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第94話:言い訳できませんね・・・


≪システムメッセージ≫


<称号:貪欲にして苛烈なる修練者 を獲得しました>

<称号:茨の道を進む者 を獲得しました>



いきなりこれかい……

タイミングが良すぎて、称号を投げつけてきたのが、女神なのか運営なのか判断に困る。




というのも、つい先ほど今まで一度もなかったワールドアナウンスがあったのだ。

おそらく、以前に女神が言っていた、大規模メンテナンスが行われたのだろう。すっかり忘れていたが、あれから既に2週間以上経過していたのだ。


そして、ワールドアナウンス直後に、ピコン♪という効果音と共に、視界の端にシステムメッセージと封筒のアイコンが現れる。

え?なにこれ?まさか、私にメール?いやいや、そんなバカな……

フレンドなんぞ誰もいないぞ?というかプレイヤーと遭遇するすらしていないのに……あと考えられるのは運営くらいか?

迷っていても答えは出ないし、見て見るか……



----------------------------

Extra player カヅキ様へ


私は、本ゲーム”Infinity Frontier Online”運営統括責任者、葛葉と申します。以後、お見知りおきくださいますようお願い申し上げます。


この度、カヅキ様の事情を知る”上の方”より、私の方へカヅキ様へのより快適なプレイ環境を与えるようにとの命が下りました。

その際に、どこまでカヅキ様をモニターして良いのかを上の方との協議した結果、お姿、お声は決して映さないこと、位置情報は座標ではなくエリアまで、会話ログの取得はなく活動結果ログのみの取得となりました。

これらの情報は、トラブル解決のためにのみ使用されます。またカヅキ様に関する情報は私、葛葉と運営主任である椎名のみが確認可能、カヅキ様宛のメールは私のみが発送可能、GMコールには椎名が直接担当することとなりましたことをご報告致します。


今までは極力その世界を楽しんでいただくために、ゲーム的なシステムの大半がブロックされておりましたが、今回の大規模メンテナンスに伴い、大幅に緩和すると共に、ご自身で選択できるようにシステムウィンドウを変更してありますので、ご確認ください。


カヅキ様よりのメールは、私にのみ届くよう設定されておりますので、意見、要望などありましたら、気兼ねなくご使用ください。

本日はこれにて失礼させていただきます。



            Infinity Frontier Online 運営統括責任者


                             葛葉慎一郎


----------------------------



はい?なんだこれ?

運営統括責任者?

字面と文面から、とても偉い人だというのが、すごく良くわかる。


でもさ、なんでそんな人からバカ丁寧なメールが送られてくるの?

運営主任が下にいるっぽいし、この運営統括責任者って、多分普通の会社で言うと社長みたいなものだと思うんだが?

しかも、この文面って目上の人に対するものじゃないの?これだとまるで、私が社長より上の立場っぽく思えるんだけど、そんな立場になった覚えは全くないよ?!


そ・れ・に!Extra playerって何?!そんなものにもなった覚えはない!

運営の私に対する認識がおかしい、とてもおかしい。


いや、確かに通常のキャラクリをしたわけじゃないけどさ……

初日に無茶な要望叩きつけて実行させたけどさ……

でも、だからって、運営のトップがへりくだる必要はないでしょ?おまけに私はお金も払っていないのよ?それなのに、どうしてこんなことになるんだ?


可能性としては文面にある”上の方”なんだが……向こうに、私のことを知る人間なんているはずがないんだよなぁ……?

向こうでの私は、相当昔に死んでるらしいし、覚えている家族もいないはず……

あ!もしかして、あれか?!あるはずのない私の個人資産(主にゲームやアニメ、小説)を大量に保持・管理してる人がいるのか?


いやでも……私の事情を知っているってことは、まさかとは思うが……上の方って、こっちの女神が賠償を支払わせに行った相手なのでは?

……うん。あの時の女神であれば、運営にちょっかい出していてもおかしくはない……そして怒り狂う神を鎮めるために、人間ができることなどいくつもない。

おそらく、今回のことはそういうことなのかもしれない。もう面倒だから、全部女神のせいにして、余計なことは考えないことにしておこう。


称号も、女神か女神に脅された運営のどっちかだろうし、深く考えないようにしよう。え?現実逃避?ハッハッハ、うるさいよ!こっちの身にもなれ!心の平穏さんが家出中で大変なんだよ、こっちは!

とりあえず、どんな称号か、見てみよう。




称号:貪欲にして苛烈なる修練者


己に必要となるであろう知識を貪欲なまでに得ようとし、己が高みに至るために必要な修練を苛烈なまでに求め行使する者。

スキル取得速度および熟練速度が2倍になる。



称号:茨の道を進む者


通常の者ならば忌避し、決して踏み入れない困難な道を自ら選び進む者の証。

ベース経験値が半減し、スキル経験値が2倍になる。



…………うん。

なんていうか、これは否定できない気がする……フェルシアさんから膨大な量の知識を貪り食った後ですし?この後もたくさん修練が控えてますし?自らそれらを選んで突き進んでいますし?

はい、言い訳できませんね……これは大人しく受け入れましょう。今回ばかりは、私に与えられるべき称号でしたね……


朝っぱらから困惑と脱力で二度寝したくなるが、フィアの毒餌を用意することでこれを回避。何とか持ち堪えて屋敷へ向かうのだった。


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