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第六話 行動が一歩遅いうえ、欲求重視の男の二回目異世界行き(男子高校生)

「ん……。テーブルの上にしては寝心地が良い……」


 ふかふかなテーブル(?)で目を覚ました俺はこの後衝撃の事実を目にすることになる。


「え、また?」


 俺はテーブルでは寝てなかった。しっかりとしたふかふかのベッドに横たわっていたのだ。


「いやー。庶民の俺にはこんなベッドは勿体無いですよー。って……」


 いや、そんなこと言ってる場合ではない。

 これ、なってるわ。姫様に。自分の姿を見なくても分かる。


 しかし念のため、確認で自分の胸を揉む。

 うーん。立派なちっぱいだ。まだ成長段階であろう。


「フリッシセス様―!朝食のお時間……。何やってるんですか?自分の胸揉んで」

「え!あっ!えっと!」


 俺はフリッシセスの胸を揉みながら、弁解しようとしたが、あまり納得はしてもらえなかった。

 当たり前か。


 しばらくして、俺はメイドに呼び出され、普通にドレスを着つけられて、食事場に出た。


「あ、おはよーございまーす」

「あ、ああ……。うん。フリッシセス……」


 フリッシセスの父は困惑していた。


「どうしたんですか?」

「いや……。大丈夫だ。ほら席につけ」


 俺はその命令に従った。


 相変わらず、無駄に豪華な朝食を嗜み、俺は部屋に戻った。

 今更ながら状況整理だ。

 この現象が起きてから二回寝た。

 ここのベッドで寝たのと、MMOをしてるときに寝落ちした。

 そして、そこから、寝た身体で目覚めてはいない。俺の身体で寝た後はフリッシセスの身体で起き、フリッシセスの身体で寝た時は俺の身体で起きた。

 つまり、いれかわり 入れ替わりの切り札は就寝なのだろうか。


 この時の俺はもう既にこの事態を夢と片付けることを完全にやめていた。

 こんなリアルな夢あってたまるかと。


 いや、今、この状況を考えるのは本当に俺がすべきことであろうか。

 否。


 折角、ファンタジーの異世界に来たのだ。ここでしか出来ないことをやるべきだ。


 俺は1時間かけて書斎に来た。

 これだけかかったのはあまりにもこの屋敷が広すぎるからだ。全部この屋敷が悪い。


 俺はそこで『王族の為の魔術教本』とこの世界の言語で書かれた本を取り出した。

 そう、魔法を使うためだ。

 ファンタジー世界に来てしたいことといえばそれは一択。魔法を使うことしかないだろう。

 しかしながら、俺は魔法の使い方を知らない。だから、1時間かけてまでここまで来てそれを知ろうとしたわけだが……。


 分厚い。


 一応、本はある程度嗜んでいる。『全部、ラノベだろう?』とでも思ったか?残念ながらしっかりと純小説も読んでいる。別にラノベが悪と言ってるわけではないが。


 一体誰に向けて言ってるのだろうか。自問自答しながら国語辞典に匹敵する厚さの本を眺める。


 一方その頃、東京の雄二の家では。


 フリッシセスが雄二の本棚を指差して健二に尋ねた。


「この本たちは何ですの?」

「ラノベ群だな。あれ純小説もある。と言ってもラノベと純小説で9:1の割合だな。流石だ」「何が流石なのか一才分からないですわ」


 話はプリュシレランス家屋敷に戻る。

 意外に分かる。流れるように読める。

 というか読みながら気づいたが、全て知っていたような情報ばかりである。

 俺はこの本を初めてみるのに。


 その感覚に違和感を覚えていると、書斎の扉が開いた。


「あ、フリッシセス様。失礼します」


 メイドさんだった。


「あ……。どうも」


 王女が召し使いに返す言葉にしては明らかに間違ってると自分でも思う。しかし、咄嗟に出てきた言葉がそれだった。


サブタイトル長くなってしまいました……!

新年初の入れ替わり異世界ご愛読ありがとうございます。

★★★★★とブクマよろしくお願いしますっ!

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