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第35話 異能力バトルどこいった?

 再びブラウ対革命戦士。

 周りのみんなが異能力バトルをする中、純粋な剣術勝負をしているブラウと革命戦士。


「よおあんた! 何で裏切ったんだ?」


 裏切りという言葉にピクリとなるブラウ。


「一度は祖国を裏切っておきながら、またのこのこ国に戻るのか? それでハイ元通り、なんてなる訳ねーだろ」

「……全ては妹、トウカの為にやった事。トウカさえ助け出せたら、後はどんな罰でも受けるつもりだ」

「このボレアスで妹とふたり仲良く暮らすって選択肢もあったんじゃないのか? まあウチの王様は決して褒められた人間じゃねーけどな!」

「自国の王を悪く言うとは……貴様には親衛隊としての誇りは無いのか?」

「誇り? 無い無いそんなの!」


 手をぶんぶんと振って否定する革命戦士。


「この世界に転生して来た時、たまたまこの国の近くだったから世話になって、特殊能力持ってたから騎士団に雇われて、手柄立てて行ったら親衛隊にされて、他にも同じような境遇の仲間が居たから居ついてるだけで……もし出て来た場所があんたんとこの国の近くだったなら、あんた達の仲間になってたかもしんねぇしな」


 そっか……確かにな……

 僕だって転生先がこの国だったなら、コイツらの仲間になってたかもしれないんだよな〜。


「まあ最近、ウチの王様の横暴にも苛ついてたしな〜。いよいよ我慢出来なくなったら、王様ぶっ殺して仲間とこの国乗っ取るのも悪くねーかな? なんて思ってるよ」

「貴様……何故そんな事をベラベラ喋る?」

「何でだろうな〜? 裏切りの先輩としてのアドバイスを聞きたかったのかもな、アハハハハ!」

「戯言を……」


 あいつ、何だかFEみたいに説得すれば味方になってくれそうな雰囲気だけど、またゲーム機出したら反社にブチギレされそうだしな〜。


「転生者の事情は知らんが、俺にも譲れないものはある。黙って俺達をベルク王の元へ行かせるなら見逃す! 邪魔をするなら斬る!」

「行かせてあげたいとこだけど、俺も雇われの身だからな。給料貰ってる分は働かないとな!」


 お互いに事情を抱えながら、再び剣を打ち合うブラウと革命戦士。

 始めの内は互角に思えたが、徐々にブラウが押し始める。


「グ……何で? ボレアス一の剣術使いとまで言われた俺が何故押される?」

「分からんか? 貴様の剣は軽いんだ!」

「剣が軽い? そりゃあこっちはナイフなんだから仕方ないだろ?」

「剣の重さの話ではない。剣にどれだけの想いを乗せているかだ!」

「分かっててボケたの! よくあるやりとりなんだから。でも裏切り者のあんたがそれ言う〜?」

「裏切ったからこそだ! 俺はこの救出作戦に全てを賭けている! ただ雇われているだけの貴様とは違う!」

「言ってくれるね。こっちだって、生活がかかってん、の!」


 連撃を繰り出す革命戦士。

 しかしブラウは、それを回避も防御もせずに突進して行く。


「な、何故怯まない?」

「でやあっ!」


 間合いに入ったブラウが盾を捨て、両手で持った剣を振り下ろす。


「ぐああー!」


 明らかに致命傷と思われる傷を負った革命戦士が、大量の血を流しながら仰向けに倒れ込む。


「い、痛えなぁ……俺、また死ぬのか……ヤダなぁ……」

「貴様の剣技、見事だった」

「ハッ。よく言うよ……散々軽いだの何だの言っといてさ……」

「ああ、だから貴様の剣に想いが乗っていたらこの勝負、どうなっていたか分からん」

「そんな大層な想いなんて無いよ……他人の才能に嫉妬して貰った能力だしな……」

「他人に嫉妬するなんて、普通だろう?」

「ハハ、そうか……ありがとよ……」


 涙を流しながら目を閉じる革命戦士。

 複雑な表情で革命戦士を見つめていたブラウが、エスタの前に行き片膝を付く。


「姫様! お願いが御座います!」

「分かってますよ〜」


 何も聞かずに倒れている革命戦士の傍に行くエスタ。

 そして手をかざし、革命戦士の怪我を治療してしまう。


「ありがとうございます、姫様」

「いいえ〜」


 程なくして目を覚ます革命戦士。


「え? 俺、まだ生きてる?」


 自分の身体を触り驚く革命戦士。


「どうやら生きていたようだな。見かけによらずタフな奴だ」

「き、傷が無い?」

「あ、傷は治しましたけどぉ、血がいっぱい流れちゃってますから、あまり動いちゃダメですよ〜」

「な? ま、まさか敵である俺を治療したのか? 何故だ!」

「俺が許せないのは、あくまでベルク王だけだ。それ以外に無駄な血は見たくない。何より、姫様がそれを一番嫌う」

「そうですよ〜。いくら敵さんでも、私の前では誰一人死なせませんからねぇ」


「誰一人死なせないだと? 不遜だな」

「貴様!」

「ふそん? 寒い日はふそんから出たくないですよねぇ」

「それは布団だ!」

「私はラーメンよりおふそん派ですぅ」

「うどんね!」

「掃除機の!」

「ダイソン!」


 何やら漫才が始まってしまった……




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吸引力の変わらないただ一つの(ry
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