王都へ向かってしゅっぱ〜つ♪
今回からマリィ=サンのやべー女の部分が前面に押し出されます………マジでただのやべー女だわコレ…………
美少女だとしてもナシかもしれない…………
わたしは原作を読んでラグのお父さんの行先も、ラグのお父さんの冒険の結末も知っている。
だけどそれを説明するにはわたしに前世の記憶がある事を言わなくてはならず、それをラグが信じてくれるかも分からない。
そもそも、ラグのお父さんが居る場所は、今のわたし達が行っても死にに行くようなものなので知っているけど教える訳にはいかない。
この時点ではまだ生きている事を知っていても、だ。
という訳で情報を得る為にも王都に行こう、という話にわたしは賛成し、
路銀を稼ぐためにも冒険者登録をしなければならないので近くの街へやってきた。
「ここに来るのも久しぶりだねぇ〜?ラグ。」
「うん。本を買いにたまーに来る程度だったもんね。」
流石に村では本は売ってないからね。
特に古代語の本!……まぁ、この町の古本屋でも滅多に見かけなかったけど………
さてさて、ここまではたまに来ていたから散歩程度。
今回は魔物には遭遇しなかった。
少しは足しになるかなぁ、と思っていただけにざんねん。
まぁ、路銀としてはスキル習得の為に今まで狩ってきた魔物の魔石を合わせればそれなりの稼ぎにはなるかな…?
あ、ちなみにギルドで冒険者登録をする為の資金として弱い魔物を狩ってくるのは普通だからこれだけ溜め込んだ魔石を売った所で特に絡まれたりはしないよ。
特にこれは弱い魔物……スライムやゴブリンのものだしね。
この世界の魔物は、倒すと身体が溶ける様にすぅっと消える。
その時に魔石と素材を落とすの。
けどゴブリンは魔石しか残さないんだ。
スライムの方は何かの液体の入った小瓶をたまーに残していくけど。
……でも、ラグはなんで回収する時にちらっとわたしを見て顔を赤くしていたのかわかんないや…。
一応沢山あるから売れなくはないだろうけど…?
「…とりあえず行こっか?マリィ。」
「うんっ♪冒険者ギルドはたしかあっちだよね!」
わたしはのんびりとラグの手を引きながら歩いていく。
だってここまではなぁんにも変わり映えのない、ただの散歩だもん……
まぁ、旅装にはなってるけど。
「こーんにーちわー♪」
「テンション高いねマリィ…?」
「ギルドに来たのは初めてだもん♪」
ギルドに到着したわたし達は早速受付に向かったの!
確かここで冒険者登録も出来たはずー
「おいおいおい!!誰かと思えば翻訳しか貰えなかった無能のラグじゃねーか!!」
「は?なんですって?」
「ちょっ、マリィ抑えー
「うんわかった♡」
ーて…って落ち着くのも早い!?」
って、油断してたらなんか絡まれた……なんでさ!?
というか、わたしぃ………ちょぉぉっと“イラッ”と、来ちゃったんだけどぉ〜??
ラグが無能ですって??は〜ぁぁぁっ!?
と、思ったけれども、ラグが抱きしめてくれたからおっけぇ〜い♡
だからにっこにこしながら、話だけは聞いてあげるよォ〜?(暗黒微笑)
って事でしっかりラグを抱きしめ直すよ!後ろから包み込むようにっ!!
うんうん♪このまま頬もくっつけちゃお♪
ぎゅ〜っとね♡
「ちっ……ここは冒険者ギルドだぞ?テメェみたいな非戦闘員が何しに来たんだ?」
「ね〜え。
例えここに非戦闘員が居たとしてもさぁ〜?
依頼しに来た。くらいには思わないのかなぁ〜?あなたバカァ〜??」
「あぁん!?」
「ぷ〜くすくすっ♪たんらくぅ〜♪
そもそもぉ〜?わたしの方は中級狩人だってことお忘れぇ〜??」
「マリィ!?挑発はやめようね!?」
「うん分かった♪ラグがそう言うならわたしはもう黙るね♡」
「納得するのも早い!?」
「わたしはラグのお嫁さんだからぁ〜、ラグの言う事には従うよ?
………基本的には。」(小声)
「いま最後に何か付け加えなかった?」
「気のせいだと思うよ。」
「そうかい…?」
「俺を無視してイチャついてんじゃねぇ!!」
「「あ、まだ居たの?」」
「 コ イ ツ ら …!!」
いやだってさぁ……いくらここが冒険者ギルドで、軽食スペースもあるからガヤガヤと賑わってるって言っても、ギャアギャア騒いでるこの人の方こそ白い目で見られてる事に気付いてないのかなぁ…………
あ、ちなみにわたし達には同情やら緊張感?あとラグに対する嫉妬の目……が向けられてる感じかなぁ……?
けどわたしはラグにもう黙るって言ったからなぁんにも言わないよ。
ニコニコしながらラグを抱きしめちゃう!
うーん………良い抱き心地……すんすん………はふぅ〜………♡
「マリィ…?」
「…?」
「あ、本当に律儀に黙っちゃうのねそこは………」
「………。」(頷く)
「ん……それじゃあ僕が…えっとね、君……誰だっけ?まぁ誰でもいいや。
君さ、ここでそんなに騒いでるのって恥ずかしくないの??
まぁ?確かに僕の職業は言語マスターだけどさ、僕はコモンスキルを沢山覚えてるからそれなりには戦えると自負しているよ。」
「う、うるせぇっ!とにかくテメェみたいな無能がここに居るのが間違いだって俺は言ってんだよ!!」
「間違い?へぇ……?それに、僕が無能だって??
君に僕の何がわかるって言うんたい??
ねぇ。言ってみなよ。」
「はっ!だったら教えてやらァ!!!」
ラグがそう言うと、相手は流れが自分に来たと思ったのかニヤニヤしながら言い出したんだけど、馬鹿面下げてるだけだよ??
うん、見る価値もないからラグの顔見てよ〜……旦那様の顔………すてき………♡しゅきぃ…………♡
「まずただの言語マスターであるテメェには戦闘スキルなんかある訳がねぇ!!」
「ふんふん、それで?」
「翻訳しか脳がないクソに冒険者が出来るわけがねぇ!!」
「はぁ…?うん、で??」
「見た所武器も持ってねぇし見るからに貧弱!!それに比べりゃあ俺のこの肉体美はどうよ!!」
「ふーん……で??」
「テメェみたいな貧弱がマリィみたいな村1番の美人を連れ歩いてるのも気に食わねぇー」
「マリィは僕の妻だから連れてるんだけど??」(食い気味)
「やぁぁん♡ありがとうラグ♪ちゅっ〜っ♡」(更に食い気味)
「マリィ、今は止めて。一応、真剣だから。」
「あ、ごめんね?」
「いや、良いよ。ちゅっ。」
「はぅぁっ!?」
きゃぁぁん!!ラグからほっぺにちゅーされたぁぁぁ!!
幸せ過ぎて死んじゃうよぉぉぉっ!!!
はぁ……はぁ………キュンキュンしちゃう………胸が苦しい…………しゅきぃぃぃっ!!
「っ!!テメェ!!どんな手を使いやがった!!」
「いや何も。マリィとは幼馴染みではあるけど、お互い好き合ってるから結婚しただけだが。
まぁそれはいまは良いだろう。
で?まだ僕に至らぬ点があると???」
「ウルセェッ!!とにかくテメェみたいな貧弱が冒険者ギルドに来んなッ!!」
「君、同じ事を魔術師系冒険者に言えるのかい??」
「ウルセェッ!!魔術師は今関係ねぇだろうが!!」
「貧弱って言ったじゃないか。魔術師は頭脳勝負だから体は見た目貧弱になりがちなんだけど。」
「ならテメェは魔術すら使えないただの貧弱だろうが!!翻訳しか出来ないクズがッ!!」
「………ねーぇ?ラグぅ〜……もうそろそろ、わたしが言ってもいーい??」
「いや、必要無いよマリィ。」
「……そぅ。分かった♡」
「うん、ありがとうマリィ。」
「きゃぁぁん!頭撫でられたぁぁ〜!!♡
ラグぅ……しゅきぃ………♪」
「うん、僕も好きだよマリィ。」
「あぅあぅ………ふゃぁん………♡」
わたしの手をとって頬を擦り寄せてくるラグが可愛い………しゅきぃぃっ!!
手のひらにキスまで!?ありがとうございましゅぅぅ〜!!♡
ぺろぺろ……ラグの味がする!!足りないからラグの首筋舐めちゃお……
「あのさマリィ、僕の首を舐めるのは止めて?人前だから。」
「あ、ごめんね?ちょっとトリップしてた。」
「うん。続きは後で2人きりの時にね?」
「はぁい………
「…………口が寂しいの?なら僕の指でも舐めてる?」
「え、いいの!?ありがとうございまぁぁぁすっ!!♡」
わーい♪ラグの指ぃ〜♪えへへ……ちゅぅちゅぅ………
うん、おいひぃ……♡
「で。なんの話だったかな??」
「チクショォォォォッ!!」
「………あれ?なんで逃げたんだアイツ。」
「さぁ……?」
まぁいっか♪それより冒険者登録だよラグっ♪