第二十話
***
オーガたちが撤退した後、レティシアは休む間もなく指示を出す。
「私とイーダでみんなを回復させる。重傷者から先に手当てしていくから、手が空いている人たちは周辺の警戒をよろしく。今の私たちは満身創痍だから、敵はすぐに来ると想定して動いて。」
言い終わるや否や彼女は地面に伏せて動かないデールの下へ駆け寄る。彼はハイオーガとの戦闘で重態になったが、いくつもの偶然が重なって一命をとりとめている。偶然とは例えば、デールが一見死んでいるように見えたために矢で止めを刺されなかったことであり、木の上のオーガたちのヘイトがフリーヴァーツパーティーに向いたことであり、フリーヴァーツの炎の壁が派手で目を引いたことである。
とにかく、いろんな理由で辛うじて命を繋いでいるデールにレティシアが全力の回復魔法を流し込む。
「早く起きろっ――!」
デールの傷が徐々に治っていく。しかし彼はまだ意識を取り戻さない。レティシアの頭にベスの顔がチラついた。ベスは血痕だけを残して行方不明になったんだったな……。
「起きてくれよ、頼むからさ……。」
レティシアは顔を歪め、嫌な汗をかく。
「うぅ………。」
「――ッ!もう少しだ、頑張れデールッ!」
レティシアは力いっぱいデールに魔力を注ぎ込む。そしてデールの瞼がゆっくりと開かれた。
「…フッ、なに泣いてんだよ。俺様が死ぬとでも思ってんのか?」
「誰かさんの大怪我を治すために、目に汗が入るくらい魔法を使わないといけなかったんだよ――。」
「心配かけてすまねぇな。だが俺はそう簡単には死なねぇよ。くたばっちまったら、もうそれ以上みんなを守ることができねぇからな。」
「うん…、うんっ……!」
レティシアは安心したように相槌を打った後に続けた。
「消毒に使ったアルコールはデールに補充してもらうっ……!」
「回復魔法に消毒なんか必要無ぇだろ!……まぁいい。高級なアルコールを用意しておこう。」
一方のフリーヴァーツはルイがぐったりしているのを見ていられず、傷用ポーションを取り出した。
「ルイ、苦しいだろうが飲めるか?」
フリーヴァーツは地面に横たわり、苦しそうにしているルイの口元へポーションの瓶を近づける。
「げほっ、ごほっ!」
「ルイっ!」
「フリーヴァーツ様、無理に飲ませてはいけませんわ。」
しかしルイは咳き込んでしまって、ポーションをうまく飲み込ませることができなかった。ここでイーダがマーヴの治療を終え、ルイの下へ駆けつける。
「大丈夫ですか!?今<ヒール>を使います!」
「ああ、頼むイーダさん!ルイを救ってやってくれ!」
「絶対に助けます。<ヒール>!」
こくりと頷いたイーダはスキルを発動してルイの回復に取り掛かる。するとルイは次第に呼吸のリズムが規則的になっていった。回復したルイが「ふぅ、ふぅ。ありがとう、イー――。」と御礼を言いかけたところで、フリーヴァーツが割り込むようにイーダに感謝を述べる。
「ありがとう、イーダさん!おかげでみんな無事だった――ッ!今回は本当に死んでしまうんじゃないかとッ……。」
「いえ、そんなっ!私は私のできることをしただけですから。」
イーダは両手の手の平をフリーヴァーツに見せながら左右に動かす。
「それよりも、他の人たちにも念のため<ヒール>を掛けますよ。」
フリーヴァーツたちは一通り傷を治療したり、軽く飲食したり、精神的に休む時間をとったり、被害の確認をしたりした。被害状況を確認したレティシアが呟く。
「マーヴ君の槍が破損して、みんなも魔力をかなり消費してるね。特にデールとソフィアちゃんの魔力消費が激しい。」
「すいませんっす!」
「いや、マーヴ君はイーダちゃんを身を挺して守ったんだから、誇ってもいいくらいだよ。」
「ありがとうございます、マーヴ君。」
イーダは微笑んで謝辞を述べる。
「あれくらい、どうってことないっすよ!」
マーヴの声は上ずった。
「でも、もうあんな無茶はしないで下さいね……?槍も壊れてしまったんですから。それに、デールさんも<土属性魔法>で私たちを守る余力がなくなってきましたし……。」
イーダは言いながら表情を曇らせていく。みんなの中に憂鬱な雰囲気が漂った。この空気を払拭するため、即座にレティシアは努めて明るい声を出す。
「大丈夫、大丈夫!イーダちゃんがピンチになったらお姉さんが守ってあげるから!もちろん、他のみんなもね!」
「俺は無責任なことは言わねぇ。確かに俺の残り魔力は少ねぇから、俺一人じゃお前ぇらを守り切れるとは言えねぇ。だが、こいつと一緒なら、お前ぇらのことを守り切る自信がある。」
デールはレティシアのことを指しながら力強く宣言した。イーダの顔にも希望が蘇ってくる。
「ほっ。それなら安心ですね。」
「レティシアさんやデールさんだけじゃなくて、俺もいますよ!イーダさんにみんなの命を助けてもらった恩は返します!」
フリーヴァーツの宣言に続いて、マーヴ、ルイ、ソフィアの順で以下の発言が出る。
「それなら、俺が一番イーダさんに助けられたんっすから、俺が頑張らなくてどうするんっすか!」
「私も、もろにイーダのお世話になりましたから、恩を返さないといけませんね。」
「私はどこまでもフリーヴァーツ様に付いて行きますわ。」
みんなの中に継戦意識が充満したことを感じたレティシアは小さく息を吐く。ただし、この溜息は「状況が分かっているのか?」という呆れの意味だけでなく、こんな絶望的状況でも士気を保つ仲間たちへの頼もしさが混ざっていた。
「やれやれ、今の私たちは刀折れ矢尽き、槍折れ魔力尽きなんだがね……。まあ、いいさ。考えようによっては今引いたら、さっき撤退していったオーガたちが戻ってきて、私たちの背を突かれる危険性があるからね。それに、もうそろそろダンジョンコアが嫌らしい雰囲気を醸し出してる山頂に近い。ここまで来たら、多少の無理をしてでもコアを狙った方が、結果的には私たちもホレイショーも被害が少なくて済むかもしれない。だから行こう、山頂へ――!」
***
一行は山中を進んで行く。最初は尾根を歩いていたが、次第に道は左に逸れる下り坂になり、舗装された広い道に出た。道幅の広さだけでなく、木もとい可燃物が無くなったことも特徴だ。
「これでかなり歩きやすくなったな。滑落の心配がなくなったのもいい。<火属性魔法>も使える。」
フリーヴァーツが感想を漏らしたが、レティシアがすぐに水を差す。
「でも、逆に敵は大軍を展開しやすくなったとも取れるよ。それに、ここは多分オーガたちが舗装した道路だ。」
「うっ…。確かに山頂にはダンジョンコアがあるから、山頂に近くなるほど敵の数が増えてもおかしくないですね……。じゃあ、まだ気は抜けないってことですね?」
「いいや、気を張りすぎるのも良くないんじゃないかな。尾根を通ってきたときも奇襲警戒で気を張りっぱなしだったでしょ?だから今みんな精神的な疲労も溜まってる。気を抜いていいとは言わないけど、気を張り続けて消耗するのは敵の思う壺なんじゃないかな。」
「そんな……。じゃあどうすれば……。」
「まずは落ち着いて深呼吸だね。それから姿勢を正して周りをよく見るんだ。」
「やってみます――!」
フリーヴァーツは背を伸ばし、深呼吸してから周りを見渡す。
「本当だ。なんか色々すっきりした気がします。」
「さあ、ほら、みんなも。」
レティシアは他の人たちにも深呼吸を勧める。
「確かに無駄な力が抜けたっす。」「先ほどまでは緊張で息苦しかったですが、それが無くなりましたわ」「私はすぐには体の強張りがとれませんね。」「吸い込む空気がきれいなので、より落ち着けますね。ところで、ハルちゃんはどうですか?」「私はもとから緊張してないから平気。」
一同が口々に述べた感想に満足したレティシアは笑顔で言った。
「それじゃあ先に進もうか。警戒はリラックスしたまましよう。」
こうして、一行は適度に気を緩めつつ警戒して道なりに進んで行く――。道が整っているので、歩行速度も上がり、歩く時の体力消費も抑えられた。その上、意外と奇襲を受けないことがフリーヴァーツたちの心に余裕を生んだ。だからハルは前々から興味はあったものの、なんだかんだで今まで聞けなかったことを聞いてみる。
「レティシアさんは色んな魔法を使えてスゴイですよね。どうやってそれだけの魔法を習得したんですか?」
「ふふふ、私は天才だからね!」
レティシアは敢えて大げさに胸を張って言う。この会話で緊張が解れたらいいと思ったのだ。みんなは彼女の鼻の穴が膨らんでいることは言わないでおいてあげる。
「……本当に才能だけですか?お姉ちゃんも才能に恵まれてますけど、お姉ちゃんは裏で努力してるんだろうなってのが伝わってくるんです。レティシアさんも裏で人知れず努力しているタイプの人だと思ったんですが。」
「うん、うん。私、実はすごく頑張ってるんだよね~。」
レティシアはお気楽な調子で言ったが、デールは顔を引き締めて詰問する。
「お前、まさかまたオーバーワークしてないだろうな?」
「うっ……。してない、してない。大丈夫だって。」
デールは信用してない目線をレティシアに浴びせかけ、イーダのほうを向いて言う。
「イーダ、こいつが深夜まで何かしてたら止めてやってくれ。」
「はいっ!みんなの健康管理は私の役目ですから!」
イーダはガッツポーズでやる気を表現する。
「も~、私の信用無いなぁ。」
「そろそろ本題に戻ってもいいですか?」
「お?ハルちゃんはそんなに私の苦労話を聞きたい?」
「おお、話の腰を折っちまってすまねぇな。こいつが最近どんなコソ練をしてるのか聞いてやってくれ。」
「こら、デール!純真無垢なハルちゃんを使って何誘導尋問しようとしてるの。ダメだよ、メッ!」
「ははは、すまねぇな、二人とも。」
デールは快活に笑いながらレティシアとハルに謝罪する。その後レティシアはふざけて明るかった雰囲気を一転させ、キリッと引き締まった雰囲気で話し始めた。
「でも真面目な話、私の過去の話なんて面白くないよ。」
一度レティシアはここで言葉を区切り、遠い目で空を見上げて何かに思いを馳せた。しかしそれは一瞬のことで、すぐに話が再開される。
「実は私、王女だったんだ。お父様が政争で暗殺されたから没落しちゃったけどね。ああ、みんな気にしないで。もう昔の話だから。それでハルちゃんの質問に対する回答だけど、私の魔法はその時に貴族の嗜みとしてみっちり特訓させられて修得したんだよ。」
「私も地方の小さな貴族の娘でしたけど、王家なら私の家よりも充実した設備と教師で魔法の練習ができたんでしょうね。」
「正直、ハルちゃんのところよりも学習環境自体はよかっただろうね。でも当時の私のスケジュールはいつも予定が詰まっていて、遊ぶ余裕がなかったんだ。私はみんなよりも大きなお家の中を行ったり来たりするだけで、家なんかよりもよっぽど大きなお外の世界に行くことができなかったんだ。みんなはいつもお外に遊びに行くっていうのにね。」
レティシアはここで再度言葉を区切った。そして彼女は続ける。
「皮肉なもんだよね。家の凋落で私は広い世界に出る夢を叶えたんだから。でもそれはそれとして、みんなと出会えたことは本当に良かったと思っているよ。デールにはいつも頼りっぱなしだし、マーヴ君の努力と工夫は私も頑張ろうと思わせてくれるし、イーダちゃんは色んな意味で私を癒してくれるし、フリーヴァーツ君の仲間を大切にする気持ちは立派で尊敬できるし、ソフィアちゃんのサポートは戦闘時でも日常の中でも縁の下の力持ちだし、ハルちゃんのお転婆に見せかけて実は綿密に計画を立ててるところはリーダーとして見習うべきだと思うし、ルイ君は旅の途中からの参加なのに、みんなとの連携がばっちりできてたり、みんなの気持ちを考えられたり、適応力が高いよね。こう考えると、私ってみんなに支えられてるんだなって。」
「おう、俺はお前さんを支えてる。そして俺もお前さんに支えられている。お互い様ってやつだ。」
デールが確信を持った声音で言い、フリーヴァーツが続く。
「俺たちもデールさんと同じ気持ちですよ。」
「みんな……。」
レティシアは一同が頷いているのを見渡す。
「改めて言われると恥ずかしいな……。でも、ありがとう。すごく嬉しいよ。」
「泣くほどかよ。」
デールは「しょうがないなぁ、もう。」というニュアンスで言う。他の人も口には出していないが、同じ気持ちだ。
「うんっ。鼻水も出て来ちゃった。誰かティッシュ持ってない?」
レティシアがイーダに貰ったティッシュで鼻をかみつつ、一行は整備された道に沿って進む。すると左右の土が盛り上がった場所が見えた。みんなはそのまま進もうとするが、レティシアはすぐにピンときた。
「みんな、気を抜きすぎだよ!ソフィアちゃん、<探知>で崖の上を索敵してくれる?」
「分かりましたわ。<探知>。……思ったよりも沢山いますわね。」
「レティシアさんが気付かなかったらと思うとゾッとしますね。」
「以降気を付けるんだよ、フリーヴァーツ君。そもそも今まで散々奇襲をかけてきたオーガが急に奇襲をしなくなったのは、おかしいと思ったんだよね。敢えて延々とやってきた奇襲を控えて、私たちが奇襲警戒を忘れた頃に奇襲をかける算段だったんだろう。考えてみれば、私たちは何の疑問も抱かずに舗装された道を歩いてきたけど、これも私たちを奇襲しやすいポイントに誘い込むための罠だったのかもしれないね。この道は今までの道みたいに意図的に歩きにくくする細工がされていないし。ああ、話が逸れたね。とにかく、私たちはこれから道なりに進まずに、左側の崖の上に登って潜伏中の敵を――。」
などとレティシアがみんなの後学のために解説していると、パカラッ、パカラッという、嫌な意味で聞きなれた音が聞こえて来た。レティシアはハッとして慌てて指示を飛ばす。
「後ろから騎馬隊が来てる!デール、<土属性魔法>で騎馬の足を止めて!他の人たちは足が止まったところを攻撃する!」
「任せろ。」「了解!」「分かったっす!って俺、今、槍が無いから<大砲>で後ろから攻撃するしかないのか。」「かしこまりましたわ。」「私はいつも通り怪我した人を治します。」「では、壁が欲しい人は言ってもらえれば<聖盾>で壁になります。」
口々に言って、みんなは後ろから突っ込んでくる騎馬に対抗するためのフォーメーションを組んでいく。ところが前方の崖の上から高らかに角笛が鳴らされ、それと同時にレティシアは心の中で悪態を吐く。
(くそっ、待ち伏せが読まれていることに気付いて出て来やがった――。)
前方の崖上からオーガの軍隊が出て来たことで、フリーヴァーツたちは後方だけでなく、前方も警戒しなければならなくなった。前後を同時に見ることは出来ないので、どうしてもみんな浮足立つ。そして動揺したまま八騎の騎馬がフリーヴァーツたちに突撃を敢行する。
「デール!」
仲間たちが混乱しているからこそ、レティシアはいつもより大きな声を出す。
「<土属性魔法>!」
デールは回復したばかりのなけなしの魔力を消費して大規模な魔法を行使する。バイコーンの進行方向に合わせて地面から石の槍衾を突き出し、騎馬を突き刺す。すると騎馬からカタパルトされたオーガとその場で縦に一回転したバイコーンの大質量がデールたちに襲い掛かるので、みんなは必死に躱す。しかし――。
(まじか…!あのタイミングで躱すヤツがいるのか!)
デールが驚いたように、二騎のオーガが槍衾を飛び越えて来る。よく見ればその二騎は尾根線を通ったときに奇襲してきたハイオーガであり、他の六騎は山の麓で奇襲をかけてきたオーガたちだった。
「リベンジマッチってわけかよ……ッ!」
デールの前に迫りくるハイオーガの騎馬。バイコーンの前足が地面に着くタイミングを見計らってレティシアは叫ぶ。
「<水属性魔法>!」
高い水圧と濡れた地面の滑りでバイコーンは足を取られ横転。ハイオーガは跨っているバイコーンごと傾いていく――。これがただのオーガなら、為す術も無く地面に叩きつけられただろう――そうただのオーガなら。しかしデールに迫り来るのはただのオーガではなかった。一万を超えるオーガの軍勢の中から選りすぐられたコマンド部隊の一員たるハイオーガは、傾いたバイコーンに跨った体勢から<縮地>を使い、デールとの距離を一瞬で詰めた。
(あの体勢から一瞬で――?!)
デールは驚愕しつつも、ハイオーガはすでに刀の柄を握っていることを見逃さない。
(<居合>を発動する態勢を整えてやがる――ッ!いいだろう、受けて立つ!!)
――そしてハイオーガは<縮地>を使った。レティシアにハイオーガが肉薄する。
(――ッ!?フェイントか!)
瞬間、デールに様々な感情が湧き上がった。敵ながら上手くフェイントを決めたことに対する感嘆や、敗北感、そしてレティシアを殺される絶望感――。
彼女は他の仲間の様子を確認するために別の方向を向いていて、ハイオーガの接近に気付けていない。ハイオーガが自分の方に真っ直ぐ急接近してきたことで、自分のことを狙っているとばかり思い込んでしまった……。たった一度――。たった一度のフェイントに引っかかっただけで、デールは自分のすべてを失いそうになっている――。
ああ、どうか……。どうか、そいつだけは殺さないでくれ……。
「<聖盾>!」
――ガキィン!
ルイが間一髪でカバーに入った。レティシアはようやく何が起きていたかに気付き、礼を述べる。
「ありがとう、ルイ君!」
「みなさんを守ることが私の仕事ですから。瞬発力を鍛えた甲斐がありました。」
そこにデールが駆け込んでくる。
「レティシア、そいつを囲め!<土属性魔法>!」
「了解。<土属性魔法>。」
デールは魔力の余裕が少ないので、レティシアと半分ずつ分担して円形の闘技場を作り、レティシア、デール、ルイごとハイオーガを閉じ込めた。
「悪いな、二人とも。だが、こいつを放っておくと、今みたいに<縮地>を使って全員に無差別に奇襲をかけちまうから、こいつだけはここで仕留めねぇと。」
ハイオーガは取り敢えず、前後で挟み込まれないように壁際まで逃げて、<居合>がいつでも使えるように、刀を鞘に納めた。
「私も同意見だよ。でも、さすがにフリーヴァーツ君たちが多勢に無勢だから、援護しよう。」
レティシアは目を閉じ、精神統一をする。デールとルイに隙無く守られながら、彼女は落ち着いて魔力を練り、<聖属性魔法>に含まれるあの魔法を発動した。
「――<聖域>。」
レティシアを中心として神聖な空間が広がる。
裏設定ですが、レティシアの父親は寝ている間に耳からヘボナの毒を流し込まれて暗殺されています。
高評価・コメントお待ちしております。




