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第37話 電子レンジに生物を入れてはいけません!

 チョコの勝利を見たミントが奮起する。


「やったなチョコはん! ウチも負けてられへんでー!」

「何だよ? リキに続いてシンのやつも負けやがったのか? だらしねーな!」

「そんなん言う奴に限ってあっさり負けたりするんやで〜」

「ハッ! 俺に全然攻撃を当てれねぇくせに、よく言うぜ!」

「今からタコ殴りにしたるわ! 水龍君!」


 巨大な蛇のような、水の魔獣を創り出すミント。


「ハイドロプレッシャー!」


 圧縮した水の塊を、患者に放つ水龍君。

 しかし水龍弾は患者の身体を素通りするように、全て蒸発してしまった。


「これもかいな? なんやねん、あんたの能力!」

「それを解明するのも、異能力バトルの醍醐味だろーが」

「別にそんなんどーでもええわ! めんどくさい!」


 それを言ったら元も子もないでしょーが!


「ウチは考えるんは苦手やゆーたやろ! 真っ向勝負でスパッと勝ちたいねん!」

「分かんねーって言うんなら、別に教えてやっても良いんだがよー」

「いらんわ! そんなん言われたら意地でも解明したんねん!」

「いやどっちなんだよ?」

「数打ちゃ当たるや! 火龍君!」


 全身に炎をまとった、ドラゴン型魔獣を創り出すミント。


「フレイムブラスター!」


 口から炎を吐き出す火龍君。

 だがまたしても棒立ちで炎を受け、平然としている患者。


「またかいな? ほな今度はこの子や! 氷龍君!」


 次は氷の龍を創り出したミント。


「アイスバレット!」


 氷の塊を吐き出す氷龍君。

 だがそれも患者の身体を素通りして行った。


「あかんか〜! ほんなら、雷龍君や!」


 今度は電気をまとった龍を創り出すミント。


「雷……」


 一瞬患者の顔がピクリとなった。


「ライトニングストライク!」


 落雷が患者に落ちる。


「グゥッ!」


 かすかに声を上げる患者。


「ん? あんた今、グゥって言うたよな?」

「い、言って無ぇ」

「いやいやいや、何か辛そうやんか? あれ〜? もしかして自分、やせ我慢してるんちゃうん〜?」

「我慢なんかして無ぇ!」

「へえ〜、ほなもっぱつ行っとこか〜」


 ニヤニヤしながらもう一度落雷を放つ雷龍君。


「イッ!」


 腕組みをしながら仁王立ちをしているが、また声が漏れる患者。


「ほら〜! やっぱ効いてるやん〜!」

「き、効いて無ぇ!」

「ん〜、でも何や? 土は溶けて水は蒸発して火や氷は素通り、でも雷は効いてるっぽい……温度か? もしかしてあんたの能力は、自分の周りの温度を変えれる、みたいな事か?」

「フ、フフフ。ほぼ正解だ。俺は体温を自由に変化させる事が出来る能力だ。だが体温と言っても並の温度じゃ無ぇぜ? 下げれば極寒、上げれば灼熱、普通の人間では近寄る事さえ出来ねぇぜ!」

「凄いやないか! ん? でもそれって、魔法使えたら同じ事ちゃうんか?」

「並の温度じゃ無ぇっつってんだろ!」

「でも電撃は効いてるんやろ?」

「効いて無ぇって言ってんだろうが!」

「ああそう。ほんならあんたが参った言うまで撃ち続けよか?」


 明らかに顔色が悪くなる患者。


「や、やめておけ! どんな魔獣を召喚しようと俺には通用しない! やるだけ時間の無駄だ!」

「いや、動揺してるやん! まあでも、加減してるとは言え雷龍君の落雷は頑張ったら耐えれるレベルやからなぁ。もっとキツイん行こか」

「バ、バカめ! 反撃されないとでも思ったか!」


 隠し持っていた剣を構えて、ミントに走り寄る患者。


「そんなん分かってるわ! あと、勘違いしてるみたいやけど、ウチの能力は召喚ちゃうで!」

「何っ?」


 ミントに突進していた患者が、いきなり現れた巨大な箱の様な物に閉じ込められてしまう。


「な、何だこれは?」

「あんまやり過ぎたら殺してまうからな〜。まあ1分ぐらいでええか」

「ま、ま、ま、まさかこれはああー!」

「レンジ君や。ウチの能力は召喚やない。ウチの考えたモノを自由に創り出せる、創造や。ウチは大好きやったアイドルのライブを初めて観に行く途中で事故に遭うて死んでしもたんや。んで女神はんに願いを聞かれたけど、さすがにライブに行くゆうんは無理やったからほんならと、ウチの好きなアイドルを見た目だけでも創れるようにしたい言うてもろた能力なんや」


 うん。その無念の気持ちはよく分かるよ。


「因みに能力名は、ドルオタって言うんや」


 いや、ネーミングセンス!


「ほな行こか〜」

「や、やめろー! 電子レンジに生物を入れたらダメなんだぞー!」

「ん〜? ほな素直に負けを認めるか〜?」

「誰が認めるかー!」

「ハイざ〜んねん!」


 ミントがツマミを捻るような動きをすると、超巨大電子レンジがブンッと音を立てて起動した。


「グワアアー! ま、負けを! み、みと……」

「みと? 納豆か? ウチは好きやで〜」


 そして1分が経ち、チンと音が鳴り巨大電子レンジは止まった。


「さて、あったまったかな〜」


 巨大電子レンジが消えた後に、身体から湯気を出して倒れている患者が現れた。

 患者に近付き様子を見るミント。


「うん。何とか生きてるな〜。エスタはん!」

「ワオーン!」


 遠吠えをしながら走り寄って来るエスタ。


 いやもう、完全に犬じゃん!




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チンの刑( ˘ω˘ )
治療はもはや本能……!? ฅ՞•ﻌ•՞ฅ
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