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第65話 女性に体重の話は禁句

 チョコの周りを走り回っている天真爛漫。


「ほらほら、どうしたの? そんな遅い動きじゃ蘭を捕まえられないよ?」

「ん〜。何でチョコの相手ってすぐチョコの周りを走りたがるんだろ?」


 ああ、それは僕も思った。


「チョコは惑星じゃ無い!」


 天真爛漫の動きをじっと見ていたチョコが突如動き出し、天真爛漫に襲いかかる。


「えっ?」


 チョコの突進をギリギリの所でかわす天真爛漫。


『全く動かなかったチョコ選手が突如蘭選手に突進! しかし蘭選手、それを紙一重でかわしたああー!』


「む、逃したか……」

「へ、へえ〜。やるじゃないあなた? 今のはちょおっと焦ったよ」

「次は捉える」

「やってみなよ!」


 再びチョコの周りを走り出す天真爛漫。


『またしてもチョコ選手の周りを走り始めました蘭選手! 疲れる事を知らないのか、先程からあんなに動き回っているのに、全く速度が落ちません!』


「蘭はゴキゲンの時は疲れないからね!」

「む……チョコだって疲れた事無いもん!」


 何、変なとこで負けず嫌い発動してんだ?

 てかチョコのやつ、ちょっとずつ移動してないか?


 僕が感じた通り、天真爛漫衛星を引き連れたチョコ惑星は、明らかに壁際まで迫っていた。

 そして次の瞬間、再び突進したチョコが壁に大穴を開けた。


『な、な、何とおおー! チョコ選手、魔法で強化された壁に大穴を開けたああー! この壁はそう簡単に壊れる代物では無いぞおおー!』


 壁にめり込んだチョコの前で、ペタンと座り込む天真爛漫。


「か、か、壁にめり込んで……そ、そんな破壊力で蘭に突撃して……」


 あ〜なるほど。壁に近付いたのは、わざと天真爛漫の目の前で壁に突撃して、破壊力を見せつける為か。


 何事も無かったような涼しい顔をして、壁から出て来るチョコ。


「ん〜、残念。また外したか〜。今度は絶対捉える!」

「ヒイイイー! こ、降参! 私、降参しますー!」

「蘭選手が降参を宣言した! それがチームの総意ならば、チームアニオタの敗北となるが、どうかね?」


 アニオタの残りのふたりに試合続行の確認を取るレフェリー。


『ああっと! どうやら蘭選手が降参を宣言したようですが、このまま試合が終わってしまうのかー?』


「馬鹿な! 俺達はまだやれる! まだ終わってない!」


 そりゃあ進撃◯巨人なんて何もしてないもんな〜。


「俺がすべきことは! 戦士として最後まで責任を果たすことだ!」


 ん? 何だか聞いた事のあるセリフだぞ?


「仁! やるんだな? 今……ここで!」

「あぁ! やるぞ血紅! 勝負は今! ここで決める!」


 いや、まんまじゃん!

 こいつら、絶対分かっててわざとやってるだろ!


 そして進撃◯巨人が文字通り、10メートル級の巨人へと変貌した。


「ウオオオオー!」

「な、何やああー?」

「おっきくなった……」


『な、なな! 何とおおー! 仁選手が巨人になりましたああー! 予選会ではその能力を全く見せなかった仁選手! まさかのとんでもない能力を隠し持っていたああー!』


「行けええ! 仁!」

「ウオオオオー!」


 ミントに向かって拳を振り下ろす巨人。


「ちょ、ちょちょ、ちょっと待ちってええー!」


 激しい砂埃が舞い上がり、何も見えなくなる闘技場。


『仁選手の拳がミント選手に振り下ろされましたああー! こ、これはさすがのミント選手でもひとたまりも無いぞおおー! いや、それどころかこれは、ミント選手を殺してしまった可能性が高いぞおおー!』


 いや、まさかな……


 砂埃が晴れると、そこには巨人の拳を受け止めているチョコが居た。


『な、なななな、何とおおー! う、受け止めたああー! チョコ選手! 巨人と化した仁選手のパンチを素手で受け止めたああー! 信じられなーい!』


 うん。僕もダンジョンで見てなかったら信じられなかっただろうね。


「チ、チョ、チョコちゃん、あの巨人のパンチを受け止めたのデス! と、とんでもない力なのデス」


 あ、そうか。トウカはダンジョンでのチョコは見てないんだっけか。


「おおきにチョコはん! 助かったわ!」

「ん。別にチョコが助けなくても大丈夫だったと思うけど、相手の心を折るにはこの方が良いかな? って」


「バ! バ! バ!」

「バナナ?」

「バカなああー! あり得ない! 巨人化した俺の拳を、そんな小さな身体で受け止めるなんてええー!」

「じ、仁! そのまま投げ飛ばせ! いくら力が強くても、その体重差は埋められない!」

「お、おう!」


 チョコを掴んで投げようとした巨人だったが、チョコの身体はピクリとも動かなかった。


「も、持ち上がらない? バ、バカな! そんな身体で巨人の俺より重いというのかああー!」

「む! 失礼なああー!」


 逆に巨人を持ち上げるチョコ。


『小さな少女が10メートルはあろうかという巨人を持ち上げているー! あ、あり得ない光景だああー!』


「でやああああー!」

「チョコはん! 落とすんならあいつの上や!」


 すと◯りを指差すミント。


「りょーかい! やあああー!」

「え! うそ? ち、ちょっと待っ! 死んじゃ……降参! 降参しますううー!」


 それを聞いたチョコが咄嗟に落とす位置を変えて、すと◯りの横に巨人を叩きつけた。


「グハアアー! あ、有り得……ない……ガクッ」

「羽転選手降参! そして仁選手気絶により、チームチョコミントアイスの勝利!」


『決まったああー! まさかの巨人化した仁選手を投げ飛ばしたチョコ選手! 終わってみれば結局圧勝でしたああー!』


「ま、まさか巨人化した仁を投げ飛ばすなんて、親衛隊はやっぱ化け物だな……」

「む、やっぱり一発殴っとく?」

「や、やめてくれ! あんたに殴られたらガチで死んじまう! しかし分からないのは、何故仁があんたを持ち上げられなかったんだ? まさか本当に巨人より重い、なんて事は無いだろう?」

「殴る!」

「ホンマに死んでまうからやめときぃ!」


 チョコを羽交い締めにして止めるミント。


「そんなん簡単や。ウチが地面の下に作った巨人が、チョコはんの足を掴んでたからや。ウチの巨人の方がアンタらの巨人よりもデカかったから、持ち上がらんかった訳や」

「あ、足を掴んでって? そんな事したら普通、身体が真っ二つに千切れて……やっぱバケモ……グエェ!」


 チョコがすと◯りを殴っていた。


「チョコはん!」

「大丈夫。チョコだって加減ぐらい出来る」







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― 新着の感想 ―
見た目によるギャップも大事だよね
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