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ファイアーボンド  作者: fuon
雪解け後には泥濘が残る
32/42

第三十二話

***

 日が登り、いよいよドラゴンとの決戦の日――。


 ソフィアたちはこれまで何度もいろんな魔物を討伐してきた。そこにはダンジョンボスと呼ばれる強力な個体も混じっている。しかし、今日戦うのは今まで戦ってきたザコ敵とは違うドラゴンだ。自然とみんなの緊張も高まって、女子部屋は妙に空気が張り詰めていた。ソフィアたちはまるで今から夜が始まるかのように、いつもの朝支度を済ませていく――。

 それでも、いや、こういう時だからこそレティシアは今日も今日とて胸を盛り、もとい胸部の防御力を高めていた。


「よし、朝ごはんだ。お先!」

 いつもより多めに防御力を盛った胸でレティシアは真っ先に部屋を飛び出して行く。

「待って下さい、レティシアさん。」

 イーダも慌てて彼女を追いかけて部屋を出て行く。

「私もウィンミルと最後の打ち合わせをしてくる。」

 ガレンもそう言い残して出て行った。残ったのはソフィアとハルだけだ。


「ハル、私の髪を()かしてくれませんか?」

「いいよ。」

 ハルは感情の無い声で答えた。

 ソフィアはハルにされるがままにして、質問をする。

「ハルは感情が無くなったせいで、やりすぎてしまったことはありませんか?」

「私はもう何がやりすぎなのかも分からなくなっちゃったけど……。無謀な攻撃をしちゃって、お兄ちゃんに怒られたことはあるかな。」

「ハルはそういうとき、自分の感覚と他人の感覚のずれに悩みませんの?」

「苦悩する感覚は残ってるから、しょっちゅう悩んでるよ。」

 ハルの顔は死人のように感情が読めない。


「でも、みんなのために頑張らなきゃ。」

「具体的にハルはどのように感覚のすり合わせをしていますの?」

「人の喜ぶことをよく観察するんだよ。私はもともと人の喜ぶ姿が好きだったから、それを基準に行動を決めているところはあるかな。でも、人が喜ばないようなときもあるから、そういうときはお姉ちゃんの意見も聞かせてほしい。」


(ガレン様は自分本位で徹底的にやる感じでしたが、ハルは他人に尽くす感じですか。)

「ハルはいい子ですわね。」

「ありがとう、と言っても感謝の感情を感じることができないから、言われた人が気持ちよくなるだろうという打算だけで言っているんだけどね。はい、髪梳き終わったよ。」

「ありがとう、ハル。たとえ感謝する感情を失っても、感謝を伝えることができるのは立派なことですわよ。」

「髪留めもつけてあげようか?」

「それではお願いしていいかしら。」


 ハルはソフィアの髪に髪留めを付け、ソフィアの髪と髪留めのリボンを編んでいく。ソフィアは髪をいじられながら思う。

(私はハルにフリーヴァーツ様を盗られることを恐れて関係を(こじ)らせてしまいましたが、ハルとの関係もこの髪みたいに真っ直ぐ綺麗なままにできていれば……。)


 こんなに近くにいるはずのハルが遠くにいるような気がして、ソフィアは少し寂しさを感じた。

「……ピアスは外しておきますわ。フリーヴァーツ様を傷つけたくありませんから。」

「確かに、お姉ちゃんのピアスは腕力を高める魔道具だから、力の制御ができない今のお姉ちゃんとは相性が悪いかもね。」

「ええ。」


 ソフィアが答えたところで会話が途切れ、二人の間に沈黙が流れる。と、ここでドアがノックされた。

「ソフィア、ハル、朝食の準備ができたってよ!」

「はい、分かりましたわ、フリーヴァーツ様。ただいま参りますわ。」

「はい、できたよ、お姉ちゃん。」

「ありがとう、ハル。それでは行きましょうか。」

「うん。」

 二人は部屋を出る。


「おはよう、ソフィア、ハル。」

 ソフィアがドアを開けるとフリーヴァーツが挨拶をしてきた。彼の隣にはルイもいる。


「おはようございます、フリーヴァーツ様。それに、ルイ様も。」

「おはよう、お兄ちゃん、ルイさん。」

「おはようございます、ソフィアさん、ハルちゃん。」

 ルイも挨拶を返す。それからフリーヴァーツは何気ない話を振る。


「二人とも、昨日はよく眠れたか?」

「ほどほどに眠れましたわ。」

「よく眠れたよ。」

 ソフィアとハルが答える。


「眠れているならよかった。今日は運命の日だからな。」

 フリーヴァーツが言った瞬間に緊張感が増した。


「しっかりと力が出せるように、朝ごはんは食べておこう。」

 そう言ってフリーヴァーツは冷たい一本道になっている廊下をひたひたと歩き出した。脇道は無いので、他のメンバーも彼に付いて行くしかない。彼の話はまだ続く。


「それにしても、昨日俺は不思議な夢を見たんだよな。死んだ両親と二人の兄ちゃんが出て来たり、ガレンさんが鷲に乗ってやってきて、自分の魔導書を俺に渡したりする夢なんだけど、妙に印象に残ったんだよね。」

「それは、天国にいるご家族もフリーヴァーツさんがドラゴンに負けないように応援にきてくれたのかもしれませんね。」

 ルイが信仰心の(あつ)い答えを返したことで、フリーヴァーツとルイの間で会話のキャッチボールが始まる。


「もしそうなら、期待に応えてやらないとな。けど、ガレンさんはまだ死んでいないぜ?」

「フリーヴァーツさんはガレンさんとよく揉めていましたから、ある意味思い入れが強くて夢に出たんじゃないですか?」

「確かに、あんなに口論になっていたガレンさんとまた一緒に戦うのは不思議な感じだな。」

「そうですね。時に、フリーヴァーツさんはドラゴンを倒した後はいよいよグローブ町を取り返しに行くのでしょうか?」

 ルイは一段と真面目になる。


「そのつもりだ。単純にグローブ町がここから近いというのもあるし、冒険者を続けていく内に呪いが溜まりきってしまうといけないから、早めに冒険を終わらせたい。」

 フリーヴァーツもルイに感化されて、真面目に答えた。


「そうすると、私もフリーヴァーツさんと冒険をするのはそれまでということですね。」

「そうだな。ルイは本当によくやってくれた。もともとは俺たちの都合でユリフィリー教会から、ここまでついてきてくれたんだよな。本当にありがたいし、申し訳なくも思っている。このまま何もせずにサヨナラというのもなんだから、――退職金と言うのか?――それらしきものは多めに渡そう。」

「そんな、気にしないで下さい。それに、私が今までこのパーティーに付いてきたのはみんなに受けた恩を返したかったからですし……。それよりも、この戦いが終わったら告白したいことがあるのです。フリーヴァーツさんにも、みんなにも。」

「分かった。ドラゴンを倒した後も、グローブ町を取り戻すまで少しだけ時間はある。それまでは俺たちはみんな一緒だ。」


 フリーヴァーツの宣言が終わると同時にフリーヴァーツパーティーは足を止める。なんのことはない、目指していた食堂の前の扉に到着しただけだったが、扉が隙間なくピッシリと閉め切られているというだけだ。フリーヴァーツはパーティーのリーダーとして扉を開かなければならない。


「いっや~!今日もおいしいですね!今ばっかりは酒が飲めないのが残念ですなぁ。」

 扉を開けるとフリーヴァーツパーティーの雰囲気とは対照的に、村長の老婆にダル絡みをするレティシアの声が響いた。デールがすごく申し訳なさそうだ。レティシアの首を引っ掴んで謝っている。

「うちの馬鹿がすいません。おい、馬鹿離れろ。」


 「あぁ~。」と楽し気な悲鳴を上げたレティシアは次にこちらの方を向く。

「じゃあ、代わりにハルちゃんのことを抱きしめていようかな?」

「あはは。レティシアさんは大勝負の日でも変わりませんね。」


 フリーヴァーツは予想外に明るいレティシアに笑顔で応じたが、次の瞬間には真面目に切り出す。

「ところで、レティシアさん。今俺たちで話し合っていたんですが、この戦いが終わったら、グローブ町のダンジョン攻略に乗り出しませんか?」


 レティシアも笑顔を消して返答する。

「ちょうどよかった。私たちもそうしようと思っていたところだよ。」

「分かりました。ではそれで。」

「ん。取り敢えず、ご飯食べたら?今日も美味しいよ?」

「そうします。」

 緊張のせいか、味はほとんどしなかった。


***

 食事が終わり、戦いの準備を整え、馬車で移動し、ついにドラゴンのダンジョンの前まで来た。禍々しい、暗い紫色の雪が()(しき)っている。ガレンは馬車から真っ先に降りて数歩だけ歩み、他の面々も彼女に続く。先頭に立ったガレンは振り向き、紫色の銀世界を背に宣言する。


「我々はついに今からこの中に入り、ドラゴンを討伐する!ドラゴンを前にすれば、撤退はできん!背を見せれば、背後から為す術も無く殺されるからだ!我々には前進してドラゴンを倒すしか道は無い!だが、安心しろ!このホワイトコーツがいる限り、貴様らに敗北、敗走、敗死の二文字は有り得ん!私たちに続け!<聖域>だ!」

「<聖域>!」

 目の前の吹雪の禍々しさとは対照的に、今度は清らかな空間が展開された。レティシアがみんなに聞こえるように言う。


「みんな、<聖域>の外に出ないようにね。村長曰く、この黒紫色の雪に触れると一瞬で全身が瘴気に侵されて死んじゃうらしいからね。」

 それを聞いたフリーヴァーツは即座に続ける。

「じゃあ、特にソフィアは足の力加減を間違えないようにしないとな。力加減が出来なくなる呪いのせいで、歩く時に勢い余って<聖域>の外に飛び出てしまうといけない。俺の背中を見ながら歩いてくれ。」


 確かに、フリーヴァーツがソフィアの前にいてくれれば、万が一ソフィアが力加減を間違えて前に飛び出してしまっても、フリーヴァーツの背中で受け止められる。しかし、理には(かな)っているその言葉がなぜだかソフィアにとっては、最愛の人から隣りに立つことを拒否されたように感じた。


「あのっ……。」

「ああ、ルイも俺の隣に並んでソフィアが飛び出さないようにしてくれ。」

 思わず口を突いたソフィアの言葉を遮るようにフリーヴァーツはルイを共に歩ませることを選んだ。ソフィアが言葉と一緒に何か大切なものを喪失したように感じていると、レティシアが次の話に進んでしまう。


「イーダちゃんも魔力が切れそうになったら早めに言うんだよ?」

「はいっ、分かりました。」


 こうして一行はホワイトコーツを先頭にして、禍々しい雪の降りしきるドラゴンの縄張りに侵入を開始したのであった――。


***

 降ってくる雪も、地面に積もった雪も、死の色をした雪が<聖域>の範囲内に入った瞬間に浄化され、色が失せたかのような白い雪に変わっていく。


「イーダさん、大丈夫っすか?」

「ありがとう、マーヴ君。魔法の維持は大丈夫だけど、足が雪に取られちゃって、歩きにくいかな。」

「足が雪に埋まったり、雪で滑ったりするっすもんね。その……、転ぶといけないっすから、手を貸した方が良いっすか?」

 マーヴは赤い血を頬に集めて言った。イーダも若干恥ずかしそうに彼の手を取る。マーヴの赤い熱がイーダにも伝わってくる。


「うん。ありがとう、マーヴ君。」

 ――温かい。冷え切った手に命が吹き込まれるようだった。そうやって束の間の幸せを噛み締めていると、ガレンが警報を叫ぶ。


「イチャついている場合ではないぞ!敵襲だ!」

 直後、上空からグリフォンの声が響いた。

 ――ギィヤァアアアア!

「<風属性魔法>!」

 ガレンは急降下してきたグリフォンに対し、即座に魔法を行使。襲撃の叫び声をそのまま断末魔の叫びに変えて見せる。しかし、グリフォンの群れはまだまだ後続が出て来る。

 あっと言う間にガレンが撃墜したグリフォンの血が黒紫色の雪に飲み込まれていく中、マーヴは迎撃に動き出す。


「<大砲>っす!」

 マーヴもイーダを守るように前に出てスキルを使い、グリフォンを撃墜する。他のメンバーも全員戦闘態勢に移行した。だからこそ、<探知>を発動させたソフィアが警報を叫ぶ。

「皆様、足元に――。」

 しかし、彼女が言い終わる前に、雪に紛れていたスライムがフリーヴァーツたちに襲い掛かる。


「<聖盾>!」「<土属性魔法>!」「<水属性魔法>!」

 ルイ、デール、ウィンミルがそれぞれ味方の防御に回り、フリーヴァーツとレティシアがカウンターで魔法を使って、スライムを焼いていく。

「「<火属性魔法>!」」

 続けてデールが全員に宣言する。

「近接に特化した俺がスライムの対応に回る!フリーヴァーツパーティーも手伝え!」

「了解!ソフィアは<探知>でスライムの場所を教えてくれ!」

 フリーヴァーツもデールに応じ、ソフィアに指示を出した。彼らは足元に潜む、無色透明なゲル状の魔物を潰し始める。


 一方、デールのおかげで指示を出さなくてよくなったレティシアは冷静にスライムを観察する。

(本来はこのスライムたちは瘴気の雪に擬態していたんだよね。ということは、このスライムたちは元々の色的にポイズンスライムだろう。聖域の中に入ったせいで体内の毒が浄化されて色素が抜けてしまっているけど。ポイズンスライムから毒を取ったらただのスライムだし、脅威度は低い。デールたちだけでも対処できるから、私は対空砲火に参加することにしよう。)

「<風属性魔法>!」

 風の刃がグリフォンの左羽を切り飛ばす。高高度から落下するも、下が雪なのでグリフォンは一命を取り留める。そこをマーヴの二丁目の大砲が止めを刺した。

「ナイス連携!」

 レティシアは思わずマーヴを褒める。

 とはいえ、マーヴにも対応できる数に限度があるので、レティシアはできるだけワンパンでグリフォンをキルできるようにエイム精度を徐々に上げていく――。


 ところが、数体目のグリフォンを撃墜したところで変化が起きた。グリフォンの背中からスライムが飛び出し、雨のように一同の頭上から襲い掛かってきたのだ。

「<風属性魔法>!」

 ガレンは咄嗟に魔法を行使した。スライムが滞空している内に、風の刃でスライムの核を切って殺しつつ、残った死骸も自分たちの体にかからないように風圧で聖域の外側に吹き飛ばす。

「ありがとう、ガレンさん。助かりました。」

 レティシアが礼を言った。

「構わん。それよりも、私とウィンミルでグリフォンを殺すから、貴様はスライムを吹き飛ばせ。」

「役割分担するんですね。了解しました。」

 ガレンもウィンミルも魔力の消費を加速させ、風の刃や氷の弾丸を増やした。

 戦闘は激しさを増していく――。


***

 魔物の数に多少押されたものの、最終的には付近に潜んでいたスライムを全滅させ、グリフォンも残り一体となった。

 ――よし、あと一体!

全員の考えは一致した。

(((こいつを倒せば――ッ!)))


 一同は戦闘態勢を再度整え直す。しかし、そのグリフォンはサッ!と踵を返してどこか遠くに飛んでいく。代わりに大きな大きな影がフリーヴァーツたちを覆った。

(((――ああ、(つい)に来てしまったか……。)))


 空には白い体に青紫の差し色を持つドラゴンが浮いていた。ダイヤモンドとアメジストを彷彿とさせるオッドアイが不敬なる侵入者たちを睨みつける――。

「大きいっ……。」

 イーダは恐怖で(すく)んだ。そこに追い打ちをかけるようにドラゴンが雄叫びを上げる。

 ――ギャオオォオオオオン!!!


「戦闘続行だ!<聖域>を拡大しろ!」

 ガレンは怒鳴って、怯んでいるイーダを動かす。

「――ッ!は、はいっ!<聖域>!」

 イーダは聖域をさらに広げ、ドラゴンを覆う。聖域の効果によって弱体化させられたドラゴンは不思議そうに体の動きを確認した。しかし、イーダは如何せんドラゴンの大きさに合わせて聖域を大きく展開しているので、負担が大きかった。

「くっ……!魔力が……っ!」

「イーダさんっ!」

 マーヴが苦しそうによろめいたイーダを抱き留める。その拍子にイーダに彼の震えが伝わってきた。

 体の動きを確認し終えたドラゴンは次に魔法の確認とばかりに、ブレスの予備動作に入った。ドラゴンの体はイーダの方を向いている。


「<風属性魔法>!」「<土属性魔法>!」「ギデリアスモード、<聖属性魔法・聖盾>!」

 ガレンが風の刃で牽制し、デールとレティシアがイーダの前に滑り込んで、二人がかりでレティシアパーティーの防御を固める。次の瞬間、青白いブレスが小癪な結解術を使うイーダに向かって放たれた。

 ――ゴオオオオオオオ!!!

「グッ、コノヤロォッ――!」「フッ、ウウウウウッ――!」

 二人の防御は何とかブレスを受け止めたものの、徐々に押し込まれる。抱きしめられているイーダはマーヴの腕に力が入ったのを感じた。それに、震えも。マーヴは宣言する。

「俺、イーダさんのことだけは守ってみせるっす。<大砲>!」

 マーヴはドラゴンに反撃し、ドラゴンはブレスを止める。隙を見たレティシアはイーダに確認をとった。

「イーダ、私が代わりに<聖域>を――。」

「必要ありません。」

 毅然とした声で遮る。イーダはマーヴの腕から離れ、しっかりと立った。


(さっき、マーヴ君は震えてた。雪で滑らないように手を繋いだからこそ分かる。あの震えは決して寒さだけじゃない、圧倒的な恐怖に圧し潰されそうだった。でも、それでも、マーヴ君はみんなのため、そして私のために立ち向かってる。私もやらないでどうする……ッ!)

「<聖域>はまだ()たせて見せます。レティシアさんは攻撃を――ッ!」

「――ッ!」

 レティシアはこんな状況ではあったが、しばらく――いや、実際には一瞬だったが――イーダの成長に感動した。

「ああ、任せたよ!」

 レティシアはもう振り返らなかった。真っ直ぐにドラゴンを見据える。ガレンも<プロスペロー>の緑色の果実をイーダに放り投げる。

「魔力が尽きかけたら、それを使え。」

「ありがとうございます――ッ!」


 一方、フリーヴァーツには羨望と期待が込み上げていた。

(やっぱりレティシアさんたちは凄い……ッ。俺の理想とする連携を見せつけられた!これなら本当にドラゴンと戦っても負けないんじゃないか……?)


 ――瘴雪のドラゴンは少しは楽しめそうな敵を前にして口元を歪めた。

 思い出したかのように登場するグリフォン君とスライム君。

 ファンタジー作品のくせにいまだに登場していないゴブリン君に今後出番はあるのか……?


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