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七分咲の桜花

 いっそ狂ってしまえたら良かった。この満開の桜花のように、どこまでも狂気的に貴方を愛してしまえたら良かった。この想いと共に貴方を壊してしまえるくらいに──貴方に、狂わされてしまえば良かった。‬


 身も心も引き裂かれるような悲しみの中に居るのに、今にも精神が瓦解しそうなくらいの痛みの中に居るのに、ほんの一片(ひとひら)の正気が、壊れることを許してくれない。‬ほんの一片の理性が、それでも貴方を愛して止まない。


 この世の終わりを揺蕩うような悲しみから脱することも、全て投げ捨てて狂気に身を委ねることも許されぬまま──私は今日も、七分咲の涙に暮れる。‬

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