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第117話:現状での普及装備とは?


2度寝から目覚めました、おはようございます。


さて、ステータス画面にずいぶんな変化がありましたが、私は元気です。

そういえば、戦闘パッシブとかは詳しく見てなかったな。一応見ておかねば……名前からでも大体内容は察することはできるけど、確認は大事だからね!



曲射:

放たれた矢の軌道を曲げることが可能。

熟練者の曲射は、矢自体が猟犬の如く動き対象を確実に捉える。



高速装填:

装填速度が上昇し、アクティブスキルのCTも若干短縮される。



移動射撃:

移動しながらでも射撃が安定するようになる。

熟練者であれば、射撃しながらの回避、跳躍、蹴撃も可能。



連続射撃:

射撃速度が上昇し、アクティブスキルのCTも若干短縮される。



精密射撃:

命中精度が上昇し、狙った場所に当てることが可能。

熟練者であれば、200m先の狼の眼を射貫くことも可能。



偏差射撃:

動いている対象への命中精度と自身が移動中の命中精度が上昇する。

熟練者は走りながら、逆方向へ走る対象の膝関節を射貫くことも可能。



多重射撃:

複数の矢を一度に番え、同時に射ることが可能。

熟練者であれば4本の矢を番え、4体の敵を同時に屠ることも可能。アクティブスキルとは別物のため、ツインアローなどでさらに倍増可能。



ふむ……説明にあるアクティブスキルとは、魔力を消費するタイプの武器由来の攻撃スキルなどのことらしいな。常用アクティブスキルだけは、どれを使用しても魔力消費しない。他にもアクティブスキルの中には魔力消費なしのスキルがあるのだが、おかげでどういう基準で分類されてるのか、いまいちよくわからんのよね……

まぁ、わからなくても問題はない。ちょっとスッキリしないだけで……




さて……現状で街の外に行く準備は、ほとんど終わっている。まだなのは、丁度いい装備が用意できてないことくらいだろうか?

分不相応な装備なら、文字通り山ほどあるんだけどね……


私がこの世界にきて、およそ半年が過ぎた。現実では1月半くらいか。

それだけの期間があれば、大抵の人は次か、その次の街まで行ってる頃合いだろう。この街に残ってるとしたら、ログインする時間が取れない人か、ここを拠点にしている商人くらいではなかろうか?


そんな状況下で目立たない装備とは、どういったものだろうか?さすがに、完全初期状態の装備のままでは、逆に目立つのでは?と考えたりもするのだが……

ここはやはり、メリルさんの情報網を頼るのが確実かなー?まだ初期装備の人をちらほら見掛けるようなら、このままの方がいいかもしれないが、全員卒業してるようなら、見た目だけでも似せた方がいいだろう。


「メリルさん、おはようございます。少し聞きたいことがあるのですが、いいでしょうか?」


「おはよう、カヅキ。ええ、大丈夫です」


「そろそろ街の外へ出ようかと考えていますが、最近の渡来人の服装や装備はどうなっているのかと思いまして。冒険者ギルド辺りの状況を知っていれば、教えていただけるとありがたいです」


「確かに、1人だけ違う服装だと目立ちますからね。最近の渡来人で、今のカヅキと同じ服装をしている人はほとんどいません。魔術系の人はローブ、それ以外だと皮鎧が多いようです。一部の者は鉄製の鎧を着るようになったようです。今までの状況から見るに、渡来人たちは武器を優先し、防具を後回しにする傾向があるようです」


「そうですか。となれば、外出はそれっぽい軽装を作ってからにした方が良さそうですね」


「先日の装備の中には、認識阻害系の装備もいくつかあったはずですが、それくらいは使ってもいいのではありませんか?確か……平凡迷彩のコートの効果に、見た者が気にも留めない平凡な容姿だと誤認させる効果があったはずです。あれを装備することで、他の装備をどれだけ場違いなものにしても、目立たなくなるはずです」


「あれらは強力過ぎるんですよ……補正値も追加効果も凄過ぎて、肩慣らしにもならないじゃないですか。あんなのを最初から装備していたら、自分の実力を勘違いしてしまうでしょう?」


最初から秘宝級以上で全装備を整えるとか、あり得ないからね?さすがに甘えってレベルを通り越してるから、決して認められない理不尽でも目の当たりにしない限り使わんぞ?


「全員、かなり気合入れて作っていましたからね。そのせいで、単純に防御性能が高いだけの装備というものがありませんでしたね……」


「そうなんですよ。見た目を誤魔化せるからと一式装備すると、全能力がとんでもないことになりますから……4桁に届きそうなステータスとか、どう考えても初期状態にあるまじき能力ですよ?しかも、それに加えて追加効果がこれでもかとくっついているわけですから、実力誤認待ったなしです」


「あなたに限って、それはないと思いますけれど。良い装備を手に入れられるのも実力の内ですよ?ですから、危ないと思ったらいつでも使っていいのです。それらは、今までのあなたの行いが引き寄せた努力の結晶。強力な装備を与えたいと思わせたこともまた、あなたの実力なのですから」


ぬぅぅ……確かに、そう言われればそうなんだけど……それでも、やはり躊躇してしまう。これが2周目の強くてニューゲームならそれもいいかもしれないが、1周目の最初からそれでは、成長を実感できなくてつまらないと思うんだ……


確かに私は、ダメージを貰わぬように十分以上に強くなってからとは言ったが、だからといってチート装備が欲しかったわけではないのだ。元々生産を覚えてから、素材も自分で揃えて自作するつもりだったのに……気付けば中盤どころか、多分終盤の装備まで作れるようになってしまった……


「お気持ちは嬉しいのですが、やはり自分が納得できるようになるまでは封印しておくつもりです。いつか、自分がこれらの装備を纏うに相応しい実力を身に付けたなら、その時は遠慮なく使わせていただきます」


「そうですか。あなたがそう決めたのであれば、これ以上は言いません。装備を作るのでしたら、屋敷にある素材は、どれでも好きなだけ使って結構ですので、納得のいくものを作るといいでしょう」


「ありがとうございます。ですが、あまりいい素材を使うつもりはありませんよ?そのうち、自分で手に入れた素材だけで自作をしていくつもりなので」


「わかりました。私は他の者たちが余計な手出しをしないように、釘を刺しておきましょう」


「お願いします、とても助かります。それでは、私はこれで失礼させていただきます」


「ええ、またいつでもいらっしゃい」


そうして私は、現状の渡来人が使っている装備と似た物を作るために、この周辺で入手可能な素材が何であったかを思い浮かべながら移動するのだった。


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