表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
29/220

第29話:平原

ようやく街の外へ出ます。

でもすぐ戻ってきます。


おおー、これがこの世界のフィールドかぁ……

見渡す限りの平原とか初めて見たわ。うん、いいねー。


いいんだけど…でもさ、何でプレイヤーがいないの?いや、ほんと。おかしくない?!

今が向こうの何月何日何曜日の何時何分なのか知らんけども!いくらなんでも最初のフィールドにプレイヤー皆無とかありえなくない?まだリリース1週間のはずでしょ?!どうなってんの…?


※実はリリース1週間記念イベントが隣町で行われているため、プレイヤーはほぼ全員そっちに行っています。誰かさんは本当に必要だと感じた時以外、公式HPも掲示板を開くこともないうえ、未だにプレイヤーと交流したことがないため気付いていないだけです。




さて、街中では然程気にしていなかったけど、ここからは警戒系全開で行かねば!

訓練にもなるだろうしね。


まずは街の外壁に沿って西側へ進んで、森との境界付近まで行かないと。

ついでに道中にある草花やノンアクモンスターの観察もしつつのんびり歩く。


最初のフィールドに配置されてるのは定番のうさぎである。遠目でもそれなりのもふもふ感が見て取れるので、もふもふ好きに人気がありそう。

戦闘力に固執しないテイマーさんだと、ペットとしてテイムして可愛がっていそうな気がする。

そして街の食肉としても需要が高い。私も解体の熟練度上げで大変お世話になりました。あと美味しい。いつもありがとうございます。これからもよろしくお願いします。


そうこうしていると徐々に木立ちや茂みが増えてくる。森まで行かなくてもこういった茂みでも薬草が生えることがあるようなので、一応調べてみることにする。

スキル獲得には至ってないが、それでも大量の資料を通して知識としては完全に覚えてる。軽く掻き分けて見れば草の形状からだけでも大体わかる。


形、色、判別する際の注意点などを思い出しながら探していると、それらしいのが見つかる。よく見た結果、判別するための条件を全て満たしていたので薬草だと判断し、採取道具を使って必要な部分だけを切り取る。

根っこから丸ごと取ってもいいのだが、この茂みには2本しか生えてなかったので一応残しておく。多分根っこごと抜いて行ってもリポップすると思うが、何となく嫌だったのでそれはなしにした。

群生地とかなら1/3ほど纏めて間引いてもいいとは思うが、さすがに2本だと気が引けてしまう。


そうして茂みを見つけては薬草を採取しつつ進んでいると、それまで見かけなかった草が生えていた。

その特徴から解毒草だと判断し、それもまた採取していく。

うん、採取初日にしてはいいペースじゃなかろうか?まだ開始からそれほど時間が経っていないにも関わらず、既に2種類目を発見、採取出来たのだ。幸先がいいとはこのことだな。


この平原はノンアクエリアであることに加え、大抵の人が一番最初に来るフィールドでもある。そんな最序盤の安全圏では、有用なものはほとんど入手出来ないということでもある。

有用なものには価値がある。そして価値があるものは相応の値段で売れる。最序盤でそんなものが簡単に多数入手出来るなら、戦闘を苦手とする人たちが金策のために居座りそうだが、実際にはそういう事態にはなっていない。(それどころか人っ子一人いやしない…)


それはつまり、このエリアでの薬草採取は、誰がやっても割に合わないほど低効率ということだ。

そんな状況にも拘らず、この短時間でそこそこ採取出来てるのは人が居ないからか?

まぁ確かに、この数を本来ここに居るであろう人数で頭割りにした場合、リポップ間隔にもよるが下手したら1時間で薬草1枚とかになる可能性すらあるとすれば、ここで採取をするよりも森に行った方が余程いい結果が出るだろう。


そう考えると、このエリアの薬草類は早い段階で見切られて放置された可能性すらある?

だとすれば、この広い平原の薬草類の採取は私の独壇場となるのでは…?

うむ、素晴らしい。

プレイヤーが誰も居ないうちに、視界に入った薬草類はもれなく採取してしまおう。

別に根こそぎにする訳でもないし、誰にも邪魔されることなく、ただ只管に採取するだけなので問題なし。他のプレイヤーが来る頃にはきっと復活してるはずだから…




などと、ちまちま採取しながら西へ進んでいると、森と思われるエリアが見えて来た頃には日は沈み、辺りを照らすのは月明かりだけとなった。星はというと、かなり疎らで光もさほど明るくないため、月が隠れたらほぼ真っ暗闇となるだろう。

でもそれならそれで、当初の予定通り夜目の訓練になると思うので構わない。


森を右手に見ながら南西方向に進路を変えて歩きつつ、採取をしながら月光花などがあるらしい地点を目指して進んでいく。

思っていたよりも月が明るいため、薄暗い割に薬草類もそれなりに見つけやすいが、夜目の訓練にはあまりなっていない気がするので、一長一短だなぁ…などと思いながら先へ進んでいると、今までの解毒草とは少し違う草があるのに気付く。


え~っと…これは…おお!微毒草じゃないか!うんうん、いいね、素晴らしい!生えててくれてありがとう。君の葉っぱは研究素材として決して無駄にはしないよ。

あ、そうだ。この場所をしっかり覚えておかないとな。これからも何度も取りに来ることになりそうだしね。何しろここまで進んできて、ようやく1枚だから…


この先に群生地でもあればいいけど、所謂初心者エリアに毒草の群生地は配置しないだろうから…

私の毒耐性を鍛えられる猛毒草は一体どこまで行けば手に入るのか、先は長いなぁ…などと思いつつ、月を見上げながら体を伸ばして一息つくことにした。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ