活動報告などで『お願いです! 読んでください』などと書かれてると……
活動報告などで『お願いです! 読んでください』などと書かれてると読みたくなくなるの、不思議。
かわいそうだから読んであげようとか思って 読んでるんじゃないんです。
『へー、面白そう。どんなのかな?』そう思ってワクワクしながら、自発的に読んでるんです。
昔、野外ライブを観に行ったことがありました。
オープニングアクトの人が出てきて、演奏を始めました。まだ無名の男性二人組で、アコースティックギターのデュオでした。
『へー、なかなかいいじゃん』『さすがプロだなぁ』と思いながら私は聴いていましたが、他のお客さんたちは無名には興味がないのか、大半が聴きもせず、友達どうしでお喋りしたりしていました。
オープニングアクトのステージを終わり、メインボーカルのお兄さんがマイクに向かって言いました。
「ありがとうございました。ずっと客席、ざわざわしてましたけどね。
どうせあんたたち、この後に出てくる有名なアーティストたちのことを見に来たんでしょ。
どうぞどうぞ、そちらを楽しみにしてくださいな。でも僕らだって一生懸命やってるんだ! 静かに聴くぐらいしたっていいじゃないか!」
その通りだとは思いましたが、はっきり言ってみっともなさも感じてしまいました。
いい曲やるなと思ってたのに、その一言でもうアウトでした。
私が天邪鬼だから? それともそういう人は多い?
活動報告などで『お願いです! 読んでください』などと書かれてると、『ああ、そんなに切実にアピールするほど読まれてないんだな』『つまらないんだな』と思ってしまうこともあります。
とりあえずそういう空気は匂わせないほうが、得なんじゃないのかな?
堂々としていたほうが、少なくとも私はいつか読みに行こうという気になるかもしれない。
そう思ってしまうという、それだけのエッセイでした。