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《目的地ニ到着シマシタ》
そこには、制服を着た警備隊やスーツを着こんだ強面の男たちで溢れていた。
「わざわざ休日に、申し訳ないねマノンさん」
その中から、背が高く優しげな顔をした人が優雅に登場して車へ近付いてきた。
「気にしないで!他で休みもらうよ!これアイスコーヒー!ブラックでいい?」
「ありがとう。…あれ…あ!そうか!ガンさんの後任の方ですね!」
すっと車に乗り込んでコーヒを受け取り、砂東に気付いた。
「あ、はい…砂東と申します」
「はじめまして、色の赤に、金銀銅の銅で赤銅と申します。よろしくお願いしますね」
そう言うと赤銅はふわりと笑った。
「Hey!BOSSゆかりちゃんは?」
「ゆかりは今回第2形態の方で行くそうで、準備中ですね」
“ドンッ”
車から鈍い音が響く。どうやら車のボディを叩かれた様だ。
「…誰が、第2形態なんですか」
スラリと背が高くて黒髪ショートヘアー、首元にはスカーフ、セットアップのタイトスカートを着た人がチラリと砂東の方を見た。
「Hi!ゆかり!コーヒー!ホットだよ!もう、ぬるくなってるけどね!砂糖だけだよね?」
「うん、ありがとう」
「んで?状況どうなのさ?俺たちの出番はありそうかい?」
今まで、傍観していた吉田が会話に入ってくる。
「…今回は大丈夫だと思います。強いてゆうなら作戦次第でチームの回収ってとこですかね」
それに対して手元のタブレットで確認しながら返答する赤銅。
「警備部だけではどうにもならなそうなので、こちらからゆかりを交渉人として貸し出します。もちろん武装は一切無しで」
「ちょっと待ってください!!こんなに警備部が出張っててただ事じゃないですよね!?武装無しだなんて…!」
赤銅の言葉を遮るように、砂東が割ってはいる。
「砂東さん、状況は我々チームが一番把握しています。落ち着いて、砂東さんは今日のところは見学です」
赤銅はにっこりと笑って砂東の言葉を止める。
「これから、作戦行動開始です。各ポイント良いですね」
「「「「「了解」」」」」