こんな時しか、我儘言えないの
注意事項1
起承転結はありません。
短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。
注意事項2
恋愛です。
ほんのりR15を思わせる描写があります。
内容は多分、健全です。
「ごめんね。暫く物凄く構ってちゃんだと思う」
そう言って、最近は傍に居ることが増えた。何処に行くのにも着いてきて、朝目覚めた時でさえ、傍に居る。夜寝る前も、夜もすがらも、朝も、ずっとキスを強請って来た。珍しい光景だった。それが……毎日続けば良いと思った。
目覚めた後の何時もの光景。大抵隣に居ないか、蹲っているか。本日は後者だった。ただ何時もとは少し事情が違った。顔は青ざめて、額からは玉のような汗が浮かんでいる。そっと額に手を当てると、しっとりと汗ばんだ肌が手に吸い付く。
「具合悪いのか? 病院行くか?」
「ん……大丈夫……。あの……お腹痛いから……薬を……動けないから……とって」
心配になって声を掛けると、苦しげに開口。何時も小さく儚い声が輪にかけてか細い。黙って頷いて、救急箱を。腹が痛いと言っていた。ならば胃腸薬だろうか?
そう思って褐色瓶を携えて戻ると、少しだけ口角を上げて笑った。しかし外れた様で、小さく首を振る。
「あ……ごめんね……。それじゃなくて……。頭痛薬とかの方……。あと水も……」
自宅にある頭痛薬と言えば一つしかない。少し大きめの錠剤。ラムネの様な。夜色のパッケージとコップ一杯の水を携えて戻ると、ゆっくりと起き上がった。
口に含む。一杯の水と共に下す。そうした後はまた同じ様に蹲って、上目遣い。
「お腹摩ってくれる?」
この状態では触れる事さえ出来ない。少しズレた会話が愛らしい。傍に寄り添って背を摩る。少しでも良くなる様にと頭を撫でる。
「有難う……」
「ん……。汗掻いてるな。パジャマ用意してくる」
起立した途端、それを阻む手。どうやら一緒に居たいらしい。何時もは直ぐに逃げ出す癖に、離れると遮る様に縋り付く。何となく猫っぽい。
数時間後、薬が効いて来たらしい。震える手を伸ばして抱き着いてきた。俺の胸元に自らの顔を擦り寄せると、小さく息を吸った。
「有難うね。良くなったよ。明日からは控え目かな。沢山、我儘言ったし。……眉に皺が寄ってる」
「撤回するまで離すの止めようかと」
我儘だとは思っちゃ居ない。だがこれを我儘だと言うのなら、俺の方も我儘を言おう。
まぁ、詳しく言うとムーンライト様行きです。
なので、全力でぼかします。
彼女さん、本能に忠実に生きてる面がありそうな。
それを抑える為の行為が理性ですし、逃げ出す行為なんですが。
ある状態がきっかけで、割と本能的な行動してました。
(そうなってる時の話も書きたくなってきました。何故後なのか。昨夜私を襲った激痛が全て塗りつぶしたから(҂˘̀^˘́)ง)
まぁ、それが終わりを迎えた時の話。
でも体調不良故に頼らざるを得なくて、ここぞとばかりに甘えてます。
ヒントは胃腸薬ではなく、頭痛薬。鎮痛剤。