表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
99/220

第99話:ダマスカス鋼


それからも魔鉄を鍛えたり、属性金属にしたり、ミスリルを鍛えたり、オリハルコンを扱ったりしつつ、各金属の特徴と性能、適した武器防具、製造時の注意点などを教わる。


玉鋼を作るための炉がなかったため、手持ちの現物を使ってまで刀を鍛えさせようとするとは思わなかった……

しかも、それを聞いたメリルさんが、教材として炉の資材を用意してしまった……そんなわけで、炉の構造の説明から始まり、実際に炉を作り上げることになり、さらにはたたら製鉄まで行うことになったのは言うまでもない……


ほんと、どこからその資金と資材が出てきてるのか……錬金術の時といい、私の修業に費やした総額って……それこそ国が傾きかねない金額になっていたとしても驚かないだろう。ドラゴニウムとかまで含めた場合、国に対して札束ビンタできるのではなかろうか?


そして現在、何をしているのかといえば、ダマスカス鋼の製造である。

確か地球だと、ダマスカス鋼の製造方法って完全な遺失技術ロストテクノロジーだったはずなのだが……?

多分、ファンタジーってことで一応作れるようになってるみたいだけど、その製造過程を教えてもらって頭が痛くなった……こんな製造方法、知ってる人から伝授されない限り、どうやって辿り着けというのか……


これ、プレイヤーにも製造可能な仕様になっているのかすら、疑問を抱く代物だ……ダマスカス鋼自体が表に出てくることがない気がする。

もしかしたら、運営的にはイベント上位の報酬専用と考えてる可能性も捨てきれない。それほどまでに複雑怪奇な製造方法なのだ。


この世界のダマスカス鋼の製造元となるのはウーツ鉱石といい、これまた特殊な限定地域でのみ産出される希少鉱石のようだ。

さらに特殊な木炭と植物と共に、ウーツ鉱石をるつぼに入れて完全に溶解させた後で、るつぼに入れたまま自然冷却により凝固させてから、るつぽを割って中の金属を取り出す。再度加工可能な温度まで加熱し、薄く延ばすのだが、これが金属なのに”叩いてはいけない”というおかしな条件が入るのだ。


加熱され柔らかくなったそれを、パンや麺の生地のように押して延ばすという、およそ金属加工とは思えぬ工程で薄い板状にする。その後、同様に薄い板状にした数種の金属で挟み込み再加熱、そしてまたもや押して延ばし、折り曲げ重ね合わせてから再び延ばす。なんというか、まるでクロワッサンの生地でも作っているのだろうかと錯覚しそうな工程を50回も繰り返し、最後に型に入れて上から押し潰し、横から押し込み成型してようやく完成となる。


ナニコレ?バカジャネーノ?

はっきり言って、自作させる気全くないよね?そもそも素材を揃えること自体、ほぼ不可能に近いレベルで構成するとか、やり過ぎにもほどがある。

この上さらに、このインゴットで武器等を鍛造するには専用の技術がいるとか……そこまでしてプレイヤーに作らせたくないのか?


おそらく、プレイヤーに製造不可能なのかと聞かれたときに、可能ですと答えるための抜け道として、製造方法が確立され、製造可能な住人を配置してるだけなんじゃないかな?

そして、そんなヤベーものを習ってしまったので、当然の如くこれも秘匿します。ええ、そりゃあもう、プレイヤーに普及するまでは、決して知られるわけにはいかないからね……


残り3つの素材については、さすがに却下させてもらいました。

自力でそれらを入手できるようになったら、教えを請いに行くということでなんとか収めました。

ただでさえ、私が所持している秘匿情報は多岐にわたるのに、さらに増やすのはやめていただきたい。もしプレイヤーと会話することになった場合、気を付けないとポロリしそうで、すげー怖い……




鍛冶修業で、秘匿情報をしこたま詰め込まれてしまったが、ここからは戦闘技術だけである!

やったー!もう秘匿情報はこれ以上増えないぞー!

まぁ、奥義っぽいのを覚えても使うのはボス戦くらいだろうしね。こっちはうっかりポロリしてしまうようなものじゃないから、まだ気が楽だな。


残り4つ、まずは槍の出番です。

こちらも念のため、前回のおさらいから始める。それが一通り終わってから、再修業開始である。


まさか突進系がくるとは……まぁ、確かに槍は突破力に優れると聞いたことがあるような気がするし、騎馬兵も槍というか、ランス持って突っ込むし……

そして、その突進系に必要な瞬発力と走力を養うためとはいえ、ダッシュを交えながら走ったまま、止まらずに戦闘訓練するのは、いかがなものかと思うのですが?一定距離を保ったまま並走しながらだったり、正面からダッシュですれ違いながらだったりと、非常にスピーディーで怖かったです。


双短剣に対抗したのか、短槍を両手に持っての戦い方も教わることに。こっちも、なんでもありか?!

そんな無茶振りをするのであればこちらもと、その状態でのウェポンパリィを教えて欲しいと無茶振りで返す。

「何をバカなことを……」と言いながらも、出来ぬとは言いたくないのか、少し顔を引き攣らせていたが、それでも付き合ってくれたことには感謝せねば。

ちなみに、その後で長槍と短槍の組み合わせも修行する羽目になりましたとさ……




次に控えているのは、格闘だ。

こっちは最初から実戦形式での修行となった。

肘や膝も使った連撃や手の甲でのパリィにカウンターなどに加え、組み技に投げ技まで増えました。こういうのって総合格闘技とかいうんだっけ?よく知らんのだけど……

それと、何故かプロレス技や浸透勁までありましたよ?この世界って、ほんと何でもありだなー……


しかも、この世界はファンタジーなので、ある程度跳び上がれるし、空中での姿勢変更や多少の移動ができるため、空中戦が可能だったりする……つまり、上下方向も含めた完全な全方位から攻撃がくるのである。

重力があるから基本的な上下方向はわかるんだけど、普通にそれを無視したような動きをしたりされたりする。おまけに足場がないので踏ん張りが効かず、上手く力を乗せられないと逆効果になったりするのがきつい……


あと、空中で掴んで地面に叩きつけた上に、追撃で地面とサンドイッチにしただけでは飽き足らず、浸透勁まで使うのは酷過ぎるのでは?おかげでそのコンボは覚えたけど……いつかやり返したい……


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ