酒場へ
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目が覚めたのは午前9時を回ったところだった。部屋のコーヒーのいい香りと美味しそうなパンの匂いをかぎながら、私はテーブルへ向かった。
「あ、起きた?昨日は疲れてたみたいだけど…。よく寝れた?」
「ええ。おかげでね。朝ごはんを作ってくれたの?」
「うふふ、私のお手製よ?まぁ…普通のだけどね…」
白金はそう言うが、本当に美味しそうな朝ごはんだ。おかずは一般的な目玉焼きとベーコンで、キャベツの千切りサラダまでご丁寧に付いていて、目玉焼きは割ればトロッと黄身が出てきそうでとても良い焼き加減に見える。それに、こんがり焼けた厚めの食パンとクリームシチューが付いていてthe 洋風朝食って感じだ。
「「いただきます」」
口にしてみると、見ていた以上に美味しい…。白金にこんな腕があったとは思わなかった。美味しさに浸りながら白金に昨日の話をしなければ。
「昨日の事だけどさ…私、何もできてないと思うの。」
「湖月のこと?」
「うん。やっぱり白金と私だけでは出来ないことがたくさんあるわ。情報すらまだ集まってないもの。」
「ごめんね、うちが頼りないばかりに。それなら、仲間を集めないといけないよね」
仲間か。白金は湖月とも仲が良くて一緒に助ける流れになったけど、他の人は関係がない。どうやって集めれば良いのだろうか。
「そうだけど…どうやって集めるの?」
「うちに良い案があるのよ…!それはなにかって??聞きなさい、聞きなさい!」
ニヤニヤしながら聞かれるのを待っている。なんなんだこの顔…ムカつくなぁ…。どうせ、大した案じゃないわよ。
「なによ?」
「酒場よ!酒場に行くの!!よくあるじゃない?酒場は仲間を集めるために行ったりすること!だから、酒場に行けば良いのよ!酒場に」
やっぱり大したもんじゃない!!!
私達は高校生で、酒も飲めないのに酒場に行くいってどうするんだ、とつっこんでやりたい。と思いながら半分になったパンをさらに食べていく。
「無理よ。それは。私達は酒場に入れないわ。高校生だもの」
「大丈夫だよ。任せて。うちのお父さんの友達が酒場のマスターなんだ。そこにいけば仲間なんてちょちょいのちょいだよ。」
そうだった。白金は良いとこのお嬢さんで、だからこの立派な家を白金の1人暮らしに使ってるんだった。
「そうだったわね…。じゃあその方に頼んでちょうだい。」
白金はこくんっと頷いて1人で食べ終えてしまった。私はまだパンもベーコンも残ってるのに…ちょっとは待ちなさいよね。
「んじゃっ、着替えてくるね。千播も食べ終わったらうちの部屋にきてね。可愛いの用意しとくよ!」
にっこり笑ってウインクまでしてきてやがる!!!
「ええっっっ?!い、いいわよ!服ぐらい自分で選ぶわ」
言っちゃうと白金の私服センスはかなり酷い…から選ばせるわけにはいかない…。
「ええーー?遠慮しなくていいんだよ!じゃ、待ってるからね」
おおお…これは選ばれざるおえん。とりあえず私は朝食を食べ終わることに集中した。
二階に上がり、着替えをしにいった。
「来たわよ。選んでるの?」
「お、来たね!うん、選んでるよ〜。どれにしようかなぁ」
「いいわ、クローゼットを見せて。自分で選ぶわ」
「ええ?うちが!」
もう。いいと言ってるものはいいのよ…。
「結構よ」
少しきつめにいってしまったかもしれない。白金の顔を見るとびっくりしたような顔で、少し後悔した。
クローゼットの中から、黒いサスペンダーのついたスカートと襟元と腕まわりが黒いブラウスを選び赤いリボンを巻いた。
「…私はこんなものでいいわよ」
白金は困ったような表情だったが、
「そうだよね、無理言ってごめんね」
と笑いながら言った。
「気にしないで、白金も早く選びなよ」
今度は優しくうながしてあげた。
「じゃあ…私は……これー!!」
「はっっっ……え??…いや、それは…私が選んであげるわ!!」
私がちゃんと選び直した。流石に…監◯学園の裏生徒会長みたいなセンスのままで酒場に行かせるわけには行けない…。
「は、はい!これでどう?」
デニムジャンバーに白いロングスカートで麦わらぼうしとか着せてみた。多分普通にオシャレかな。
「わあ!!可愛いね!んじゃ、早速行こっか!」
「良かった。ええ、行きましょう」
その他の身支度も済ませ、私たちは酒場へと向かった。
まだまだ続くぜ!
ところで画像ってどうやっていれるのかな…






