第57話 トーナメントはバトルモノの定番
「皆、自分の名前は確認したかの? 決勝トーナメント開催は3日後じゃが、先に対戦の組合せを決めようと思うので、チームの代表者は前に出てクジを引くのじゃ」
「抽選、か……イキナリかるみる隊同士で当たるのはヤダなぁ」
「では、私が引きに行くのデス」
「トウカ、くじ運良いの?」
「いいや。予選会で殆ど活躍してないから、こんな時ぐらい仕事したいだけなのデス」
「だから、そんな事気にしなくて良いのに……でもまあ、任せるよ」
「ハイなのです」
前に出たトウカが箱に手を入れ、番号の書かれた玉を取り出した。
「ハイなのデス」
係のお姉さんに玉を渡すトウカ。
「チーム、トウゆ! 1番です!」
「やったのデス! 1番なんて縁起が良いのデス!」
うん。何事も1番は良いものだ。
巨大トーナメント表の1の枠に、チーム名が書かれた札がかけられた。
1番って事は、第1試合かな?
次にロッタがクジを引いた。
「チーム、エスタ姫と介助者達! 5番です!」
「う〜ん。ゆーゆのチームと離れてしまったっスね〜」
札の位置からして、エスタ達のチームと当たるのは決勝戦って事になるな〜。
まあ、お互い勝ち上がれたらの話だけど。
「チーム、女子会! 3番です!」
次にチョコがクジを引いた。
「チーム、チョコミントアイス! 7番です!」
チョコミントも向こうの枠になったか……
ここまでは綺麗にみんなバラけたけど、次からは対戦相手が決まって行くな〜。
「チーム、遊園地! 4番です!」
まずは女子会VS遊園地か〜。
「チーム、運任せ! 2番です!」
「来た!」
「運任せ? 随分他力本願なチームなのデス」
まあ、どんな能力かは、またステータスを見れば分かるだろう。
「チーム、高学歴! 6番です!」
「高学歴が相手っスか〜。ブラウには荷が重いっスね〜」
「ぅおいっ!」
て事は、チョコミントの相手は。
「チーム、アニオタ! 8番です!」
「アニオタ……ちょっと親近感がわく」
「ウチはどっちか言うと、ドルオタやからな〜」
全チームがクジを引き終わり、トーナメントの対戦表はこの様になった。
【1回戦第1試合】
チーム、トウゆVSチーム、運任せ
【1回戦第2試合】
チーム、女子会VSチーム、遊園地
【1回戦第3試合】
チーム、エスタ姫と介助者達VSチーム、高学歴
【1回戦第4試合】
チーム、チョコミントアイスVSチーム、アニオタ
「さっきも言ったが、決勝トーナメント1回戦は3日後に、準決勝と決勝戦はその翌日に、共に闘技場にて執り行う! トーナメント出場者は、それまでに体調と準備を整えておくように! 以上! 解散!」
「準決勝と決勝戦を同じ日にやるのか……ヒーラーの居ないチームは苦労しそうだなぁ」
「何や? ゆーゆ、ウチらの心配してんのか? 大丈夫や! 頑丈さにおいては、チョコはんの右に出るもんはおらんからなぁ! まあ、左に出るもんはおるかもなー! アハハハハ!」
「何言ってるっスかミントさん! 決勝戦に進むのはあたし達っスよ! あたし達には最強ヒーラーの姫様がいるっスからね!」
「エヘン!」
「例え準決勝でブラウが死にかけても、決勝戦には全快で挑めるっスよ!」
「ぅおいっ! 何故俺が死にかける前提なんだ!」
まあでも実際、エスタの治癒能力は強力だからな〜。僕もジョブを変えれば治癒魔法を使えるには使えるけど、まだまだエスタには及ばないからなぁ。
城に引き上げようとした時、何故か国王がロッタを呼び止める。
「ああそうじゃ! 忘れるところじゃった。ロッタよ!」
「ハイ! 何スか?」
「お前が予選会で最後に使ったあの魔法な……あれは決勝トーナメントで使うのは禁止じゃ」
「ええー! な、何でっスかー? あれは対ゆーゆ用の秘密兵器っスのにー!」
「バカもん! あんな危険極まりない魔法、試合で使って良い訳無かろう! 本来ならば失格になる筈だったんじゃが、ワシが大臣共を説得して、あの魔法を使わない事を条件に、決勝トーナメント進出を認めさせたんじゃ。この条件が呑めないのならば、お前達のチームは予選敗退となるが、どうする?」
「そんなぁっス〜」
うん。確かに下手したら、僕もチリひとつ残さず消滅してたかもしれないんだから、仕方ない! うん、仕方ない。
「わ、分かったっスよぉ〜。決勝トーナメントに進めないんじゃ元も子もないっスから、あの魔法は使わないっスよぉ〜」
「そうか。では改めて、お前達の決勝トーナメント進出を認めよう。残った力を駆使し、戦い抜く事を期待しているぞ」
「これでチョコ達とゆーゆ達の決勝戦が決まったようなもん!」
「どんな魔法なんか見てみたかった気もするけど、もうこれで決まりやろ! アハハハハ!」
「だ、ダークホースにやられちまえっスー!」




