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18 目的って何でしょうか?


「それじゃ、祈りますよ」


『あの2人はどうするの?』

エレノアさんが、僕たちの前を寄り添って歩くヤッカイさんとキャサリンさんを指差します。


「あの2人は大丈夫ですよ。

 相思相愛みたいですから。

 さっきも僕のこと忘れてたみたいですから」


『そ、そうね』


「じゃ、祈りますよ」


僕は立ち止まり、目を閉じます。

そして祈ります。


僕とエレノアさんをゼロの所へ運べ・・・

エレノア・・・


・・・・・。


僕は片目を開けます。

ゆっくり首を振るエレノアさんが見えます。


「ダメ・・・ですか?」


『駄目みたいね。

 たぶん魔力が足りないのよ』


僕とエレノアさんは、再び歩きはじめます。

前の2人はゆっくり歩いているので、すぐに追いつけそうです。

というか、ぜんぜん後ろなんか振り向く様子がありません。


「エレノアさん。

 魔力はどうしたら増えるんですか?」

僕がエレノアさんに聞きます。


『経験を積めばレベルが上がるわ』


「レベル?」


『そう、一般的にはレベルに応じて使える魔法が増えるのよ』


「そうですか・・・

 経験って、やっぱり魔物を倒すんですか?」


『そうね、一般的には、だけどね』


「ですよね。

 僕の場合は一般的じゃないですもんね・・・

 ところでエレノアさん」


『何?』


「エレノアさんは魔法は使えないんですよね?」


『そうよ』


「それじゃどうして魔法の事を調べたりしてるんですか?」


『そ、そ、それは、アレよ。

 異世界の橋渡しをするにあたって最低限の情報は知っておきたいからよ!』


「そうなんですね」


『そうよ!』

エレノアさんがナゼか赤くなります。


「おーい!タツキチ!!見えたぞ!出口だ!!」

前方で、ヤッカイさんが叫びます。


なんと、

手前の分岐からすぐの所が出口でした。

ヤッカイさんは最後の分岐を間違えただけでした。

すごく惜しかったですね。






------- 洞窟の出入り口 -------




「で、タツキチ、これからどうするんだ?」

キャサリンさんに支えられたヤッカイさんが僕に聞きます。


どうすると言いましても・・・

僕はモンスターセルエッグとかいうものを取りにいかなくてはいけません。

で、それはガイスト鉱山にあるらしいのです。

ところが、そのガイスト鉱山の入り口から入ったら、ココに出たわけです。

タップ村の外れにある洞窟にです。


「ヤッカイさん。僕の目的は、モンスターセルエッグです」


「タツキチ、そのことなんだけどな」


「はい」


「とりあえず村に戻って情報を集めたらどうだ?

 俺はその、モンスターセルエッグも、ガイスト鉱山も知らない。

 だから、そのことについて調べるのが先だと思うんだが、どうだ?」


「そうですね。

 とりあえずそうしましょう。ヤッカイさん」


「キャサリン、お前も一緒に来い」


「はい。ヤッカイさま!」


僕たちは洞窟を後にして、タップ村へと行くことにしました。



『ねぇ、タツキチ』

エレノアさんが僕に話しかけます。

僕は、前を寄り添って歩く2人から少し距離を開けます。


「なんです?エレノアさん」


『モンスターセルエッグって探せるのかな?』


「え?」


『あのねタツキチ。

 モンスターセルエッグを探すより、

 あなたの魔力のレベルを上げる方が確実に帰れるんじゃないかしら』


「え?」


『だから、あなたの魔法のレベルを上げれば、たぶんすぐに帰れるのよ。

 ゼロの所に』


「なるほど。

 そうですね。どこにあるかも分からない物を探すより確実かもしれませんね」


『だけど、あなたの魔法は普通じゃないのよね・・・』


「ですね・・・」


そうなのです。

僕の魔法は伝説の魔法なのです。

最強で最悪の魔法なのです。


「わかりました。エレノアさん。

 ちょっと一緒に来てください」


僕とエレノアさんは前を歩く2人に追いつきます。


「ヤッカイさん」


「何だ?タツキチ」


「タップ村に、魔法に詳しい人っています?」


「魔法?なんでだ?」


「ちょっと調べたいことがあって・・・」


「そうか・・・

 だったら・・・」


「だったら?」


「今ちょうど村に大魔導士が来てるんだ。

 会ってみるか?」


「はい。お願いします」


何て都合のいい話なのでしょう。

こんなにもラッキーな事なんてあるのでしょうか?

トントン拍子とはこのことです。


コレ、もしかしたらすぐに帰れるかもしれませんよ。







------- 宿屋の前 -------



「ここだ。ここに大魔導士がいる」

ヤッカイさんが宿屋を指差します。


「ヤッカイさんと大魔導士さんは、お知り合いなんですか?」


「うん、まあ、そうだ」

ヤッカイさんが返事をにごします。


何ですか?

なんか訳ありですか?


「とにかく行くぞ、タツキチ」


「はい」


僕たちは宿屋へ入ります。

宿屋は外見よりも中が広く見えます。


「タツキチ、お前はそこで待ってろ」

ヤッカイさんがそう言って、キャサリンさんに寄り添われ受付へ向かいます。

ヤッカイさんが受付で何やら話しをしています。


「こっちだ!タツキチ!」

ヤッカイさんが僕を呼びます。


「2階の奥の部屋だ。

 そこに大魔導士がいる。行くぞ」


「はい」


僕たちは2階の奥の部屋に向かいます。


ヤッカイさんがドアにカギを差し込みます。


カギ?

さっき受付でもらったのかな?

何だかイヤな予感がしますよ、コレ。

ま、でも何かあったら僕のドーテー魔法でちょちょいのチョイですけどね。


ガチャン。


ヤッカイさんがカギを開け、僕たちは部屋の中に入ります。


部屋の中には少女がいます。

「遅いじゃないの!ヤッカイ!」

少女が怒っています。


「ごめん、でもちゃんと連れて来たぞ、ばっちゃん」

ヤッカイさんが少女に言います。


ん?


連れて来た?

ばっちゃん?


僕はエレノアさんと顔を見合わせます。

何なのでしょうか?

僕にはヤッカイさんの言っている意味がわかりません。

エレノアさんも首をかしげています。


少女が僕の前にスタスタと来て、見上げます。

「お前か!ドーテー魔法をぶっ放してんのは!!」


は?


何ですかコレ?

一体どういう事ですか?




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