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第60話 相性って大事

「ゆーゆ、もう一度強化魔法をお願いするのデス」

「分かった」


 僕は改めてトウカに、肉体強化魔法と魔法耐性強化をかけた。


「ありがとうなのデス。では行って来るのデス。援護は任せたのデス」

「了解、気を付けて!」


 肉体を強化された事により、猛スピードでガラガラの横をすり抜け、宝クジの前まで一気に走って行ったトウカ。


「なっ! 速い!」

「覚悟するのデス!」


 宝クジを殴ろうと、振りかぶるトウカ。


「お前の行動はこれだ!」


 空間に無数に現れたクジを引く宝クジ。

 その直後、トウカの右パンチが宝クジの左頬をとらえた。


「フッ、当たりだ」


 肉体強化魔法がかかっているトウカのパンチを頬に食らったにもかかわらず、何事も無かったかのように平然と笑う宝クジ。


『もの凄いスピードで仁選手の元へ走り込み殴りかかったトウカ選手ですが、やはり女性の力では威力が弱いのか、仁選手は微動だにしない!』


「女の子を殴るのは趣味じゃ無ぇが、ほら! 返すぜ!」


 トウカに殴りかかる宝クジ。

 しかしそのパンチを左手一本で、難なく受け止めるトウカ。


『あっとお! 逆にトウカ選手に殴りかかった仁選手ですが、今度はトウカ選手にあっさり受け止められてしまったぞー!』


「んなっ! バカな? 予測は当たった! 威力が加算される筈だ! いくら強化魔法をかけていても、そんな平然と受け止められる訳がない!」

「私の行動を予測出来ても、能力の影響までは変えられないのデス!」


 掴んだ腕を捻り、そのまま宝クジを投げ飛ばすトウカ。


「グハアアッ!」


 激しく地面に叩き付けられ、気を失う宝クジ。


『仁選手の腕をとったトウカ選手が、そのまま仁選手を投げ飛ばしたああー!』


 そりゃあトウカに触れられた時点で能力を低下させられるんだから、ただのパンチが強化魔法をかけたトウカに効く訳無いよね。


「仁さん!」

「クソぅ! よくもやりましたね!」

「牙羅さん! こうなったら出します!」

「福? むう……仁がやられた以上、仕方ありませんね。出しなさい!」

「ハイ!」


 福袋の前に、派手な色の紙袋のような物が現れる。


 1日1回の福袋を使うのか。


『おっとぉ! 福郎選手の前に、何やら派手な袋が現れましたが、それでどうやって戦うつもりだー?』


「頼む! このピンチを切り抜けられるようなアイテム、出てくれ!」


 福袋の中に手を入れる福袋。

 だが出て来たのは何と、ポケットティッシュだった。


「何でえええー?」


『何だぁ? 福郎選手、何か武器でも出すのかと思いきや、出したのはポケットティッシュのようだが、鼻でもかむのでしょうか?』


 その時既に、福袋の袖をトウカが掴んでいた。


「ハズレデス」


 そのまま福袋を投げ飛ばすトウカ。


「グハアアッ! ぼ、僕の出番これだけ? ガクッ」


『何とトウカ選手、電光石火! 前に出て来たかと思えば、あっという間にチーム運任せのふたりを倒してしまったああー!』


「福! クソッ! まさか福までやられるとは!」

「あんた達の能力は、特にトウカと相性が悪かったね」

「んなっ! いつの間に?」


 トウカに気を取られている隙にガラガラに接近した僕は、ロッドでガラガラを殴り気絶させた。


「クソッ、ついてないぜ……ガクッ」

「それまで! 勝者、チームトウゆ!」


『最後はゆーゆ選手が牙羅選手を倒し、あっという間に勝負を決めましたー! トーナメント1回戦第1試合は、チームトウゆの勝利です!』


「お疲れ様、トウカ。大活躍だったね」

「ありがとうなのデス。たまたま能力の相性が良かったのデス」

「次の第2試合で勝ったチームが準決勝の相手だから、客席で戦いぶりを見させてもらお」

「ハイなのデス」


 僕達が客席に座った頃、次の試合が行われる。


『さあ、続きまして1回戦第2試合は、チーム女子会VSチーム遊園地の戦いです! いったいどのような戦いになるのでしょうかぁ?』


 悪いけど、じっくり能力を観察させてもらうよ。


 僕は試合をする6人のステータスを、順番に見て行った。

 まずはチーム女子会から。


 古望(こもち)(あん)

 相手の能力を餅に包んで食べる事で、その能力を奪う事が出来る。

 食べた餅が消化されたら、奪った能力は相手に返される。


 やり方は変だけど、能力を奪われるのは厄介だなぁ。


 (しょう)雪花(せつか)

 ノートに小説風に書いた事が全て現実になる。

 どんな事でも実現可能だが、相手の前で書き切らねばならない。


 どんな事でも?

 条件は厳しいけど、これもハマると厄介だぞ。


 大蛇(だいしゃ)(りん)

 持っている武器を回せば回す程、無制限に威力が上がって行く。

 ただし攻撃する前に回転を止められたら、蓄積された威力は消滅する。


 これは単純に厄介な能力だけど、回転を止めたら何とかなる、か?

 さて、次はチーム遊園地か。


 ジェット・小須田(こすた)

 相手の攻撃の軌道を自由に変える事が出来る。


 これは特に発動条件とかは無いのか……攻撃を当てるの、苦労しそうだなぁ。


 (かん)乱叉(らんしゃ)

 能力を発動すると、15分の間は一切の攻撃を受け付けない。ただし一度発動すると、最低1時間は空けないと能力は使えない。


 攻撃を全く受け付けない?

 いやでも、もし遊園地が勝ち上がっても、この試合で能力を使ってくれたら、ひとりはもう脱落したようなもんか?


 屋敷(やしき)尾羽健(おばけん)

 幽霊を見たり会話したりできる。

 その霊を使って色々情報を聞き出したり、相手の動きを止めたりできる。


 いやもう霊能力者じゃん!

 人の事言えないけど、こっちの情報知られるのは厄介だなぁ。


 僕は分かった能力を、またトウカと共有した。


「こっちの情報を知られるデスか? じゃあ、エっちゃんとチョコちゃんがBL好きな事も知られちゃうデスか?」


 いや、僕が先に知っちゃったけどね!






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