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第164話:どっと疲れた・・・


それにしても、まるで狙ったかのように私好みのスキル構成してるなー。思わず邪推してしまうほどに……


基本的に守りを重視する私にとって、この構成は理想的とさえ言える。これから育てていくにしても、余計なスキルが何もないというのは、とてもやりやすいのだ。

おまけに、攻撃は近接、中距離、遠距離に加えて範囲攻撃まであるし、その全てに毒が追加されている。防御は毒気領域に竜鱗守護と特効軽減、毒無効に物理、打撃、衝撃の耐性も備えている。竜鱗守護は現状では効果が発揮されることは少ないだろうが、先々のことを考えれば、大器晩成型ともいえるこのスキルも非常に有用である。


それに、いずれは海に出て無人島を探すことにしているのだ。さすがに深海にそれがあるとは思わないが、有用な資源が眠っている可能性も否定できないため、やることがなくなって暇になったら、深海探索も視野に入れることができるようになったのはありがたい。


あと、元々水棲生物あるいは海洋生物であるサーペントが、陸上移動するのに有用なのが悪路走破スキルだろう。これがなかったら、水場以外の移動はかなり大変なことになるんじゃなかろうか?深海適応というスキルがあるのなら、ついでに陸上適応スキルとかもあったらよかったのにと思わなくもないが、さすがにそれは贅沢というものだろう。

これから当分の間は陸上で暮らすわけだし、もしかしたら、そういったスキルが生えることもあるかもしれないし、気長に待つとしよう。何にせよ、将来が楽しみな子だ。


他には何かあったっけ……?ああ、そうだ。せっかくだから進化の系統樹でも見てみるか。あれからいろいろな生物を見たし、情報がアンロックされたものもあるかもしれないしね。




予想通りに、系統樹はその一部がアンロックされていた。とは言え、種族名と外見だけなんだけどね……系統樹が繋がってなくて、あくまでこの系統に属してますよーといった意味で、そこに情報が入ってるだけっぽい。まぁ、それでも十分な情報が得られた。

それはどういうことかというと、この森の中では可視光がないために、周囲のあらゆる色がわからない。工房の中でこそ目を開けているけれど、外では目を開けていようが開けていまいが関係ない。完全な無明の闇の中であるため、はじめから目を閉じたまま、空間認識その他で周囲を知覚しているのだ。


つまり、位置や形状、動きはわかるけれど、色や模様はわからないということだ。だがこの系統樹には、その姿がしっかりと記載されている。

今までは形状しかわからなかった相手の本当の姿が見れるようになっている。惜しむらくは、そこに至るまでの種族がアンロックされていないことだが、これはネタバレ防止のために、わざとこうなっているのだろう。知りたければ、自力で探し出すか進化させる必要があるということだ。

これもある意味では、図鑑のようなものだし、気が向いたら埋めることにしよう。今はまだそれどころではないからな……


それで、肝心のサーペント種はというと……系統樹における下位種族は1種類、同格が他に2種類あるな。同格のうち1種類は、おそらく通常進化というか、正統進化のようなものだろう。つまり、毒以外の何らかの特性を持った亜種がまだいるわけだ。


ここで割と重要になるのが、下位の種族が何なのかということだ。例えば、この下位の種族がサーペントなのか、レッサーサーペントなのかによって種族的な格に違いが出る気がする。

もしも、下位種族がレッサーサーペントだった場合は、同格のひとつは通常のサーペントでほぼ間違いないだろう。だが、下位種族がレッサーではなく通常のサーペントだった場合、同格の通常進化枠に入るのは、当然サーペントの上位種ということになる。その場合はきっと、ハイとかグレーターとかエルダーとかの名前が追加されるのではなかろうか?


大抵、この手のゲームにおけるモンスターの進化系統樹は、正統進化が一番ルートが長いものだ。亜種は通常種と比較して強力な場合が多いが、その分進化ルートは限定されるし、ルート自体も短くなることがほとんどだ。

であれば、ヴェノムサーペントの下位種族がレッサーか通常かによって、進化上限がひとつ変化する可能性があるということだ。

んん?いや、待て……何故そう決めつけた?この下位種族の下に、さらに下位の種族がいる可能性もあるのではないか?下位種族がサーペントだとして、その下にレッサーサーペントがいても別に不思議ではないだろう?


特に、このゲームの変態的な開発陣なら、どれだけ細かく設定していたとしても「これもか……」で済んでしまいそうな気がするしな……そう考えると、私の一般的なゲーム知識では的外れになる可能性すらあるな……

むしろ、ここの開発陣なら「通常種なんて量産型は一本道でつまらんし、特化型いろいろ詰め込もうぜ!」とか言って、亜種の方が進化先が多い可能性すら否定できない気がする。


ということは、進化上限数とか派生の種類とか考えない方がいいな。多分きりがないやつだ、これ……

系統樹埋めはエンドコンテンツということにしよう。従魔の効率のいい育て方とか知らないと、いつまで経っても先に進まない奴だ……


あー、なんだ……どっと疲れた……

サーペント種についての考察なんて余計なことを考えずに、図鑑っぽい機能になったーって喜んで、そこで寝てしまえば良かったのかもしれん。

あの変態開発陣と女神の破天荒さがある限り、私の知識や常識程度は、いつでも覆される可能性があることに思い至っただけでも、無駄ではなかったと考えよう。

なんか女神が「私は破天荒じゃないし、あんなのと一緒にしないで!」みたいなイメージを送ってきたが、見なかったことにする。フィアの卵を後頭部にぶつけた破天荒さは覆させんぞ?


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