第57話:死なせねーよ?
一部設定を変更したため、修正しました。
「あの~………種族が変わったんだけど、これは…?」
『できる限り減らしているとはいえ、周辺環境に影響を及ぼすほどの力を単独で受け止めれば、能力向上程度では済まないでしょう。人間のままでは受け止めきれなさそうなので、耐えられる種族に進化したようです』
「超越種ってなってるんだけど、これって相当上のランクの種族なのでは?」
『はい、上から数えた方が早いです。とはいえ超越種自体はそれなりにいるんですよ?ただ、人の目に触れるような場所にいないから、人類に知られていないだけです』
つまり、人類の生息圏外には普通にいるってことじゃねーか……
「それってゲームの進行具合で表すと、かなり後の方だと思うんだけど……」
『かつて、あなたがしていたゲームに例えるなら、ノーマルモードならラスボス、ハードモードで最終盤、ベリーハードモードなら終盤、ナイトメアだと中盤前半に出現し始める感じでしょう。大丈夫です。まだ、通常の人類の超越種になっただけですから、まだまだ先はありますので安心してください』
何をだ?今の説明で安心要素がどこにあったというのだろうか?
もしかして、まだ進化先はたくさんあるからってことだろうか?でも、もうそれ確実に人間やめるよね?やめろとおっしゃる?
「うん、やべー種族なのは理解した。けど……通常の人類の超越種って何?どういうことなの?」
『分類上、種族となっていますが、実際はまだ人間のままです。その人間という種族の中で”通常の枠組み”を乗り越えたものを、人間の超越種としているのです。ですので、人間以外の各種族にもそれぞれ超越種がいますし、超越種の中でもどのような能力や分野で超越したかによって、さらに分類されています』
「ということは……この世界の生物的にはそれほど珍しいものではない、のか?」
『ええ、いるところには結構いますから。この世界はかなり広いですよ?あなた方プレイヤーどころか、住人も含めて人類の生存圏はとても狭い。普通の人間が生活できる地域は、考えているよりずっと少ないと思いますよ?』
そっかー、意外といるのか………ん?いや待て?さっき確か……
「でも確か、超越種は人類に知られていないって言ったよね?」
『ええ、そうです。数多の人間たちが夢想しながらも、未だ誰も辿り着いたことのない人間の限界を超えた領域、超越種への到達おめでとう。あなたが人類の生存圏内における、初めての超越者よ』
「ぬおぉぉぉぉぉっ!誰も、そんなの、望んでなあぁぁぁぁぁぁぁぁいっ!!」
『それではそろそろ戻るとしましょう。そうそう、私の人形は置いて行くので、インベントリに入れて置いてください。寂しい時は抱き枕にしてもいいですからね?(くすっ)』
そう言ってベッドに横になり、動かなくなる女神。
そこには先程までの気配など何もなく、人と全く変わらぬそれは、人形というよりも遺体のようにも見えた。
あぁぁぁぁ、もぉぉぉぉぉぉぉっ!こんなのどうしろっていうんだよ!どこの世界にインベントリに等身大の女性の遺体っぽいのを保管しておくやつがいるんだよ!そんなの、ただの変態じゃねーかっ!
でもなー……これを見られた方が大問題になるのは、火を見るより明らかなんだよな……
ちくしょう……最後の最後にとんでもない仕返しをしていきおった………
仕方ない、インベントリに入れて永久に1枠減るが封印しておこう。もう、それしかない。そして忘れよう。この遺体と共にこの記憶も一緒に封印してしまえばいいさ……
うむ、すっきり!ここには何もなかった、よし!
さてと、これからどうするかなー……
あー…めちゃくちゃ変わっているであろう自分のステータスでも見ておくか。何かとんでもないことになってそうだし、確認しておかないとな……
名前:カヅキ
種族:人間【超越種】
職業:司書見習い
職種:探究者
LV:1
体力:246
魔力:268
筋力:34(2)+1=37
耐久:34(2)+1=37〈+90〉
知性:34(2)+1=37
精神:34(2)+1=37〈+105〉
器用:34(2)+1=37
敏捷:34(2)+1=37
幸運:46(3)+4=53〈+65〉
一般スキル:
《危険感知1》 《身体制御1》 《魔力制御1》 《立体機動1》
《平衡感覚27》 《高速思考5》 《並列思考4》 《空間認識1》
《集中28》 《隠密1》 《料理6》 《採取6》 《調薬6》
《解体6》 《自然回復力上昇10》 《魔術》(無6)
特殊スキル:
☆秘匿 ・直観(職) ・看破(職) ・直感 ・豪運 ・悪運 ・好感 ・超感覚
・詳細鑑定 ・天賦の才 ・眷属化 ・生活魔法
耐性スキル:
【肉体Ⅵ】 【精神Ⅷ】 【全属性Ⅴ】
種族特性:
・環境完全適応 ・全状態異常無効 ・全属性耐性 ・耐性貫通無効
・全種族特攻
称号:
≪プリンセスキラー≫
≪恋慕の褒賞≫
≪寵愛の道標≫
≪愛の三冠王≫
≪孤高なるもの≫
従魔:
・フィア
装備:
・右手:なし
・左手:初心者のナイフ
・ 頭:なし
・胴体:初心者の服(上下)
・ 腰:──
・ 腕:なし
・ 脚:なし
・ 靴:初心者の靴
アクセサリー:
・マジックポーチ
・マジックポケット(2連)
・小型リュック
・なし
・なし
やはりというか、なんというか……完全にチートキャラになってるなぁ……
まだレベル1なのに、所謂HPとMPが200を超えました。ステータスも100以上が3つもあります。他にもおかしいところが多々あります………どうしてこうなった?!
女神から漏れ出した力を押し込まれて種族進化したからだよ、こんちくしょう!
進化なんていうRPGゲーマー垂涎の強化要素を、何も知らない状態から強制執行されてしまった……
複数の進化ルートを選んだり、進化先のスキル構成やその先の進化系統で悩んだりしたかったぁぁぁぁ!
進化先も獲得スキルもスキル統合も、何も知らないうちに全部決まってしまった。というか気付く間もなく完了していたという………
廃ゲーマーからやり込み要素を奪うとは、なんという鬼畜の所業!でも心配させた罰って言われると反論のしようがないのもまた事実。とてもつらい……
とはいえ、もうどうしてみようもないから、切り替えていくしかない。種族特性たちもめっちゃ生きろと全力で訴えてきてるしな。なんだろうね?この溢れるほどの「死なせねーよ」感は……
これで超回復とか欠損再生とかあったらやばかったな……マジでデスペナが知らない子になるところだった。
うん、大丈夫。まだ私は人間だから。種族欄に追加があるけど、まだ人間ってなってるからきっと人間。チートに見えるけど、まだ逸脱してないよ?逸般プレイヤーになるにはまだ早い!そう、無双できるような攻撃スキルとか持ってないから、まだ一般プレイヤーなのです。
よし!理論武装はした。何か食べて一息いれよう。そうすれば、きっと落ち着くから……




