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第61話 聞こえる筈の無い会話が聞こえるミステリー

 そして、チーム女子会対チーム遊園地の試合が始まった。


『さあ! 1回戦第2試合、チーム女子会対チーム遊園地の戦いが始まりました! 勝ってチームトウゆと戦うのはどちらのチームでしょうか!』


 何度聞いても、ウチらのチーム名が1番手抜きな気がするのは僕だけだろうか?


「しかし、何度聞いても私達のチーム名はいい加減なのデス」


 あ、やっぱりトウカも同じ事思ってたみたいね。


「せめてチーム、ゆウカにするべきなのデス」


 いや、人の名前じゃん!


「いつも通り、凛と杏が前に出るから、雪花はその間に書いて!」

「分かりました! お願いいたしますわ!」


 大車輪とあんこ餅が前に出た。


 その間に小説家が小説を書くって戦法なのだろう。


 遊園地の方は、ジェットコースターと観覧車が前に出て来た。


『さあ、まずはチーム女子会、杏選手と凛選手! チーム遊園地は小須田選手と乱叉選手が先陣を切るようです!』


 持っている槍を頭上で回しながら距離を詰める大車輪。


「J! 乱! その槍を回させるな! 回せば回す程威力が上がるらしいぞ!」

「オーケー!」


 ふたりがかりで大車輪を攻撃し、槍の回転を止めた遊園地。


「クッ! 何で凛の能力の事知ってるの?」

「フッフッ。それは言えませんねぇ」


 霊に聞いたんだろうなぁ。


『まず先制したのはチーム遊園地の小須田選手と乱叉選手! 凛選手は防御に徹するしか無かったー!』


「その能力、頂きます!」


 あんこ餅がどこからか出したひと口サイズのお餅を丸めて、パクりと食べた。


『何だぁ? 杏選手、試合中にもかかわらず何かを食べましたが、よほどお腹が空いていたのでしょうか?』


 な訳ねーだろ!


「なるほどね。こうやって霊に教えてもらったんだ?」

「んなっ? 突然霊が見えなくなりました! あなた! 何かしたんですか?」

「フッフッフッ。言わないよ〜だ!」


 お化け屋敷の能力を食ったのか……てか、あんな離れた場所に居る相手の能力でも食えるんだ? これ、もし僕の能力を丸々食えるとしたら、かなりヤバいぞ?


「凛ちゃん! 右の人の能力は、こっちの攻撃の軌道を自由に変えられるんだって!」

「な、何故それを?」

「んで左の人は、能力を発動したら15分間の間はこっちの攻撃を全く受けつけないんだって!」

「何故こちらの能力を知って……まさか、健殿の能力を奪ったのか?」

「あったり〜! 杏の能力は、相手の能力をお餅に包んで食べて、自分の物にしちゃうんだよ〜!」

「な、何だそのチート能力は?」


 確かに。発動条件が無いなら、かなりズルい能力だよな〜。


「でもどうするの杏? あっちは攻撃を受けつけなくて、あっちは攻撃の軌道を変えちゃうんでしょ? それじゃあ攻撃の仕様が無いんじゃない?」

「大丈夫よ! ウチには雪っちゃんがいるんだから。でしょ?」

「ええ。たった今書き終えました。凛さん! 遠慮無く攻撃してくださいな!」

「オッケー!」


 再び槍を回し始める大車輪。


『また頭上で激しく槍を回しながら、遊園地に近付く凛選手! 先程は遊園地のふたりに先制攻撃を許しましたが、今回は何故か仕掛けようとしない遊園地! 何か誘っているのかー?』


「どうする? 小須殿! こちらの能力は相手にバレバレのようだが、我の能力を使うか?」

「いや待て! もし能力を奪う条件が能力を見せる事だとすると、迂闊に発動しない方が良い! ギリギリまで様子を見よう!」

「成程、了解だ!」


 成程!


「俺が軌道を変える!」


 観覧車が後ろに下がり、前に出て来るジェットコースター。


「さあ! 来るなら来い!」


『小須田選手が前に出て来ました! どうやら凛選手と一騎討ちに持ち込むようだ!』


 大車輪が槍の間合いに入ったと同時に、小説家が何やらブツブツと語り始める。


「大蛇凛が十分に威力を上げた槍を振り下ろす。ジェット小須田は能力を使って槍の軌道を変えようとするが上手く行かず、操作を誤り己自身に攻撃を誘導してしまった」

「何を言ってやがる! 俺が軌道変更をミスった事なんか今まで一度も!」


 初めは大車輪が振り下ろした槍を上手く横にそらしていたジェットコースターだったが、いきなり動きがおかしくなり、何と自分の脇腹に槍を誘導してしまうのだった。


「なっ! バ、バカな……」


『凛選手の槍が小須田選手の脇腹に炸裂うう! 最初は何やら凛選手の槍を小須田選手が操っているかのような動きでしたが、最後はもろに食らってしまった小須田選手、ダウン!』


 そうか……あれが小説家の能力か。

 確かに発動条件は厳しいけど、チーム戦ならかなり有効な能力だなぁ。


 あ、因みにこんな離れた距離で、戦っている人達の会話が聞こえるのは不自然だけど、一人称視点だから仕方ないのである。





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