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第47話 気まずい空気を打ち破る勇気を!

 上空からチョコミントを眺めて思った。

 ミントは飛行型の魔獣を創れるだろうけど、少なくともチョコは空飛べないんだから、初めから飛べば良かったな。


 そんな事を考えていると、早速ミントが小型の飛竜を大量に投入して来た。

 次々に突撃して来る飛竜だったが、難なく凌ぐ事が出来た。


「数は多いけど、一体一体は大した事無いね!」


 僕は威力は弱いが連射の出来る魔法弾で、次々と飛竜を撃ち落としていった。

 その時、じっと空を見上げていたチョコがグンとしゃがみ込み、僕目がけて大ジャンプをした。


「何ぃ!」


 僕は何とかチョコミサイルをかわした。


「そっか……早く走れるって事は高くジャンプする事も出来るのか……油断した」

「ゆーゆ! 上!」

「え?」


 トウカの声で上を見上げると、自由落下とは思えない猛スピードで降下して来るチョコがいた。


「なっ?」


 咄嗟に身体を捻ったがかわしきれず、脇腹をチョコのパンチがかすめて行った。


「何で空からあんなスピードで?」

「飛竜デス! 飛び上がったチョコちゃんが空にいた飛竜を蹴って戻って来たデス!」

「何だって!」


 そういう事か。無数の飛竜は僕への攻撃の為だけじゃ無く、チョコの足場でもある訳か……さすがに長年国王の親衛隊として一緒にやってただけに、コンビネーションプレイはお手のものってか。


「あちゃー! さすがに下から見られてたらバレてまうか〜! せやけど、ウチらのコンビプレイはまだまだあるで〜!」


 先程の小型の飛竜より、ひと回り大きな飛竜を数体創り出したミント。


 またチョコが飛んで来るのか?


 だが地上にはチョコの姿がどこにも見当たらなかった。


「あれ? トウカ! チョコはどこ行った?」

「それが分からないのデス! ずっと見ていたデスが、いきなり消えたのデス!」

「何だって?」


 どこ行った?


 僕はマップを開きチョコの位置を確認したが、完全にチョコの反応が消えていた。


 どういう事だ? 例え建物の中やどこかに隠れても、このマップの範囲内に居る者は絶対表示される筈なのに……

マップの範囲外に出た? いや、逃げたのならともかく、戦闘中にわざわざそこまで距離を取る意味は無い筈……となると……


 僕が考え込んでいると、中型の飛竜が数体突進して来る。


「ゆーゆ!」

「そこだー!」


 振り返り様に放った僕のパンチが、飛び掛かろうとしていたチョコの腹に炸裂した。


「ウグ……な、何でチョコの位置が分かった、の?」

「ステータスだよ」

「ステータス?」

「そ。マップにチョコの位置は表示されなかった。でもどこかに居るのは間違い無かった。ミントが中型の飛竜を創り出した直後にチョコの姿が消えた事から、おそらく中型飛竜の中に入っていると思った僕は、中型飛竜だけに絞ってステータスを表示したら、その飛竜だけ有り得ないステータスが表示されたって訳」

「ゆーゆ、いっぱい能力持っててズルい……」


 グッタリして落下して行くチョコを、巨大クッション型のスライムで受け止めるミント。


「チョコはん!」


 今の一撃に相当力と魔力を死なない程度に上乗せして撃ったからね。さすがに効いただろ。


「チョコはん! 大丈夫かいな?」

「ん〜、ちょっと無理……」

「グウウウー。ウチひとりでゆーゆはんの相手をするんはキツいしな〜。一時撤退やー!」


 そのままスライムに乗って、猛スピードで逃げて行くチョコミント。


 何とか退けられた、か……


 僕はトウカの近くに降りた。


「あのふたり、予選敗退デスか?」

「いや……チョコにはかなりのダメージを与えたと思うけど、戦闘不能まではいかないと思うから、ダメージが回復したらまた襲って来るよ」

「そうデスか……ではどうするデス? ゆーゆもイキナリの戦闘でお疲れでしょうから、休憩するデス?」

「そだね。丁度近くに小屋があるみたいだから、一旦休もうか」

「ハイなのデス」


 僕達は、マップを見ながら小屋を目指した。


「チョコミントのふたりも小屋に居る可能性は無いデス?」

「う、確かに……」


 まあ小屋の中での戦闘は禁止されてるから、もし居たとしても大丈夫なんだけど、何となく気まずいしな〜。


 僕はマップで小屋を見ると、小屋の中に光点が3つあった。


「中に3人居るみたいだけど、3人て事は多分チョコミントじゃ無いよ」


 この後僕は、何故この時ちゃんとステータスを見なかったのか、後悔する事となる。


 小屋のドアを開けるとそこに居たのは、エスタ達のチームだった。


「ヴィオラお姉ちゃん!」

「エっちゃんにロっちゃん!」


 いや確率!


 僕達が小屋に入ってしばらく、沈黙が続いた。


 そうなのである。トウカがエスタの誘いを断って以来、エスタ&ロッタとトウカの関係が、何だかぎこちないのである。

 その沈黙に耐えかねたのか、トウカが口を開いた。


「エっちゃん達も休憩してたデスか。誰かと戦って消耗したデスか?」

「あ、いえ。ゆーゆさんの姿がお空に見え……」

「違うっス。姫様が開始早々お腹が空いたって言いだしたからっス」

「ふえぇ? 言って無いですよ〜! お腹は空いてましたけどぉ」


 空いてたんかいっ!




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腹ペ子でおしっ子……
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