では、この包丁は何でございましょうか?」


ルコ「…別に」


俺「……手に持っている物を放してくれませんか?」


ルコ「…別に」


 別にじゃねーよ!


 そういう答え方じゃないから!


 心の声が伝わったのか、ゆっくりと手を下ろしていくルコ。


 包丁を放し、代わりに俺の手を握る。


俺「…俺の骨でも折る気ですか?」


 ゆっくりと引っ張られ、俺の手が向かった先は、ルコの2つの『あれ』の内の右側。


 俺から見て右側。


 つまり…これは…?


ルコ「今日、寝ずにルコの事愛してくれたら許してあげる」


 …。


 ……。


俺「もちろんですとも!」


 近所に声がばれたらどうしよう。


 先に後悔できないのが人間。


 今が楽しければいい。それが俺。


 死ぬほど搾り取られたのは、言うまでもないだろう。

途中で飽きた、投げ出した。でもテキトーに完結させた。

好評なら続編も書いていきます。


続編は下記URLよりどうぞ。

http://ncode.syosetu.com/n7173x/

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[良い点] 良かった。 作り込まれており、文章は飛躍しないながらも平均以上で進めていられる所に成長と才能の2つを感じた。 [気になる点] 真ん中後半、少しモタついたかな?…と悪い点というより少し気にな…
[一言] ほぉー・・・ 何ちゅーか、今までのと全く違うヤンデレやな・・・ これはこれでおもろいんとちゃう?続き期待しとるで~!!
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