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第10話:運営仕事しろ!!


「ごちそうさまでした」


結局全部食べ切ってしまった。だって美味しかったからね。仕方ないね。


その後、この辺の主なメニューを教えて貰ってから部屋に戻った。

あと嫌な予感がしたので、モームさんに明日の朝食は軽めでと頼んでおいた。

部屋に戻った後ベッドに横になろうとして、ふと思いついて生活魔法の〔洗浄クリーン〕を使ってみた。


「おお~、結構さっぱりする!風呂に入る手間も省けるし、これはいいな」


これ、野宿とかダンジョンとかではかなり有用なのでは?

草まみれ、泥まみれ、埃まみれになったりするだろうし、返り血とかあったらそれもきれいに出来そう。これは助かる。


あとは~…何かしておくことあったっけ…?

あ!そうだ。今のうちに掲示板の仕様を確認しておかないと、明日説明する時に困るかもしれん…

とは言え、掲示板は見たくもない余計なものまで見えちゃうから好きじゃないんだよな。確かにいい情報源ではあるんだけど、欲しい情報以外が多すぎるという欠点が大きすぎて、どうにも……

あ~でも、マイアさんも資料用意しておくって言ってたし、こっちもそれなりの情報を用意してないとマズいよなぁ……って飯前に余計な事は考えず気楽に過ごすって決めたろう?!なんでまた考え込んでんだ、私ぃぃぃぃ!

気楽に、気楽に…そう、掲示板なんて面白おかしく読み流せばいいんだよ!で、欲しい情報だけピックアップしたら閉じればそれでOK!

よし!理論武装完了!掲示板へGo!!


「………………うっそだろ、お前ぇぇ……」


なんで最初に目に入ったのが”【受付嬢から顔色と】総合掲示板【眼の光が消えた】”なんだよ……

誰だよこんなスレタイ付けたの…それと、なんでお前ら住人のSAN値削ってんの?バカジャネーノ?

さすがに気になり過ぎたので読んでみたけど…うん、ヒドイ。お前らどんだけ飢えてんだよ。もうこの脳みそ睾丸野郎共は揃って垢BANされていいよ…てかされろ!運営仕事しろ!!クレームが入らなければ問題なしとか思ってんじゃねぇぞ!

………よかろう、問題になってないなら私が問題にしてやろう。まずはシステムから不具合報告を開いて……




「モームさん、急用が出来たので少し外出してきます」


「あいよ、もう暗いから気を付けるんだよ」


そう言って鍵を渡して宿を出ると、図書館へ向かった。

図書館に着くとざっと館内を見渡しマイアさんを探したが見当たらないので、カウンターで呼び出して貰う。

暫くしてマイアさんがやってくる。


「すみません。マイアさん、少しお時間よろしいでしょうか?」


「カヅキさん?どうかなさいましたか?」


私は声を落として「少々システムについて」とだけ述べる


「……わかりました。どうぞこちらへ」


そして先程も来た別室へ通され、着席を促される。


「ますば急に時間を取って貰ってありがとうございます。」


「いえ、おそらく明日を待てない急用と見受けられましたので」


「ええ、まず前提としてそちらの掲示板で、各地のギルドマスターへ情報を一斉に送れるかを確認させて下さい」


この街だけじゃなく各地で同様の問題が起きてるっぽいから、全域に情報を流す必要があるのが、またなんとも…


「そうですね…その時に掲示板を見ていれば可能です。その場に居なくとも何か情報が書かれたことは知ることが出来るため、少し遅れてもいいのであれば全員がその情報に目を通すことが出来ます」


「ありがとうございます。であれば、現在各ギルドで発生している『渡来人によって引き起こされている各ギルドの受付嬢の極度の疲弊』を緩和する事が出来ると思います」


「ッ!それはとても助かります。」


「渡来人とはこちらからは行けぬ彼方より来ている訳ですが、個人でその移動能力を有しているわけではありません。こちらへの”道”を作り管理している存在がおり、渡来人はその”管理者の許可”を得てこちらへ来ているのです。それ故に管理者の許可がなければ、あるいは取り上げられれば道は閉ざされこちらには居られなくなります」


「管理者、ですか…」


「ええ、そして先の状況を生み出しているのが渡来人であるならば、その渡来人の道を閉ざし退去して貰えば、問題は解決します」


というか、多分それ以外の解決法がないと思う。


「確かにそうですが、それが出来ないからこその現状でしょう」


「ですので、条件付きでそれを出来る様にしてきました。」


「え…?それは…わたし達にも、と言う事でしょうか?」


「そうです。より正確に言うとそれが可能な”管理者の御使い”を呼び出し、該当人物を退去させて貰います。ここまでは大丈夫でしょうか?」


多分大丈夫だろうけど、一応確認しておかないとね。昼間の事もあるし……



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