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第39話 定番の攻略法です

 ロッタ対台風の戦いも決着し、いよいよ残すは僕と反社の戦いだけとなった。

 レジャーシートを敷き、その上にボレアスの親衛隊と共にお菓子を広げながら僕の戦いを見ているエスタ達。


「ゆーゆさーん! ファイトー!」

「残すはゆーゆさんだけっスよー!」

「ゆーゆガンバ!」

「これでゆーゆはんが負けたらドッチラケやけどなー!」

「もし負けても俺がいる! 気負わなくていいぞ!」

「みんなで応援してるデス!」


 ピクニックかっ!


「か〜いちゃ〜ん!」

「後は任せた〜!」

「すみません! お願いします!」

「カイ! ファイトね!」

「応援はいいから寝てろ!」


「さて……残すはあんただけだけど、まだやる?」

「当然だ。俺の能力はどんな攻撃もはね返す。何人でかかって来ようと相手にならないぜ」


 ホントに全員で襲いかかってやろうか?

 まあこのタイプの能力の攻略法は大体、際限なく攻撃して許容範囲を超えさせるのが定番だけど、その前に返されちゃったらこっちがダメージ受けるしな〜。ああ、チョコの防御力が欲しい。


 僕がそんな事を考えながらチラッとチョコを見ると、持っていたお菓子をサッと後ろに隠すチョコ。


 いや、お菓子が欲しいんじゃねーわっ!


「ホントさっきからよそ見ばっかするやつだなー? 他のやつの戦いは終わったんだから、自分の戦いに集中しろよ!」


 ハイ、ごもっともです。

 さて……とはいえ、物理攻撃も魔法攻撃も全部反射して来る相手をどう攻略するか……まあやっぱ定番で行くか〜。

 となると、一撃必殺のあれだよな〜。


「はあ……」


 観客のリアクションを予測した僕は、ひとつ大きなため息をついた。


「何だ? 戦いの最中にため息なんかついて?」

「ああ、こっちの事情だから気にしないで」

「お、おう……」

「よし! メタモルフォーゼ!」


 意を決した僕は、魔法少女へと変身した。


「な、何だその姿は?」


 うん。そりゃ驚くよね〜。


「やっぱりゆーゆちゃんは可愛いですねぇ」

「いよ! 待ってましたっスー!」

「ゆ、ゆーゆさんが女の子になったデス!」

「驚いたか? あれがゆーゆの本当の姿だ」


 違うよ!


「え? ゆーゆさんって女の子だったデスか?」


 そして例の如く、悪ふざけのかるみる隊が乗っかって来る。


「そう。男のゆーゆは仮の姿」

「ほなけど、この過酷な世界で生き抜く為に、普段は女なんを隠してるから、そっとしといたりや〜」

「そうだったデスか……気丈な女の子デス」


 うん。かるみる隊、後でシバく!


「あんた、女だったのか?」


 反社もしっかり騙されている。

 訂正するのも面倒だから、もう良いや。


「ハイハイ、そうですよ」

「そうか、女である事を隠して……あんたも色々あるんだな? だが! だからといって手は抜かねぇぞ!」

「当たり前だろ! ウチのメンバーは殆ど女子だけど、みんな立派に戦ったんだ! 僕だけ情けない姿は見せられないからね!」

「その意気やよし! 俺も全力で受けて立とう! さあ! あんたの全力をぶつけて来い!」


 こいつ、こんな暑苦しい奴だったか? まあいいや。

 全力、と言うならお望み通り! 僕の最大最強の技を食らわせてあげるよ!


 僕はロッドを構え、魔力を集中し始めた。


「ゆーゆはん、こないだのあれを撃つつもりやな?」

「あれは強烈。でも返されたらチョコ達もヤバい」

「大丈夫ですよ〜。もしこっちに来たら、私の魔法で防いでみせますからぁ」

 

 エスタもああ言ってる事だし、周りは気にしなくても良さそうだ。

 細かいのをちょこちょこ撃って返されても厄介だから、この一撃に全てをかける!


「ダブル! ダブル! ダブル!」


 僕はFFのキャラが持つ、攻撃力倍増の魔法を重ねがけした。

 その影響でロッドの先に恐ろしい程の魔力が集中して行く。

 その膨大な魔力の影響で、城の壁が震え始めた。


「え? い、いや……ちょ、ちょっとそれはやり過ぎじゃないかな〜?」


 凄まじい魔力に怯む反社。


「今更止められないからね! 死んだらゴメンよ!」

「いや、ちょっと待ってー!」

「ディメンション・バスターあああー!」

「いやあああー!」


 僕は溜めに溜めた魔力を遂に解き放った。

 その魔法弾は反射される事無く、反社の身体をあっさり通過した後、城の壁に大穴を開けながら遥か上空に飛んで行った。


 やけにあっさり通過して行ったけど、まさか避けられた?


 砂埃が晴れた中から現れたのは、失った左腕の付け根から大量に流れ落ちる血を押さえながらうずくまっている反社だった。


 うわ! ちょっとやり過ぎたかなぁ?


 僕がエスタを呼ぼうと振り返った時、猛スピードで僕の横を走り抜けて行くエスタ。


「ワオーン!」


 すぐに反社に治癒魔法をかけ、どうにか出血は止まった。


 でもさすがに失った左腕は戻せないか……悪い事しちゃったなー。


「腕は失ったが、命があるだけ儲けものだ。ありがとう」

「私の力を舐めてもらっちゃ困りますー! ワン! ワン! ワン! アオーン!」


 気合いを入れたのか、何度か吠えた後エスタの魔力が強烈に高まる。

 そして、完全に消滅した反社の左腕が見る見る再生されて行く。


 いや戻せるんかいっ!



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いやもうすでに犬……
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