タイトル未定2025/04/19 23:58
【あらすじ】
「「チェンジ!!!」」
アリシア・モーガン(7才)、ヴェルナルド・グンヒル(7才)は母親同士が親友の間柄であることから、生まれた時から幼馴染として育った。伯爵家息女、男爵家令息という家格の違いがあったが、母親達の意向で7才になったら婚約する事となっており、二人は幼いながらも貴族として当然と思い過ごしていた。しかし、婚約の席で自分達の前世が日本人であったことを突如思い出す。しかも、前世では血の繋がった姉弟だったのだ!『『魔法!貴族!異世界転生で弟(姉貴)と将来結婚!?倫理観と生理的に絶っっっ対無理!』』二人は慌てて婚約をしたくないと主張するが、ただの子供の癇癪と取り合ってもらえず婚約が成立してしまう。その日からあの手この手で婚約を破棄しようと奮闘するアリシアとヴェルナンド。ついには婚約が破棄されないなら『修道院に出家いたします!!』と宣言し、伸ばした髪を切り落としてしまうアリシア。覚悟を宿した幼子に根負けした両親達は、一つの条件を提示する。それは、「16才までに『真実の愛』を見つけること」だった!この世界では、真実愛する者が現れると、左胸に花の文様が浮かび上がるのだ。そして文様から本物の花が生まれ、愛する者に渡す神の祝福が得られるという。しかし、両親の言葉に二人は絶望する。『『恋愛対象年齢が年上すぎる!!!』』のだ。この日から、7才児たちの真実の愛を見つける奮闘記が始まった。
『真実の愛』と言ったのは両親達で、己の心に嘘は付けないと、アリシアは年上の紳士達(20才以上)を、ヴェルナンドは年上(これまた20才以上)の淑女達を本気で口説き続ける。時に恋敵に敗れた商会の青年の心も商いも救い、時に恋人に裏切られた侯爵令嬢の心の傷を慰めるetc、etc・・・。二人は『社交界の小さなたらし』と呼ばれる様になる。そして数年後。二人はついに15才になってしまう。王族も通う国立学院に入学したアリシアとヴェルナンド。学院に入ってしまっては、自由に恋を探すことが出来ないと焦る二人であった。そんな二人は、ある日、王家主催の舞踏会に出席する。そこで待ち受けていたのは、王太子と侯爵令嬢の婚約破棄騒動であった。王太子は家格の低い男爵令嬢と恋に落ち、真実の愛が芽生えたという。更に、男爵令嬢に対する日々の嫌がらせを糾弾する。太子と取り巻き、はては舞踏会参加者達の冷たい目線に、令嬢は唇を噛み締める。しかし毅然と胸を張って去って行く姿に、ヴェルナンドは目を奪われた。「姉貴。見つけたかも」「あら、まぁ」一途に一直線な少年(中身大人)に恋の衝動が走る。また、アリシアにも気になる人物が現れていた。二人の真実の愛を追い求めるハントが始まる。