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12/18

えっちなのはダメだぞ、母上。

旅路は順調!本日も晴天なり!!

………なんだけど、トワちゃんがクリスちゃんモードで居る時間が長い気がするぅ〜………

クリス(トワ)ちゃんが言うには、『母上(おかあさん)(スー)が守る!』なんだって〜。



実際、ここまでの道のりではラグとクリスちゃんに守ってもらうばかりでわたしはあまり戦闘には参加していない。

……一応、弓で討ち漏らしを攻撃してるけど。


まぁ、わたしとしては『守ってもらってばかりは嫌っ!!』って感じのヒロインちゃんじゃないからねぇ〜。

その分、家事で貢献してるから野宿の時でも食事は変わらないし、寝床も心地よく整えてるし、結界石はわたしがいくらでも作れるから夜もしっかり眠れてるし、旅はかなり快適なはず。


え?わたしの負担の方が大きくないかって?

ノンノン!2人は戦闘で疲れるんだから妻や母親としては大事な旦那様や娘を癒すのは当然!!

負担になんて思ってないよ♪


………それに、本当にダメな時は素直に2人に頼るくらいはするよぉ?

だってわたしは2人の侍女じゃないし。

これはわたしのエゴ……ワガママだから。



「コレは役得ぅ〜…かな?」


「うん?僕のおんぶがご褒美になるならいくらでもするよ?」


「じゃあよろしくぅ………♪」


「任せて。」



今現在。

少し眠くなってきたと伝えたら、ラグがわたしを背負ってくれたからその背中でウトウトと微睡んでいたところ。

寝顔を見られたら恥ずかしい?まぁ、多少はそうだけどそこは幼馴染み。

幼少期から今まで散々一緒にお昼寝とかしてきたから今更、かな?



「おやすみなさぁい………


「おつかれさま、マリィ。」



優しく揺れるラグの乗り心地……

再び意識が沈んでい…くぅ……zzZ


















side:ラグ


僕の大切な可愛い妻が背中で眠りについた……

全幅の信頼を寄せてくれているのは旦那冥利に尽きるけどさ、油断しすぎじゃないのかな、マリィさん?

僕だって男なんだけど………って、散々やる事やってきた今となっては詮無きこと、か………。



「りゃぐぅ……だいしゅきぃ………♡」


「ははは……寝てても僕の事考えてるのかぁ……


「相変わらず仲が良いな、2人共。」


「いや、お恥ずかしいねクリス。」


「確かに見ていて恥ずかしいけどな。」


「辛辣だね?」


「砂糖をばら撒き過ぎだからな。」


「それは失敬。 」


「はぁ………まぁ、いいさ。

私だってその“砂糖をばら撒く側”でもあるからな。」


「あー………ソウダネ。」



なんか、立ち寄った街の冒険者やら街の人々やらの中でも1部の奴らはマリィがクリスを甘やかす光景を見て『キマシ……』とか『尊い』とか『親子百合かな?』とか言ってるのをたまに聞いている。

意味は理解できないけど、嘲笑するというより神聖視する雰囲気だったから基本スルーだが。


………ただ、『百合の間に挟まる男は死ね。』とかボソッと僕にしか聞こえない程度の小声で言われた時はどうしたもんかと………

※その後、その発言をした人物に対してマリィが暗黒スマイルしながら『わたしの 大 好 き で 大 切 な 旦那様に何を言ってるのかなぁ~?……かなぁ…?』と言って迫っていたが。



「人前で私に抱き着いて『今日も頑張ったね〜♪お疲れ様クリスちゃん!頭なでなでしようねぇ〜♡』と言ってくるのはやめて欲しいな。」


「そのあと素直に近くの席に座って頭撫でられてるのはどうかと思うけど?」




『はぁ〜い♪なでなで〜♡わしゃわしゃ〜♡いいこいいこ〜♡クリスちゃんは可愛いかわいい~♪』


『…その…母上…?恥ずかしいのでそろそろ………』


『なんで…?クリスちゃんはわたしに撫でられるの、いや…?』(うる目+上目遣い)


『もっとしてください母上。』(スンッ)


『はぁ〜い♡なでなで〜♡ちゅっちゅ♡』


『…………。』





「あぁ、うん、あれは………そのぅ………父上が止めてください。」



思い出したのか顔を真っ赤にするクリス。

………話の流れとは言えなんかゴメン。



「うん、僕が事後処理終わらせて戻ってくるまで基本的にはそのままだもんね君達?」


「うぅ……冷遇されるのも辛いものがあったが、反対に愛情たっぷりに構い倒されるのも考えものだと思うぞ………母上の愛が分かるから嬉しくない訳じゃないんだが………。」


「まぁ僕からもそれとなく注意しておくよ。」



マリィは何故か僕の言う事には従い易い傾向にあるからね………なんでだろ?



「………。」


「ん?どうかしたの、クリス。」



複雑そうで、なにか言いたそうな顔をしてるんだが。



「あ、いや。

父上は考え事をしていたにしても、母上に耳を舐められながらよく平然としていられるな、と。」


「…え?」


「むにゃむにゃ………はむはむ………


「……おぅ。」



今気づいたんだが!?

え、マリィ何してんの!?

舐めてると言うかしゃぶってるよねマリィ!!

ああこら甘噛みするな!?



「ふへぇ~…りゃぐのおみみ〜……おいひぃょぅ………♡

れろ……んぅ~……♡」


「あ、これダメなヤツだ。」(倫理的な意味で)


「父上?放心しないでくれ!?

起きろ母上!!ここは街道だ!!部屋ならともかくここではマズイ!!」


「んぇ…?ぁ~……くりしゅ〜~♡

ままに〜…おはよぉ〜のちぅ……して?」


(スンッ)「アウトだな。ウォーターボール。」



パシャンッ!

と頭から水をかけられた僕とマリィ。

衝撃と冷たさでハッとなった!



「目は覚めたか?母上。

あと父上、放心からは戻れたか??」


「ちべたぃっ!?いきなりなんなのぉ〜っ!?」


「あ、うん、ゴメン。

ありがとうクリス。」


「はぁ………まったく。

母上、寝ぼけてたのは分かるが貴女は自分が魅力的な外見をしている事をもっと自覚しろ。」


「えっ!?なんでわたしいきなりクリスちゃんにせっきょーされてるの!?

わたし、クリスちゃんに何かしちゃった!?」


「落ち着いてマリィ、ただ君が寝ぼけている間に色々とエッチな事してただけだから。」


「え…?…………………………えっ。」



僕が寝ているマリィがした事の詳細を説明すると、マリィはみるみる顔を赤らめさせ…?



「うにゃぁぁぁぁぁっ!?」




猫人(ねこびと)みたいな声を上げた………いや、猫人の叫び声知らないけど。

と言うか耳元で叫ばれたからキーンとするんだけど。



「あばばばば……わたしはラグ好きだけど何で道のおーらいで…………わたし……あ、ラグに嫌われぅ?

やだやだやだやだやだやだ…………あっ。」(スンッ)



続いて何やらブツブツと言い出したマリィ。

と思ったら急に落ち着いた。

多分だけどコモンスキルの【精神異常耐性】が発動してメンタルリセットがかかったのかも。



「メンタルリセットォォォォォッ!」



と思ったらまさかの叫び再び。正直うるさい。

好きな人の癒し系の声でも叫ばれたら流石にうるさい。

と言うかマリィ、情緒不安定??



「メンタルリセットかかったのは分かったけど何で叫んだのマリィ!?」


「あ、うん。なんか叫ばなきゃいけない気がして。」


「恥ずかしい事からの奇行とは。

母上、実は鋼の心臓では?」


「そんな事ないよぉ〜♪

わたしのはスキルで誤魔化してるだけだから………あははははは……これもしかして娘に嫌われた?死にたい。(スンッ)メンタルリセットォ〜♪」


「心が強いのか弱いのか分からないな母上。」


「多分わたしは打たれ弱い方だと思うよ?

だからメンタルジェットコースターで頭おかしくなりそう♡」


「既に色々おかしいぞ母上。」


「やん♡クリスちゃんたら辛辣ぅ〜♪」


「落ち着けマリィ。どんなマリィでも君は僕の妻だし嫌いにはならないよ。」


「ありがとうございまぁぁぁすっ!!

ラグ大好き〜っ!!愛してるぅ〜!!ちゅっちゅ♡」


「僕も愛してるよマリィ。」


「あ、うん。ダメだコイツら。

もうどうにもならんなこの両親(バカップル)。」



バカップルな自覚はあるけど好きって気持ちは止められないから仕方ないと思う。

それに僕はまだ周りに人の目があるかは気にしてるからマシじゃないのかな??

このバカップルの暴走は止まらない!!

(割と)常識人なクリスちゃんは苦労人……


クリス:両親の事は好きだが、バカップルムーブと奇行は勘弁してくれ…………


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